「後遺障害等級認定」について徹底解説｜後遺障害の意味とは？申請の方法とは？

人身交通事故の被害者になったとき、

病院での治療が終了しても、何らかの症状がずっと尾を引いて残ってしまう

つまりは、

後遺症

が残ることがあります。

一般用語としての「後遺症」のうち、

一定の要件を満たし賠償の対象となるような症状

のことを

後遺障害

と呼称します。

後遺障害は、その症状ごとに全部で14の階級に分かれています。

14の階級のうちいずれかに該当すれば後遺障害と認定されて、適切な補償を受けとることができるようになります。

後遺障害認定をうけたときには後遺障害として認められなかった場合とくらべ、受け取れる賠償の金額が飛躍的に増加します。

先述の通り後遺症が残ったからと言ってそのすべてが後遺障害認定されるのかというと、そんなことはありません。

ここからは具体的に、

どのような流れで後遺障害の申請をすればいいのか

について解説していきましょう。

後遺障害は、自賠責保険会社に必要な書類などを提出し、

自賠責損害調査事務所

という第三者機関の審査を経ることで認定にいたります。

事前認定

事前認定は

1. ① 後遺障害診断書の作成を主治医に依頼
2. ② 後遺障害診断書を入手したらそれを相手方保険会社に提出
3. ③ 相手方保険会社が必要な手続きを行い、後遺障害の申請をする
4. ③ 審査が終わるまで待つ

といった流れになっています。

被害者請求

被害者請求は、

1. ① 加害者側に被害者請求をする旨を伝達
2. ② くわえて交通事故証明書、診断書、診療報酬明細書の写しの送付を依頼
3. ③ 自賠責保険に連絡を入れ、必要書類一式を入手
4. ④ 必要書類をすべて記入
5. ⑤ 必要書類以外に医証や説明資料など、後遺障害認定に有利な資料があれば入手し添付
6. ⑥ 被害者請求で後遺障害等級認定を申請する旨の送付書を添付
7. ⑦ 相手方自賠責保険に郵送
8. ⑧ 手続きが終わるまで待つ

といった流れとなっています。

事前認定・被害者請求にはそれぞれメリット・デメリットがあります。

事前認定のメリット・デメリット

事前認定のメリット・デメリットは以下の通りです。

事前認定は、

後遺障害診断書の作成を済ませて相手方保険会社に提出すれば後は待つだけ

という手軽さが最大のメリットです。

被害者請求のメリット・デメリット

被害者請求のメリット・デメリットは、事前認定の裏返しとなります。

後遺障害の認定は現実的にかなり厳しいものとなっています。

適切な後遺障害認定をうけるためには、戦略的な事前準備が必要となります。

後遺障害は自賠責損害調査事務所が審査を行います。

この機関の審査は

書類審査

が基本です。

より適切な後遺障害認定を受けるために

とくに、

後遺障害診断書

の出来・不出来は重要です。

適切な後遺障害等級認定をうけるためには、以下の点が重要なわけです。

後遺障害認定の結果に不服がある場合には、異議申立てをすることができます。

異議申立てをする際には感情論に走ることなく、

• なぜその結果になったのかの理由を冷静に分析し
• その理由が妥当ではないということを示す客観的な証拠を挙げる

ことが重要です。

弁護士に相談を

「後遺障害認定の結果が覆る可能性はどれくらいあるのか」

この点をかえりみず、ただやみくもに異議申立てをしても時間を浪費するだけとなってしまいます。

• 後遺障害の認定結果について不服がある！
• 自分の症状が後遺障害に該当するのか知りたい！

そのようなお悩みをお持ちの方は、なるべく早くに弁護士に相談することが重要です。

早ければ早いほど、

• 後遺障害の等級認定の見込み
• 後遺障害の認定結果に対する異議申立ての見込み

などについて確かな知識を手に入れることができます。