6人の弁護士がこの記事に回答しています

後遺障害等級第14級:慰謝料、逸失利益の相場は?身体障害者手帳はもらえる?

イメージ画像
  • 後遺障害等級第14級の場合、示談金は?
  • 交通事故でも身体障害者手帳はもらえる?
  • 身体障害等級と後遺障害等級との差は?

このページでは、示談交渉の経験豊富な交通事故専門のベテラン弁護士が後遺障害等級第14級の疑問についてお答えします。

※掲載情報はすべて2018年の最新版です。

1後遺障害等級の基礎知識

示談金の受け取りまでの流れ
Q1

後遺障害が残ると示談金や慰謝料が増える?

交通事故により重傷を負った場合、年単位で治療を続けても完治しない可能性があります。
症状固定とは、治療を続けても症状の改善が見込めない状態のことです。
後遺障害とは、症状固定になっても完治せずに残っている症状のことです。

後遺障害等級認定の手続きの流れ
Q2

後遺障害等級を認定するための申請方法は?

損害保険料率算出機構に申請して後遺障害等級が認定されなければ、後遺障害慰謝料や逸失利益が請求できません。
申請方法は二つに分けられ、一つは加害者側の任意保険会社が書類を提出する事前認定です。
もう一つの申請方法である被害者請求では、被害者側が書類を提出して申請します。

2後遺障害等級第14級の症状と、慰謝料の金額は?

後遺障害等級第14級の症状(例)*
後遺障害等級第14
1号:1眼のまぶたの一部に欠損を残し又はまつげはげを残すもの
4号:上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
5号:下肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとを残すもの
7号:1手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの
9号:局部に神経症状を残すもの

*後遺障害等級表を参照しています

Q1

後遺障害等級第14級の認定率や、代表的な症状は?

後遺障害等級は1級から14級までありますが、14級は最も多く認定されている等級です。
2016年における全等級の認定件数のうち第14級は58%であり、半分以上を占めていました。
14級の中でも最も認定数が多い14級9号には、交通事故による怪我のなかでもとりわけ多いむちうちが当てはまります。

後遺障害等級第14級の関連項目
項目 金額など
自賠責保険の支払い限度額 75万円
後遺障害慰謝料(自賠責保険) 32万円
後遺障害慰謝料(弁護士基準) 110万円
労働能力喪失率 5%*

*外貌醜状の場合は、被害者の職業や事情によって数値が変わる可能性が高くなります

Q2

後遺障害等級第14級の慰謝料は?認定されないとどうなる?

第14級の後遺障害が残った場合でも、健常者の9割以上の労働能力は残ると見なされるので、労働能力喪失率は5%とされます。
第14級のときに自賠責から支払われる慰謝料は32万円、自賠責の支払い限度額は75万円になります。
任意保険会社は40万円程度の慰謝料を提示してきますが、弁護士に依頼した場合に請求できる慰謝料の相場は110万円となります。

3交通事故による後遺障害と、身体障害者手帳

身体障害等級 後遺障害等級
認定機関 自治体 損害保険料率算出機構
用途 行政から受けられる公的サービスの内容の判断 保険における損害賠償の金額の算定

Q1

「身体障害」と「後遺障害」の違いは?

事故により後遺障害が残った場合、法律上の身体障害者と認められて身体障害者手帳を受け取れる可能性があります。
身体障害者手帳を所持することには、医療費の助成税金の軽減公共料金の割引など、様々なメリットがあります。
携帯電話料金や電車の運賃、映画館や遊園地やボウリング場などの民間のレジャー施設などの多くでも割引が実施されています。

身体障害等級の例(上肢の機能障害の場合)
1
1:両上肢の機能を全廃したもの
2:両上肢を手関節以上で欠くもの
4
1:両上肢のおや指を欠くもの
2:両上肢のおや指の機能を全廃したもの
3:一上肢の肩関節、肘関節又は手関節の内、いずれか一関節の機能を全廃したもの
4:一上肢のおや指及びひとさし指を欠くもの
…など
7
1:一上肢の機能の軽度の障害
2:一上肢の肩関節、肘関節又は手関節の内、いずれか一関節の機能の軽度の障害
3:一上肢の手指の機能の軽度の障害
4:ひとさし指を含めて一上肢の二指の機能の著しい障害
…など

Q2

交通事故による後遺障害でも、身体障害者手帳は受け取れる?

後遺障害等級を申請するための診断書は基本的に主治医に作成してもらいますが、身体障害を申請するための診断書は都道府県ごとに指定された指定医が作成する必要があります。
また、身体障害者手帳が交付される障害は比較的重症なものが多く、低い後遺障害等級が認定されても身体障害手帳は受け取れない場合があります。
たとえばむちうちで後遺障害等級が14級12級の場合に身体障害者手帳を受け取ることは難しいですが、重傷の後遺障害であれば法律上の身体障害にも認定される可能性も高まります。

4後遺障害等級第14級に関する疑問は、弁護士に相談!

慰謝料金相場の3基準比較
Q1

後遺障害等級第14級について弁護士に相談するメリットは?

被害者請求の提出書類を適切に作成するためには、様々な専門知識が必要です。
後遺障害慰謝料や逸失利益の計算も、専門家に任せた方が安心です。
弁護士に相談して、専門家の力を借りましょう。

弁護士の写真
Q2

弁護士への無料相談ができる?

後遺障害等級の認定の申請を決心したなら、弁護士に相談しましょう。
弁護士には、示談が始まる前や事故直後からでも無料相談が可能です。
慰謝料や逸失利益の計算、保険会社の示談交渉など、何でもご相談ください。


全国/24時間/無料相談

無料相談窓口のご案内