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作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)
交通事故に遭遇すると、むちうちなどが原因で背中や首を痛めたり、骨折してしまうことがあります。
このページでは、事故で負ったケガの痛み・治し方に関心がある方へ向けて有益な情報を解説していきます。
目次
交通事故で特に負いやすいケガが「むちうち」です。
背中・首に痛みが出やすいのがむちうちですが、そもそもむちうちとはどのような症状なのでしょうか。
簡単に解説すると、むちうちの意味は以下の通りです。
交通事故など首が強く後屈される力がかかることを要因として、多岐の症状が発症している状態を指す。
首の痛みや肩こり、頭痛などのほか、めまいや耳鳴り、難聴、吐き気などの症状が伴う場合もある。
急に「首が強く後屈される力がかかる」と、頸部周囲の筋肉、靭帯などの軟部組織損傷が生じ、痛みが発生する可能性があります。
この状態がいわゆるむちうちを負った状態で、骨や神経に損傷が及ぶケースは稀です。
では、実際にむちうちで背中や首に痛みが発生した場合、いつまで痛みが残るのでしょうか。
結論を述べると、約8割の事例で1ヶ月以内に痛みが治まるとされています。
しかし、当然ながら受傷直後の痛みと数週間以上経過した後の痛みの度合いは異なりますし、受傷からの時期によって治療方法も異なってきます。
時系列ごとの具体的な治療方法の例を以下の表にまとめたので、首や背中の今後の治療で不安を覚えている方はぜひご参考にしてみてください。
時系列 | 治療方法(例) |
---|---|
受傷直後〜1週間 | 原則入院はしない 非ステロイド性抗炎症薬を服用 (ロキソニン錠、セレコックス錠など) |
1〜3週間 | 受傷直後と同様の対処法を継続 理学療法を開始する |
3週〜3ヶ月間 | 原則的に自然治癒に任せる 理学療法を継続 |
3ヶ月以上経過 | 抗不安薬や抗うつ薬の使用を考慮 心理的要因が強く関与する場合、精神神経科などの受診も検討 |
受傷直後は背中や首が強く痛んで満足に眠ることもできないかもしれませんが、
処方された薬を服用したり、理学療法(電気療法やストレッチなど)を続ければ痛みが治まっていくでしょう。
早く痛みを無くすためにも、通院を続けて医師の判断を仰ぐようにしましょう。
むちうちの背中・首の痛みはいつまで残る?
⇒およそ1ヶ月以内
主な治療方法は?
⇒非ステロイド性抗炎症薬の服用、理学療法など
交通事故で胸を強打するなどして肋骨を骨折してしまうケースがあります。
肋骨骨折を負った場合、通常は1~3ヶ月程度で痛みが治まるとされています。
なお、軽度の痛みの場合は経口鎮痛薬(カロナール錠やセレコックス錠など)を用いて鎮痛を試みます。
経口鎮痛薬で痛みが治まらなければ、オピオイド系鎮痛薬の持続静脈内投与が行われることがあります。
それでも痛みが治まらない場合は、持続硬膜外麻酔や肋間神経ブロックによる疼痛管理が検討されます。
いずれにせよ、治療に関する説明を医師からしっかりと聞き、自分の痛みに合った治療を受けるようにしましょう。
痛みの程度 | 痛みの対処法(例) |
---|---|
軽 | 経口鎮痛薬の服用 |
中 | オピオイド系鎮痛薬の持続静脈内投与 |
重 | 持続硬膜外麻酔 肋間神経ブロック |
また、肋骨が骨折すると、以下のような胸部に負担がかかる動作をする度に痛みが走る場合があります。
中には日常生活で不可欠な動作もあるかと思われますが、
極力、胸部に負担をかけるような動作は控え、痛みで生活に支障をきたさないようにしましょう。
肋骨骨折の痛みはいつまで残る?
⇒およそ1~3ヶ月程度
痛みの主な対処法は?
⇒軽度:経口鎮痛薬の服用、中度:オピオイド系鎮痛薬の持続静脈内投与、重度:持続硬膜外麻酔や肋間神経ブロックなど
交通事故が原因で肩甲骨・腕・手首などの上肢に痛みが残ることもあります。
「捻挫」「打撲」「骨折」の各症状でいつまで痛みが残るものなのでしょうか。
捻挫の場合、通常は1週間程度で痛みが治まります。
しかし、靭帯が断裂している・骨折している場合、更に痛みが続く可能性があります。
打撲の場合、通常は数日~数週間程度で痛みが治まります。
しかし、交通事故の衝撃によってコンパートメント症候群といわれる状態になった場合、重症化する可能性があります。
骨折の場合、通常は1ヶ月~3ヶ月程度で痛みが治まります。
それぞれの一般的な処置方法は以下の表の通りです。
慢性期の処置例 | 事故直後の処置例 | |
---|---|---|
捻挫 | 患部を温める | RICE ・Rest(安静) ・Ice(冷やす) ・Compression(圧迫) ・Elevation(挙上) |
打撲 | 患部を温める | |
骨折* | ・外固定4〜6週 ・ロッキングプレート固定 ・経皮的鋼線刺入 ・創外固定 など |
*骨折の慢性期の処置は「橈骨遠位端骨折」のケースを想定
RICE: http://jossm.or.jp/series/flie/003.pdf(日本整形外科スポーツ医学会)
基本的には、受傷した事故直後は「RICE」を行うということを覚えておきましょう。
上肢の負傷のみならず、どのような部位でも使える応急処置の方法です。
また、スポーツによる負傷などでも活用できる知識なので、覚えておいて損はないでしょう。
体幹の股関節や腰に痛みが残った場合、いつまで痛みが残るものなのか。
「捻挫」「打撲」「骨折」に関しては上述した上肢のケースと大きく異なりません。
ただ、股関節を構成している大腿骨の骨頸部が股関節の関節包より内側で骨折した場合は、
内側は血流が乏しいため骨がくっつくのに時間がかかります。
関節包…関節を包む結合組織。外側は線維性の膜、内側は滑膜の二重構造になっている。
大腿骨頸部骨折は治療が長期化する可能性あり
また、腰の痛みについては「腰椎椎間板ヘルニア」などが原因となりえます。
事故直後は痛みが強く発生し、不安を覚えるかもしれませんが、
椎間板ヘルニアの場合は約8割は保存的加療を受けると痛みが軽快し、ヘルニアも画像上消退することがある予後良好な疾患です。
痛みが軽快しない場合でも、手術的加療を受ければ経過は良好なことが多い疾患なので、
医師の話をしっかりと聞き、完治に向けて治療やリハビリを受け続けましょう。
ケガが治った後も後遺症として痛み(疼痛)やしびれが残り続けることがあります。
痛みが残り続ける代表的な症状に「CRPS(複合性局所疼痛症候群)」という症候群があります。
交通事故などによる外傷後に主に四肢末端部に痛みが残り続け、浮腫、血流変化、発汗異常を伴う症候群のことです。
慢性期には関節拘縮、骨や皮膚の萎縮が起こります。
治療は主に、
などが行われます。
また、後遺症を軽減するためにも、
痛みをある程度コントロールしたうえでリハビリテーションを行うことが重要です。
痛みに対して不安があるかと思われますが、適切な治療とリハビリで大部分は改善する可能性があります。
元の生活を早く送れるようにするためにも、通院を続け、治療を怠らないようにしましょう。
むちうちや骨折を負ったとき、痛みが治まっても、後遺症として手足などにしびれが残ることがあります。
しびれが残る原因で特に多いのが、
①脊髄損傷
②末梢神経障害
の2点です。
以下3つの条件を満たしていれば、各種外固定による保存的治療(人体を傷付けない治療)や経過観察が選択される可能性がある
1. 神経症状が軽度で時間が経過しても悪化しない
2. 外固定(ギプスや頸椎カラーなど)で損傷部が安定できる
3. 神経障害が重篤であっても脊椎が安定しており、脊髄圧迫がない場合(骨傷のない頸髄損傷の一部)
などが有効なことがある
しびれが発生している部位や原因によって治療・リハビリ方法も変わってくるでしょうから、
医師としっかり相談した上で、今後の治療方針を決めるようにしましょう。
交通事故に遭った後、翌日~数日後に痛みが発生することがあります。
なぜ事故直後に痛みが現れず、日数を置いてから痛みだすのでしょうか。
それは事故直後は興奮状態にあるため痛みを自覚しづらく、時間を置いてからやっと痛みに気がつく場合があるためです。
そのため、事故直後は痛みを感じていなくても必ず病院に行き、診断を受けるようにしましょう。
自分では気がついていないだけで、脳出血や骨折などを負っている可能性があります。
事故から翌日~数日後に痛みが現れる理由は?
⇒事故直後は興奮状態にあり、痛みを自覚していないため
そのため、痛みを感じていなくても事故直後は必ず病院に行きましょう
翌日~数日後ではなく、交通事故から一ヶ月後ほど経ってから痛みが現れるケースもあります。
複数部位を同時に受傷した際、片方の痛みに気を取られ、もう片方の痛みをなかなか自覚できなかった場合などにこのようなケースが考えられます。
このように事故発生から一ヶ月後に痛みを自覚した場合でも、治療費や慰謝料などのお金は問題なく相手方から支払われるのでしょうか。
通院先の医師に症状を説明し、交通事故と関係していると確認が取れれば請求できる可能性があります。
また、治療を受ける前に加害者側の任意保険会社に連絡し、後で揉めないようにすることを推奨します。
事故から一ヶ月後に痛みが現れても治療費などを請求できる?
⇒「交通事故と関係した症状」という確認を医師から取れれば請求できる可能性あり
治療を受ける前に加害者側の任意保険会社に連絡することを推奨
アトム法律事務所ではLINE・電話での無料相談を受け付けています。
という気持ちを抱いている事故被害者の方は、ぜひアトム法律事務所までご相談ください。
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(第二東京弁護士会) 第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。
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弁護士プロフィール
岡野武志弁護士
交通事故では、首や肩甲骨、腕、手首、股関節、腰などに痛みが残る可能性があります。原因としては、むちうち、肋骨骨折、捻挫、打撲、骨折などが考えられます。また、痛みだけではなくしびれが残る可能性もあります。 痛みはいつまで残る?
交通事故では、事故直後は痛みを感じなかったのに、翌日~数日後に痛みが発覚することがあります。理由としては、事故直後は興奮状態にあるため痛みを自覚しづらくなっているということが考えられます。自覚がないだけで脳出血が起こっていたり骨折していたりする可能性があるため、痛みがなくても病院へ行くことをお勧めします。 痛みがあとから出てくる場合とは
交通事故で治療費や慰謝料が支払われるためには、そのけがが交通事故を原因として発生したものだと証明できる必要があります。そのため、後から痛みが出てきた場合でも、その痛みが交通事故を原因としてものであると証明できれば、治療費や慰謝料を請求することができます。 後から痛みが出てきたら?