作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)

交通事故慰謝料計算

交通事故の慰謝料計算|自賠責保険だと1日4200円|通院日数と期間がポイント

慰謝料4200円は最低限の金額

交通事故の慰謝料を「自賠責保険」の基準に沿って計算するとどうなるのか?を確認していきましょう。
自賠責保険は、自動車の運転者に加入の義務がある保険です。ですので、相手方が自動車の運転者であれば「自賠責保険」は必ず適用を受けることができます。

  • 「4200円」って聞いたけど何の数字?
  • 自賠責保険の計算式を知りたい
  • 自賠責保険の金額から増額する方法はある?

自賠責保険のほかにも「任意保険の基準」や「弁護士基準」が存在します。
それぞれの特徴を理解することが、慰謝料の適切な増額には欠かせません。


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【計算式】交通事故の慰謝料「自賠責保険」で計算

交通事故における慰謝料は2種類あります。

(1)傷害慰謝料(入通院慰謝料)

(2)後遺障害慰謝料

傷害慰謝料とは、

  • 怪我の痛みを負った
  • 入院や通院で被った

これらの精神的苦痛に対して支払われるものです。

後遺障害慰謝料とは、

治療して怪我は治ったけれども後遺症(後遺障害)が残った

ことへの精神的苦痛に対して支払われるものです。

順番に確認していきましょう。

自賠責保険の計算方法①傷害慰謝料

自賠責保険での慰謝料計算式は次の通りです。

<計算式>
4200円 ✖ 治療日数

注意したいことは「治療日数」の考え方です。
次の2つのうち少ない方を計算に使います。

  1. 実際に治療のために通院した日数×2
  2. 治療開始から終了までの日数

例えば、治療期間は4ヶ月で通院日数が80日だったとします。
80日を2倍すると160日となります。
治療開始から終了までの日数は120日(4ヶ月)です。
比較すると160日の方が多いので、少ない方の120日を採用します。

→ 4200円 ✖ 120(日)=50万4000円となります。

傷害部分の補償額は「120万円」まで

自賠責保険では傷害部分の補償額が最大120万円とされています。
損害賠償を求めるのは「慰謝料」だけではありません。
次の項目も含んで120万円であることを覚えておきましょう。

損害賠償項目の例
  • 治療費
  • 入院費
  • 看護料
  • 交通費
  • 診断書作成費用

120万円を超えたら、加害者側の任意保険または加害者に直接支払いを求めていくことになります。

自賠責保険の計算方法②後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料は計算式ではなく、後遺障害等級によって定められています。
下表をご覧ください。

<自賠責保険>後遺障害慰謝料
等級 自賠責基準
1 1,100
2 958
3 829
4 712
5 599
6 498
7 409
8 324
9 245
10 187
11 135
12 93
13 57
14 32

※慰謝料の単位は万円

後遺障害等級によって基準が決められています。
適正な慰謝料を得るためには、後遺障害の「等級」が重要です。

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慰謝料計算の3基準:自賠責保険基準、任意保険基準、弁護士基準

慰謝料計算は「自賠責保険」の基準を含めて3つあります。

  • 自賠責保険の基準
  • 任意保険の基準
  • 弁護士基準

自賠責保険は先ほども解説したように、すべての自動車の運転者に加入の義務があります。
しかし任意保険の加入は任意となっていますので、すべての運動者が加入しているわけではありません。

任意保険の役割
任意の自動車保険と自賠責保険の関係

先ほど「自賠責保険は120万円の上限がある」とお伝えしましたが、交通事故の規模や被害状況によっては120万円では足りないことが多々あります。
そこで、足りない分をカバーするために任意保険があります。

弁護士基準とは弁護士が交渉の際に使う基準です。裁判でも使われており、慰謝料相場は最も高くなります
弁護士基準での「傷害慰謝料」と「後遺障害慰謝料」をみてみましょう。

弁護士基準の計算方法①傷害慰謝料

入通院慰謝料はこれまでの例を元に作成された表に照らし合わせます。

傷害慰謝料①
入通院月数と慰謝料
0136
0053145244
12877162252
25298177260
373115188267
490130196273
5105141204278
6116149211282
7124157217286
8132164222290
9139170226292
10145175230294
11150179234296
12154183236298

※縦は通院月数、横は入院月数、慰謝料の単位は万円

傷害慰謝料②むちうち
むちうち通院月数と慰謝料
通院月数通院慰謝料
00
119
236
353
467
579
689
797
8103
9109
10113
11117
12119

※慰謝料の単位は万円

傷害慰謝料は通院・入院の期間が決め手です。
30日単位で一つの基準になっており、端数分は日割り計算をします。

弁護士基準の計算方法②後遺障害慰謝料

後遺障害慰謝料
後遺障害等級と慰謝料
等級慰謝料
12,800
22,370
31,990
41,670
51,400
61,180
71,000
8830
9690
10550
11420
12290
13180
14110

※慰謝料の単位は万円

自賠責保険と同様に後遺障害等級によって基準額があります。
個別事情によりこの金額からの増減は起こりえます。

【3基準を比較】増額の方法は・・・

後遺障害慰謝料の3基準
等級弁護士基準任意保険基準※1自賠責基準
12,8001,3001,100
22,3701,120958
31,990950829
41,670800712
51,400700599
61,180600498
71,000500409
8830400324
9690300245
10550200187
11420150135
1229010093
131806057
141104032

※1 旧任意保険支払基準を参照、現在は保険各社が独自に設定
※2 慰謝料の単位は万円

上表は後遺障害慰謝料を比較したものです。
同じ後遺障害等級でも算定基準が違えば金額は変わります。

弁護士基準の慰謝料相場で交渉をすることが適正な増額へのポイントとなります。
そして、弁護士基準で受けとるには弁護士の交渉が重要です。

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【交通事故】慰謝料のご相談は「弁護士」へ

交通事故の慰謝料計算をする基準について解説してきました。

  • 自賠責保険の基準
  • 任意保険の基準

この2つの基準により加害者側から金額の提案を受けることになるでしょう。

しかし、その金額は弁護士基準と比較して低い可能性が高いです。

慰謝料金額相場の3基準

弁護士が交渉することで増額する可能性があります。

まずはお話をお伺いして、増額の余地・可能性をお伝えします。

正式に契約をするかはその後にご決定ください。

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交通事故は、時間の経過と共に事故現場の状況が変わってしまう性質があります。もしも相手方と意見が対立していたり、主張が合わない恐れがある場合は、できるだけ早めに弁護士依頼されることをおすすめします。交通事故の慰謝料計算は、計算式は分かっても実際にその金額を受けとれないと意味がありません。受けとるためには「交渉」が必要です。

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弁護士プロフィール

岡野武志弁護士

(第二東京弁護士会)

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。


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