作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)

交通事故で棘突起骨折は人身傷害保険の対象?

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自動車事故で棘突起骨折を負ってしまった場合、人身傷害保険を利用することはできるのでしょうか。

このページでは、

①人身傷害保険から保険金は支払われるのか

②後遺障害慰謝料などの計算方法

③弁護士に相談・依頼することのメリット

などを解説していきます。
※掲載情報はすべて2019年の最新版です。

1棘突起骨折で人身傷害保険を使いたい

交通事故の悩みは弁護士に相談
Q1

【棘突起骨折】って何?部位・症状を解説

棘突起とは、椎骨(背骨)の部位の一部のことで、椎骨から後方に伸びている突起です。

棘突起骨折を負ってしまうと、だるさや痛みを感じ、場合によっては軋轢音(骨折部位を押すと生じる「ぎしぎし」「ぼきぼき」といった音)も発生します。

ただ、交通事故で棘突起のみを骨折することは稀で、他の外傷と複合するケースが多いです。

棘突起骨折と複合して起こりやすい外傷は椎骨の脱臼骨折で、これは脊髄損傷を招きやすく、身体のしびれや麻痺に繋がる可能性もあります。

事故後、首や背中に痛みなどを感じる場合は、病院で診断してもらい適切な処置を受けることを推奨します。

事故対応の流れ(被害者)
Q2

【棘突起骨折】で人身傷害保険を使えば保険金はいくらもらえる?

交通事故で棘突起骨折を負った場合、自分の任意保険から人身傷害保険を使えば補償はいくらもらえるのでしょうか。

一例として、東京海上日動のトータルアシスト自動車保険のケースを見てみましょう。

坐骨神経痛を負った交通事故で5日以上入院・通院した際に人身傷害保険を使用すると、「傷害一時費用保険金」として10万円または20万円が支払われる可能性があります。

また、「診察料」や「入通院費」、「投薬料」などの治療費も補償されます。

加えて、精神的損害に対する補償(慰謝料)も人身傷害保険から受け取ることが可能です。

自分のトータルアシスト自動車保険を利用した場合、通常は入院1日につき8400円、通院1日につき[4200円]の慰謝料を受け取ることができます。

また、事故が原因で仕事やアルバイトを休んだり、家事ができなくなってしまった場合は、休業損害を支給してもらえる可能性もあります。

なお、人身傷害保険は人身事故に遭った方の年齢や被扶養者の有無などによって金額が変動する場合がある点にご注意ください。

棘突起骨折の正確な補償限度額や、使用できる条件を知りたい場合は、ご自分が加入している任意保険の約款などで補償内容を確認することを推奨します。

被害者請求の流れ
Q3

【棘突起骨折】人身傷害保険の補償対象は?

棘突起骨折を負った車の事故で自分の人身傷害保険を使用したいのですが、どのようなケースだと補償対象になるのでしょうか。

一例として、東京海上日動のトータルアシスト自動車保険のケースを見てみましょう。

トータルアシスト自動車保険では、契約車両に乗車中、事故に遭い、ケガ・死亡された方などが補償の対象です。

ただし、「人身傷害の他車搭乗中および車外自動車事故補償特約」という特約を付ければ、記名被保険者またはそのご家族が契約車両以外の車に乗車しているときに起こった事故も補償の対象になります。

また、上記特約を付ければ、歩行中や自転車運転中に車と接触したという場合も補償の対象になります。

この条件を満たしていれば棘突起骨折の原因となった交通事故で人身傷害保険を使用できるでしょう。

なお、任意保険会社によって補償の対象が異なる可能性があります。

そのため、ご自分が加入している任意保険の約款などを確認して、自分の状況が人身傷害保険の補償対象かどうかを確認することを推奨します。

2慰謝料の自動計算|棘突起骨折の後遺障害慰謝料を計算しよう

お金に関すること
Q1

慰謝料計算機から棘突起骨折の後遺障害慰謝料を計算するには?

自動車事故で棘突起骨折などを負うと、後遺障害慰謝料や逸失利益などを受け取ることが可能です。

以下の慰謝料計算機を使えば、弁護士(裁判)基準の適切な慰謝料金額を計算することができます。

慰謝料計算機の使い方についてですが、通院期間や現在の収入などの情報を入力し、「慰謝料を計算する」ボタンを押下すればすぐに計算結果が表示されます。

弁護士に相談
Q2

弁護士基準と自賠責基準の違い|棘突起骨折の後遺障害慰謝料額は弁護士依頼で上げられる?

示談金額の計算の仕方には弁護士(裁判)基準自賠責基準があります。

この2つのうちでは、弁護士基準で計算されたほうが高額な金額になります。

そもそも「弁護士基準」とは、過去の裁判結果を基準にして算出されている金額のことを言います。

法律事務所に依頼した場合、「弁護士基準」で示談金が支払われる可能性があります。

自賠責基準では人身事故で棘突起骨折などを負った事故被害者に最低限の補償がなされます。

加害者側の自賠責から保険金を支払ってもらうのですが、「自賠責基準」では支給額が「弁護士(裁判)基準」よりも低額になります。

加えて、自賠責保険では傷害分の補償限度額が120万円と定められています。

お金に関すること
Q3

「慰謝料」とは何?棘突起骨折の示談で登場する頻出単語を解説

人身事故で負った棘突起骨折で入院・通院しているとき、慰謝料示談金賠償金といったお金に関する文言をいろいろと見ました。それぞれはどういった違いがあるのでしょうか?

棘突起骨折の「慰謝料」や「示談金」はひとつひとつ違う意味を持っています。

慰謝料は人身事故によって生じた苦しさなどの精神的苦痛が金銭的に評価されたものです。

棘突起骨折などにおける示談金は示談によって当事者双方が合意した金額で、通常は示談金の中に慰謝料が含まれています。示談金を加害者側から受け取った場合、基本的には後から追加で請求することはできません。

ただし、例外として、示談書の中に「後遺障害が生じた場合は別途協議する旨」を記載しておけば、後遺障害分の慰謝料などについて後から協議できるケースがあります。

賠償金は加害者によって加えられた損害が金銭的に評価されたもののことをいいます。「慰謝料」は精神的損害に対する賠償金として請求可能です。

加えて、車をぶつけられて支払うことになった修理費なども賠償金として請求可能です。こちらの「賠償金」についても、通常、「示談金」の中に含まれます。

3棘突起骨折|弁護士なしで示談交渉はできる?

増額交渉(弁護士あり)
Q1

棘突起骨折の示談の手続きは自力だと不可能?

棘突起骨折を負うことになった人身事故の件で、加害者側と示談交渉をしたい。

そのようなとき、自力で示談交渉を進めることは難しいのでしょうか。

弁護士に任せると弁護士費用を負担することになるため、できるなら自分だけで示談の手続きをやっていきたいところですが…

現実的な話として、交通事故の被害者が示談交渉を一人で進めることは困難でしょう。

加害者側の任意保険会社は示談交渉の専門家です。

被害者本人が示談交渉をしても、上手く交渉できず、こちらの言いたいことを伝えられない可能性がありえます。

また、示談交渉では、被害者側が法律の専門家である弁護士でなければ加害者側の任意保険会社の担当者に態度を変えられます。

相手は、話し合いの場に出ている人物が弁護士か否かを考慮して示談金額などを決めています。

被害者側に弁護士がいない場合、仮に自身が上手く意見を伝えられとしても、期待通りの展開にならない可能性があります。

弁護士費用特約
Q2

弁護士費用特約について|棘突起骨折を負った事故被害者は特約を使おう

任意保険の弁護士費用特約とは何なのでしょうか?

この特約を利用すれば棘突起骨折などを負った被害者にとってどのような利点があるのでしょうか。

弁護士費用特約を使える条件や、メリットについてこれから解説していきます。

弁護士費用特約は、任意保険の契約における特約です。

棘突起骨折などを負うことになった交通事故の示談交渉や裁判で弁護士に依頼した際に、その弁護士費用を被害者側の任意保険会社が負担してくれる特約のことをいいます。

交通事故で棘突起骨折を負った場合などで利用可能な弁護士費用特約ですが、その内容については任意保険会社ごとに多少の差異があります。

ただ、通常弁護士費用特約でカバーされる弁護士費用は基本的に300万円とされています。

また、法律相談費用については、1案件10万円までとなっている場合が多いです。

交通事故の悩みは弁護士に相談
Q3

棘突起骨折の後遺障害について相談可能な弁護士の選び方は?

法律事務所に棘突起骨折の後遺障害について相談したいことがある…そのようなとき、弁護士なら誰に相談しても構わないのでしょうか。

実は、棘突起骨折の後遺障害の相談先はどの弁護士に相談してもいいとは限りません。

中には交通事故案件にさほど注力していない弁護士事務所も存在しています。

しかし、交通事故案件を積極的に受任している弁護士なら、慰謝料を高額にするために動いてくれたり、治療の打ち切り対応などについて相談に乗ってくれる場合があります。

棘突起骨折の後遺障害に関する相談は、人身事故案件に対応しているアトム法律事務所であれば対応できる可能性があります。

人身事故被害者の方のお悩みを解決できるかもしれないので、交通事故被害者の方はぜひ、アトム法律事務所にご相談ください。

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