作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)

むちうち

むちうちで後遺障害認定は難しい?重要なのは診断書!慰謝料計算機もご紹介

むちうち、適切な慰謝料は?

むちうちは、交通事故の被害として多いものです。

  • むちうちは後遺障害認定される?
  • 治療費は3か月しか受け取れない?
  • 慰謝料の相場・計算方法が知りたい

適正な後遺障害等級認定を受けること、慰謝料を受けとることを目指していきましょう。まず、むちうちの基本情報から確認します。


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むちうちとは?代表的な症状や治療期間を確認します

症状|手・首・腰の痛みやしびれ、肩こりも?

むちうちは、頚部捻挫や頚部挫傷、外傷性頚部症候群と診断されるものの総称です。交通事故の衝撃などで急激に外から力が加わり、首がしなったり、振られたりして、首や肩周辺の筋肉を傷めることです。さらには、神経が傷つくこともあります

慢性化したむち打ち症患者の症状は、頸部痛、頭痛、めまいを主訴とし、それらの痛みは気圧や湿度の変化に敏感であることが特徴として挙げられる。また、この他に、頭部・顔面領域のしびれ感、視力低下・視野狭窄・目のかすみなどの眼症状、耳鳴り、難聴、吐き気、四肢のしびれ・痛みなどの症状や、根気や集中力低下などの症状を訴えるケースもある。

引用元:「改訂版 交通事故実務マニュアル 民事交通事件処理」株式会社ぎょうせい 平成29年出版

交通事故の被害でこういった症状がみられる場合は、むちうちが原因の可能性もありそうです。たとえば「目のかすみ」という症状だけみると、むちうちと関連があるとは想像しづらいかもしれません。しかし、実際に症状として出ることがあります。

椎間板ヘルニア

むちうちの結果がどんな症状として出るか、また何らかの形で後遺障害として残るか、予想できません。気になることがあれば、医師に相談することをおすすめします。

むちうちはあとから症状が出るって本当?

むちうちの症状は、事故直後から発現するとは限りません。最初は自覚症状がなくても、事故から時間がたって落ち着いてくると、身体の痛みや不調を感じることもあります。しかし、事故発生時から時間がたってから初めて病院を受診し、異常をうったえても、異常と事故との因果関係が示しづらくなります。

交通事故直後に自覚症状がなくても必ず病院を受診してください。

自覚症状がないと、何科に行けばいいか分からないという声もよく聞きます。まずは「総合病院」の受診をおすすめします。自覚症状がない場合は、身体のどこに、どんな影響が出ているか分かりませんので、他科にもかかりやすい総合病院が適切かと思います。少なくとも整形外科は受診しておくとよいでしょう。むちうちなどの診断・治療に適しています。

むちうちの治療・通院は病院?整骨院?

病院には医師がいて、整骨院には柔道整復師がいます。交通事故の治療から解決(示談)までには、医師の判断がとても重要です。

交通事故の流れ

交通事故で人がケガをすると、「人身事故」として警察に届け出る必要があります。「人身事故」として届け出ておかないと、慰謝料は原則発生しません。人身事故の届出には医師の診断書が必要です。また、もし治療を継続しても完治せず、後遺障害が残ってしまったら、「後遺障害等級認定の申請」をすることになります。その申請にも医師の作成する後遺障害診断書が必要です。

整骨院の治療費も医師が必要と認めれば、加害者に支払いを求めることができます。整骨院で受ける施術なども、被害者にとっては「必要な治療」だと感じるでしょう。しかし、加害者や加害者の保険会社が同じように「必要な治療」と考えているとは限りません。医師に整骨院への通院が治療に有用である旨を、書面に残してもらいましょう。そして、整骨院だけでなく、病院にも通院するようにしてください。

医師の重要性(一部)

交通事故直後

治療

直後の事故の影響確認・検査

診断書の作成

治療中

治療

整骨院など、病院以外での治療選択肢の相談

治療終了

症状固定の判断

後遺障害診断書の作成

交通事故直後、何科の病院へ行けばよいか、病院へ行くタイミングなどは次の関連記事でも解説しています。参考にしてください。

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診断書があっても、むちうちの後遺障害認定は難しい?

むちうちでの後遺障害認定とは?

後遺障害等級認定の手続きの流れ

後遺障害認定とは、後遺障害の程度に応じた「等級」ごとに認定・補償を受けるものです。被害者にとってはもらえる慰謝料が増えるメリットがあります。

後遺障害等級認定の有無と慰謝料の関係
認定あり認定なし
入通院慰謝料ありあり
治療費ありあり
休業損害ありあり
後遺障害慰謝料ありなし
逸失利益ありなし
逸失利益とは

逸失利益は、後遺障害の結果失われた「本来の利益」を意味します。したがって、後遺障害等級が認定された場合のみ発生します。

後遺障害等級は第1級から第14級まであります。すべての詳細を確認したい方は、以下のページから等級表で確認できます。

等級の中でも、むちうちは12級14級で等級認定されるケースがほとんどです。

比較:12級と14級

12級:局部に頑固な神経症状を残すもの
14級:局部に神経症状を残すもの

同じむちうちでも、等級の認定結果が違うのはなぜでしょうか。後遺障害認定の仕組みを順番に確認しましょう。

むちうちの治療費は3か月で打ち切られる?症状固定とは?

症状固定のタイミング

治療を継続しても、これ以上の回復が見込めないと判断する時期を症状固定といいます。おおむね、むちうちの場合は3か月~6か月程度であることが多いです。保険会社も症状固定時期の目安を知っているので、3か月ごろになると治療費の打ち切りを提案してきます。

症状固定前後の比較
症状固定前症状固定後
入通院治療費支払われる支払われない
後遺障害認定申請申請できない申請できる

症状固定までは、後遺障害があるかは判断できません。基本的には医師が症状固定のタイミングを判断します。そして症状固定後、後遺障害が認められる場合は、医師に後遺障害診断書を作成してもらい、後遺障害等級認定の申請を始めます。

3か月から6か月という治療期間は、あくまで目安です。まだ治療中であれば、そのことを医師の合意を得て、保険会社に主張することが大切です。仮に「症状固定」となった後にかかった治療費が発生した場合、これまでどおり加害者が支払ってくれることはほぼありません。

後遺障害認定のポイント:適切な通院頻度

後遺障害認定とは、前提として、治療をしたにもかかわらず後遺障害が残ったというものです。治療が不十分であれば該当しません。通院頻度は「治療が適切だったか」の指標とされます。

慰謝料の金額を計算するとき、「通院期間」や「実際の通院日数」が深くかかわります。通院期間に対して通院日数が少ないと、慰謝料は減ることがあります。これも、治療の通院頻度が適切であることを重視しているためです。むちうち(他覚症状なし)を裁判・弁護士基準で算出する場合をみてみましょう。裁判・弁護士基準では、通院日数が少ない場合、通院期間は実治療日数の3倍程度を限度として算出することがあります。

<裁判・弁護士基準で検討>

① 通院期間:90日/実治療日数60日

② 通院期間:120日/実治療日数20日

① の場合、慰謝料は、通院期間90日に相当する金額がもらえます。
一方、②の場合は、実治療日数20日の3倍《60日》が、通院期間としてみなされ、慰謝料は通院期間120日に相当する金額はもらえない可能性があります。

3日に1回より通院頻度が低いと、慰謝料は減ることがあります。

適切な頻度で通院することは、ケガの治りにもかかわってきます。医師とよく話し合い治療を進めましょう。

後遺障害認定のポイント:MRI・レントゲンなどの検査

後遺障害等級認定は、損害保険料率算出機構が書面審査し、認定します。外見の後遺障害の認定の場合は、例外的に実際に会って判断することもありますが、原則は書面のみで審査されます。

むちうちは、X線やMRIなど画像で判断しづらく、他覚的所見に乏しいという特徴があります。12級と14級の後遺障害等級の差は、まさに「医学的に説明ができるかどうか」であるといわれています。

重要

後遺障害等級は書面審査で決まる

X線やMRIなどの画像で診断しづらい一方、検査結果を示せるかが等級の分かれ目になりやすい

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【慰謝料計算機】むちうちで通院3か月?6か月?治療期間などの入力で自動計算

【慰謝料計算機】情報入力で簡単・自動で慰謝料計算

むちうちの治療期間は3か月~6か月が目安です。しかし、その期間中に完治する人もいれば、実際にもっと長期の治療を経て、完治となる人や、症状固定となる人もいるでしょう。慰謝料計算機をつかえば、個別の治療日数などを入力して慰謝料が計算できます。氏名や生年月日などの入力・登録は必要ありません。

慰謝料計算機で出た金額を見て

保険会社に提案されている金額より高い

どうしたらこの金額が受けとれるんだろう?

では、〇〇の場合の慰謝料はどうなる?

このように感じた方や、その他にも疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。慰謝料に関する疑問は弁護士に依頼・相談することで解決するでしょう。

3つの基準|慰謝料相場は「裁判・弁護士基準」が最も高い

慰謝料金額相場の3基準

慰謝料算定の基準は3つあります。

自賠責保険基準

任意保険基準

裁判・弁護士基準

自賠責保険任意保険の相場を比較すると、任意保険のほうが少し高くなります。まず2つの保険の目的を確認しましょう。

自賠責保険と任意保険のちがい
自賠責保険任意保険
運転者の加入義務加入任意加入
目的被害者救済
最低限の補償
自賠責保険の
不足分を補てん
任意の自動車保険と自賠責保険の関係

具体的な任意保険の慰謝料算出基準は公にはされていません。しかし、自賠責保険で超過する分をカバーするためですので、慰謝料の相場は、自賠責保険より少し高くなります。慰謝料計算機は、裁判・弁護士基準で計算をしています。加害者の任意保険会社から提案された金額より、慰謝料計算機の結果が高くなるのは、そもそもの算出基準が異なるからです。

重要

裁判・弁護士基準の慰謝料相場が最も高い

裁判・弁護士基準は、これまでの裁判例などを元にした、裁判でも用いられている基準です。弁護士は最も慰謝料相場が高い基準を駆使した交渉の専門家といえます。

増額交渉(弁護士なし)

示談交渉には専門的な知識があると有利です。示談交渉の相手は、加害者の保険会社という交渉のプロです。弁護士に相談・依頼をしておくと、被害者に有利な示談交渉が可能です。

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弁護士にご相談ください!適正な後遺障害認定・慰謝料を目指しましょう

無料相談窓口は【24時間・365日】受け付けています

むちうちは、その症状が客観的に示しづらいものです。「想定していた等級が認定されなかった」と感じる方も多くいます。事例・裁判例を熟知した弁護士に相談・依頼をして、被害者の主張が通りやすい交渉を目指してみませんか。一度認定された等級結果を覆すのは基本的には難しいとされています。初回の等級認定申請で、いかに客観的に主張できるかがポイントでしょう。早い段階で弁護士がかかわることで、十分な準備が可能です。

アトム法律事務所では、24時間・365日無料の窓口で相談を受け付けています。また、事前にLINEでの相談も実施しています。被害者の方のライフスタイルに合わせてご利用いただけます。土日祝や混み合う時間帯は、順番に対応しています。場合によっては、少しお待ちいただくこともありますので、お早めにお問い合わせください。


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まとめ

むちうちは事故直後に症状が現れないこともあり、そもそも「病院へ行ったほうがいいのか」というところから、疑問を持つ方もいます。まずは、自覚症状がなくても病院を受診し、診察を受けてください。後遺障害がもし残った場合は、今後の生活のためにも適切な補償を受けることを目指していきましょう。

弁護士プロフィール

岡野武志弁護士

(第二東京弁護士会)

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。