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後遺障害等級第9級:慰謝料、逸失利益の相場は?等級の「併合」とは?

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  • 後遺障害等級第9級の慰謝料や逸失利益の金額は?
  • 等級の「併合」のルールとは?
  • 後遺障害の「系列」って?

このページでは、示談交渉の経験豊富な交通事故専門のベテラン弁護士が後遺障害等級第9級の疑問についてお答えします。

※掲載情報はすべて2018年の最新版です。

1後遺障害等級の基礎知識

示談金の受け取りまでの流れ
Q1

後遺障害が残ると示談金や慰謝料が増える?

交通事故で負った怪我は、治療を続けても完治しない場合があります。
それ以上治療を続けても症状の改善が見込めなくなる段階を症状固定と呼びます。
症状固定以降にも残っており改善の期待できない症状が、後遺障害となります。

後遺障害等級認定の手続きの流れ
Q2

後遺障害等級を認定するための申請方法は?

後遺障害慰謝料や逸失利益を請求するためには、損害保険料率算出機構後遺障害等級が認定される必要があります。
申請方法は二種類あり、事前認定では加害者側の任意保険会社が書類を提出します。
もう一つの申請方法である被害者請求では、被害者側が書類を提出して申請します。

2後遺障害等級第9級の症状と、慰謝料の金額は?

後遺障害等級第9級の症状(例)*
手の指に関する障害
1号:両眼の視力が0.6以下になったもの
6号:咀嚼及び言語の機能に障害を残すもの
9号:1耳の聴力を全く失ったもの
12号:1手のおや指又はおや指以外の2の手指を失ったもの
15号:1足の足指の全部の用を廃したもの

*後遺障害等級表を参照しています

Q1

後遺障害等級第9級に認定される症状は?

後遺障害等級第9級には1号から17号までの種類があり、様々な障害が9級に分類されております。
たとえば、9級10号や9級11号には「服することができる労務が相当な程度に制限されるもの」という文言が含まれています。
労働をすること自体は可能であるが、障害のために特定の仕事(自動車の運転や高所作業、立ち仕事など)が行えなくなったり専門医から禁止された、という状態です。

後遺障害等級第9級の関連項目
項目 金額など
自賠責保険の支払い限度額 616万円
後遺障害慰謝料(自賠責保険) 245万円
後遺障害慰謝料(弁護士基準) 690万円
労働能力喪失率 35%

*外貌醜状の場合は、被害者の職業や事情によって数値が変わる可能性が高くなります

Q2

後遺障害等級第9級の慰謝料や逸失利益の金額は?

第9級の後遺障害が残った場合、労働能力は健常者の3分の2程度になると見なされるので、労働能力喪失率は35%とされます。
第9級のときに自賠責から支払われる慰謝料は245万円、自賠責の支払い限度額は616万円になります。
任意保険会社は300万円程度の慰謝料を提示してきますが、弁護士に依頼した場合に請求できる慰謝料の相場は690万円となります。

3後遺障害等級が併合される場合とは

後遺障害の併合が行われた場合の等級
次に重い等級 一番重い等級
15 68 813 14
15 重い等級+3
68 重い等級+2 重い等級+2
813 重い等級+1 重い等級+1 重い等級+1
14 重い等級 重い等級 重い等級 併合14
Q1

後遺障害等級の併合、基本的なルールは?

交通事故で怪我を負ったとき、たとえば「目に怪我をして視力が下がり、足の骨も折れて変形障害が残った」など、複数の後遺障害が同時に残る場合があります。
このとき、後遺障害等級の併合が行われます。
原則として、症状が重い方の等級がさらに上がることになります。

後遺障害の系列(例)
系列区分 部位 器質的障害 機能的障害
1 眼球(両眼) 視力障害
5 右まぶた 欠損障害 運動障害
18 上肢 右上肢 欠損障害 機能障害
22 左上肢 変形障害
Q2

併合14級の慰謝料や、後遺障害の「系列」とは?

14級の後遺障害が複数ある場合には、障害の数に関わらず等級は上がらず、併合14級とされます。
ただし、併合14級で14級の基準以上の慰謝料や逸失利益が認められた裁判例は複数存在します。
併合14級となった場合は、弁護士に示談交渉や裁判の提起などを依頼して、複数の障害が残ったことによる精神的苦痛や業務への支障などを説得的に立証してもらえれば、示談金の金額が増額する可能性が高くなります。

4後遺障害等級第9級に関するお悩みは、弁護士にお任せ!

慰謝料金相場の3基準比較
Q1

後遺障害等級第9級について弁護士に相談するメリットは?

等級が認定されやすい提出書類を作成するためには、様々な専門知識が必要となります。
後遺障害慰謝料や逸失利益の金額の計算も、専門家の力を借りたいところです。
交通事故の被害にあったら、まずは弁護士に相談しましょう。

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Q2

弁護士に無料相談するなら?

交通事故により後遺障害が残ったら、まずは弁護士に相談しましょう。
弁護士には、事故直後からでも無料相談が可能です。
慰謝料や逸失利益の計算、保険会社の示談交渉など、何でもご相談ください。


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