作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)

交通事故言語障害

交通事故で言語障害が残ったら|種類や後遺障害等級、慰謝料を解説

交通事故で言語障害になったら

交通事故に遭うと、その後遺症として言語障害が残ってしまう可能性があります。しかし、一口に言語障害といっても、その種類は様々です。

  • 交通事故で言語障害になるのはどんなけがをした時?
  • 言語障害の種類は?
  • 言語障害の後遺障害等級・慰謝料は?

交通事故で言語障害になったときに気になる疑問について、詳しく解説していきます。


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交通事故|言語障害の種類と原因

交通事故|言語障害の種類と症状

言語障害の症状

言語障害は脳に損傷が生じたときに発生する可能性のある後遺障害で、高次脳機能障害の症状の1つです。

言語障害として現れる症状には、話す・聞く・読む・書くそれぞれに関するものがあります。
主な症状としては以下の通りです。

①話す

喚語困難:言葉が出てこなくなること。言葉が出ないため遠回しに説明する「迂言」もある。

錯語:意図とは異なる言葉が出ること。

語性錯語:単語が丸ごと違う言葉になること。犬と言いたいのに猫と言う等。

音韻性錯語:単語の一部が違う音になること。みかんと言いたいのにみとんと言う等。

復唱障害:他人が言った言葉を復唱できないこと。

新造語:言いたいことが新たな言葉になって出てくること。みかんと言いたいのにいわしんぐと言ってしまう等。

ジャーゴン:流ちょうに話すものの、錯語や新造語が多く支離滅裂な発言になること。

②聞く

聞いた言葉や文章の内容が理解しにくくなる。

口頭で指示されてもそれを理解できなくなる。

③読む

錯読:文字の意味が理解できなかったり読み間違えたりすること。

視覚性錯読:形の似た違う文字と錯読すること。白を百と錯読する等。

音韻性錯読:読むと音が異なってしまうこと。卵をたがもと読む等。

意味性錯読:似た意味の別の音で読んでしまうこと。車を自転車と読む等。

表層声失読:音読はできるが意味が理解しにくいこと。

深層製失読:音読も意味の理解もしにくいこと。

④書く

錯書:書きたい文字を違う文字を書いてしまうこと。

音韻性錯書:書きたい単語の文字が違ったり入れ替わったりすること。たまごをたなごと書く等。

意味性錯書:書きたい単語と似た意味の別の単語を書くこと。足を手と書く等。

類音性錯書:書きたい単語と同じ音の別の文字を書くこと。花を羽名と書く等。

言語障害は、脳の中で言語を司る部分が損傷を受けて発生するもので、思考や認知・人格は言語障害を発症する前のままであることが多いです。
したがって、言葉を理解しにくいからと言って幼児語などを使うと不快に感じる方も多いため、注意が必要です。

言語障害の種類

言語障害のどの症状が強く出るかは、損傷を受けた脳の部分やその損傷の大きさによって異なります。
言語障害は、その症状の傾向や脳の損傷部分から、以下の4種類に分類されます。

言語障害の4つの種類
ブローカー失語
(運動性失語)
▼ブローカー野:文法や文章の理解を司る
▼文法や文章の構成が難しくなり、主に話す能力が低下する。
▼ひらがなが理解しにくくなる傾向もある。
▼ブローカー野は運動野とも近いため、右半身麻痺を伴うことも多い。
ウェルニッケ失語
(感覚性失語)
▼ウェルニッケ野:意味理解を司る
▼主に聞く能力が低下する。
▼ジャーゴンや錯語が多く支離滅裂な発言が増えることから、認知症や精神疾患と間違われることも多い。
失名詞失語
▼流ちょうに話すが名詞の喚語困難が目立つ。
▼日常会話には支障がない場合も多い。
全失語
▼全く話すことができない、または限られた同じ単語を繰返す残語がみられる。
▼読み書きはほとんどできないことが多い。
▼半身麻痺が伴うことも多い。

交通事故|言語障害の原因になるけが

言語障害は、脳の言語を司る部分が損傷を受けることで発生します。
交通事故では、頭部外傷による脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、硬膜下血腫、脳挫傷などが考えられます。

脳梗塞についてはこちら
脳出血についてはこちら
くも膜下出血についてはこちら
脳挫傷についてはこちら

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交通事故|言語障害の後遺障害等級と慰謝料

交通事故|言語障害の等級と慰謝料

交通事故による脳損傷の後遺症として言語障害(失語症など)が残った場合、その程度に応じて以下のような等級が該当し、それに応じた後遺障害慰謝料が得られる可能性があります。

言語障害の後遺障害等級・慰謝料
11号/2800万円
半身麻痺と失語症の合併など日常生活で常時介護を必要とする
21号/2370万円
失語症などにより自宅内での日常生活は一応できるが、自宅外での行動には随時介護を必要とする
33号/1990万円
高度な失語症などにより、一般的な就労が全くできない・困難
52号/1400万円
特に簡単な内容であれば就労はできるが、職場の理解と援助が必要
74号/1000万円
簡単な内容であれば就労はできる
910号/690万円
就労は可能であるが効率や持続性に問題がある

後遺障害等級認定の申請方法についてはこちら

後遺障害等級と慰謝料の注意点

交通事故の後遺症として失語症が残り、後遺障害等級が認定されると後遺障害慰謝料を得ることができます。

しかし、これは

申請しても必ずしも想定していた等級が認定されるとは限らない

慰謝料金額は示談交渉で決まる

という点に注意が必要です。

後遺障害等級が認定されるためには、審査を受けなければなりません。
この審査は基本的に書面のみで行われます。効果的に症状の程度や証拠を示さなくてはなりません。

実際に後遺障害等級認定のサポートをしたことのある弁護士に相談することをお勧めします。

また、慰謝料金額は示談交渉の中で決まるため、上でご紹介した金額になるとは限りません。
上でご紹介したのは過去の裁判をもとに定められた金額基準ですが、加害者側はそれよりもかなり低い金額を提示してきます。

そのため、増額交渉が必要になりますが、加害者側保険会社は弁護士による主張でないと聞き入れない方針であることも多いため、要注意です。

アトム法律事務所のサポート事例

では、実際に弁護士によるサポートの結果、後遺障害等級が認定された例、提示されていた示談金額が増額時た例を見てみましょう。
言語障害が生じる原因でもある高次脳機能障害脳出血などの事例をご紹介します。
事例は、アトム法律事務所のものです。

アトム法律事務所の事例
等級獲得金額症状など
1213302万円50代男性
急性硬膜下血腫
弁護士によるサポートで後遺障害等級12級を獲得
9101809万円10歳未満男性
脳挫傷・高次脳機能障害
弁護士によるサポートで後遺障害9級を獲得
744183万円50代男性
高次脳機能障害
弁護士によるサポートで後遺障害等級7級を獲得
111193万円
3500万円
20代女性
脳挫傷・くも膜下出血・頭蓋骨骨折
弁護士の交渉で当初の提示額が約3倍に

アトム法律事務所にお寄せいただいた、ご依頼者様方の声もご紹介します。

アトム法律事務所はわかりやすく説明をしてくださり、相談料も明確で安心ができました。

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わざわざご足労いただき、事故当時者の母の様子や生活状況などの詳細をつぶさに見ていただき、それを相手側保険会社へ、しっかりお伝えいただいた結果が、今回の大幅増額につながったと感じました。

納得のいく結果となりました事、又相手側との交渉の経緯も詳しく分かりやすく説明していただき、本当にスッキリしました。

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交通事故の言語障害|弁護士相談のご案内

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アトム法律事務所の評価とサービス2


弁護士プロフィール

岡野武志弁護士

(第二東京弁護士会)

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。


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言語障害に関するQ&A

言語障害とは?

言語障害とは、高次脳機能障害の一種で、話す・聞く・読む・書くなど言語に関する様々な症状が見られます。具体的には、意図した言葉とは別の言葉を言ってしまったり、聞き取った言葉や文章の意味が分からなくなったり、音読はできてもその意味が分からなくなったり、書きたい文字とは別の文字を書いてしまったりといった症状があります。 言語障害の症状例を解説

言語障害が起こる原因は?

言語障害は、脳内の言語を司る部位が損傷を受けることで発生します。交通事故で脳が損傷するけがとしては、外部からの衝撃を受けたことによる脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、硬膜下血腫、脳挫傷などが考えられます。 交通事故で言語障害が発生する理由

言語障害の後遺障害等級とその金額は?

言語障害が後遺症として残った場合、該当する等級として1級、2級、3級、5級、7級、9級が挙げられます。後遺障害慰謝料の金額は等級に応じて変わりますが、言語障害の場合は弁護士基準で690万円~2800万円となっています。 言語障害の後遺障害等級と慰謝料