作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)

交通事故慰謝料自賠責

交通事故の慰謝料|自賠責は120万まで?計算方法は?過失7割で20%減額?

自賠責の慰謝料は?
  • 自賠責保険の交通事故慰謝料には上限金額があるって本当?
  • 自賠責保険の交通事故慰謝料の計算方法は?
  • 過失割合が7割以上になると、自賠責の慰謝料が減額される?

今回は、このような自賠責保険の交通事故慰謝料にまつわる疑問を解説していきます。


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自賠責保険の交通事故慰謝料はいくら?

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①傷害(日額4,200円✖対象になる日数)

入通院慰謝料の計算方法は?

自賠責保険の入通院慰謝料は、日額4,200円で計算されます。

慰謝料の対象となる日数は、治療期間または実治療日数の2倍のいずれか少ない日数です。

治療期間とは、治療開始日から終了日までの日数をさします。

実治療日数とは、実際に治療に費やした日数です。
実際に入院した日や、実際に通院した日の合計をさします。

日額4,200円 ✖治療期間

日額4,200円 ✖治療日数✖2

慰謝料シュミレーション

むちうち症で、週3日、約3ヵ月間通院したとします。
この場合の、治療期間、治療日数の2倍は、次のとおりです。

  • 治療期間は、30日✖3ヵ月=90日
  • 治療日数は、3日✖4週間✖3ヵ月=36日

治療日数の2倍である72日と、治療期間90日を比べると、72日のほうが少ないといえます。

自賠責の慰謝料シュミレーション

4,200円✖72日=30万2,400円

弁護士基準だと慰謝料は増額される?

交通事故慰謝料については、自賠責の計算方法のほか、任意保険基準、弁護士基準があります。

弁護士基準とは、裁判例の相場を基準にしたものです。
自賠責基準、任意保険基準、弁護士基準の3つを比べると、いちばん高額になるのが弁護士基準です。

慰謝料金額相場の3基準比較

弁護士に交通事故の解決を依頼すると、弁護士基準を用いるため、慰謝料増額の可能性が高まります。

弁護士基準の入通院慰謝料については、こちらをご覧ください。⇊

②後遺障害(14級◯◯万/13級〇〇万…)

後遺障害に対する慰謝料の金額は、等級ごとに定められています。

介護が必要な場合

自賠法施行令別表第1(要介護第1級・第2級)
第1級 第2級
1,600万円 1,163万円

介護が不要の場合

自賠法施行令別表第2(第1級~第14級)
第1級 第2級 第3級
1,100万円 958万円 829万円
第4級 第5級 第6級
712万円 599万円 498万円
第7級 第8級 第9級
409万円 324万円 245万円
第10級 第11級 第12級
187万円 135万円 93万円
第13級 第14級
57万円 32万円

後遺症のうち、後遺障害等級認定という手続きを経て、1~14級のいずれかが認定されたものについて、後遺障害慰謝料が給付されます。

後遺障害等級表の解説記事はこちらです。⇊

弁護士基準の後遺障害慰謝料はいくら?

後遺障害慰謝料についても、弁護士基準が存在します。

弁護士基準の相場は、次の表のとおりです。⇊

後遺障害慰謝料(弁護士基準)
第1級 第2級 第3級
2,800万円 2,370万円 1,990万円
第4級 第5級 第6級
1,670万円 1,400万円 1,180万円
第7級 第8級 第9級
1,000万円 830万円 690万円
第10級 第11級 第12級
550万円 420万円 290万円
第13級 第14級
180万円 110万円

交通事故でもらえる慰謝料について知りたい方は、こちらの慰謝料計算機をご利用ください。

③死亡(本人350万/遺族550万~)

死亡本人の慰謝料

自賠責保険では、死亡ご本人の慰謝料は350万円です。

自賠責保険の死亡本人の慰謝料
本人 350

※慰謝料の単位は万円

遺族の慰謝料

自賠責では、ご遺族が慰謝料を請求することもできます。
遺族の慰謝料の請求権者は、次のとおりです。

遺族の慰謝料を請求できる者
  • 被害者の父母(養父母を含む。)
  • 配偶者
  • 子(養子、認知した子、胎児を含む。)

慰謝料金額については、請求権者の人数や、扶養の有無によって異なります。

  • 請求権者1人の場合は、550万円
  • 請求権者2人の場合は、650万円
  • 請求権者3人以上の場合は、750万円

となります。

被害者に被扶養者がいるときは、さらに200万円が加算されます。

自賠責保険の死亡慰謝料まとめ
被害者本人 遺族 被扶養者あり
350+ 1人 550 +200
2人 650
3人以上 750

※慰謝料の単位は万円

弁護士基準の死亡慰謝料はいくら?

弁護士基準の死亡慰謝料については、次のとおりです。

弁護士基準の死亡慰謝料
一家の支柱 2,800万円
母親、配偶者 2,500万円
子供 2,000万円
~
2,500万円
老人
その他

個別の事案では、具体的な事情によって、上記の金額が増減する可能性があります。

増額事由としては、加害者側の故意・過失、不誠実な態度、被害者の親族が精神疾患に罹患したような場合が考えられます。

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自賠責保険の慰謝料は120万円?交通事故賠償金の上限とは?

①傷害(120万まで)

自賠責保険においては、給付される保険金に上限金額が設定されています。

傷害に関する損害については、慰謝料も含めて120万円が上限金額です。

傷害に関する損害
  • 治療関係費、文書料その他の費用
  • 休業損害
  • 入通院慰謝料

※120万超えたら任意保険基準

傷害に関する損害については、自賠責保険からは120万円までしか給付されません。
120万円を超えた場合、加害者が任意保険に加入していれば、任意保険から支払いを受けることができます。

この場合、任意保険の支払基準で算定された金額を受け取ることになります。
任意保険基準の金額は、一般的に自賠責基準と同程度または少し上乗せした金額といわれています。

②後遺障害(75万~4,000万まで)

後遺障害に関する損害については、後遺障害慰謝料のほか、逸失利益も含めて、等級に応じた上限金額が定められています。

介護が必要な場合

自賠法施行令別表第1(要介護第1級・第2級)
第1級 第2級
4,000万円 3,000万円

介護が不要の場合

自賠法施行令別表第2(第1級~第14級)
第1級 第2級 第3級
3,000万円 2,590万円 2,219万円
第4級 第5級 第6級
1,889万円 1,574万円 1,296万円
第7級 第8級 第9級
1,051万円 819万円 616万円
第10級 第11級 第12級
461万円 331万円 224万円
第13級 第14級
139万円 75万円

弁護士基準と比べると・・・

たとえば、後遺障害14級について見てみると、自賠責基準では慰謝料、逸失利益あわせて75万円までしか給付されません。

これに対して、弁護士基準では、後遺障害14級の慰謝料は110万円です。

慰謝料の相場金額だけで、自賠責の上限を上回る金額になっています。

③死亡(3,000万まで)

自賠責の死亡に関する損害は、死亡慰謝料のほか、死亡逸失利益も含めて、上限金額は3,000万円です。

実際の裁判では、死亡事故で3,000万円以上の損害賠償金を獲得できる事案が多いです。

死亡事故の賠償金(裁判例)
死因 賠償金額
① 外傷性窒息 約6341万円
② 頭蓋骨骨折 約6486万円
③ 頸椎損傷 約8867万円

①平成19年(ワ)第11485号
②平成13年(ワ)第1726号
③平成23年(ワ)第36366号

弁護士に交通事故の解決を依頼すると、裁判例の相場をもとにした弁護士基準にもとづいた金額を相手方に請求できます。


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交通事故の過失割合が7割超え…自賠責の慰謝料は減る?

減額(7割で20%/8割で30%/9割で50%)

被害者に重大な過失がある場合、自賠責保険金は減額されるというルールがあります。

具体的には、被害者の過失が70%以上を占める場合、減額の対象になります。

減額される割合は、以下の表をご覧ください。⇊

被害者の過失割合と減額割合
被害者の
過失割合
減額割合
後遺障害
死亡
傷害
7割未満 減額なし 減額なし
7~8割未満 20%減額 20%減額
8~9割未満 30%減額
9~10割未満 50%減額

自動車損害賠償責任保険の保険金等及び自動車損害賠償責任共済の共済金等の支払基準より

重大な過失はどんなケースで認められる?

過失割合については、事故類型別検索表というものがあります。

事故当事者の区分、事故発生場所、事故態様の区分に応じて、過失割合が定まります。

過失割合の例:信号機のない交差点

過失割合の一例として、信号機の設置されていない交差点における衝突事故を検討してみましょう。

信号機の設置されていない交差点において、直進車Aと右折車Bが衝突した事故が起きたとします。

事故状況図

このような場合、通常、Aの過失は20%、Bの過失は80%とされます。

ただし、ほぼ同幅員の生活道路だった場合、Aの過失は30%、Bの過失は70%とされる可能性があります。

過失割合の事例をもっと知りたい方へ。

具体的な事故類型について、過失割合を解説した記事はこちらです。⇊


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自賠責保険の慰謝料計算、交通事故の示談金でお悩みなら弁護士に無料相談

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自賠責基準だと少ない?弁護士基準で交通事故慰謝料を計算すると?

弁護士基準と自賠責基準では、慰謝料算定の結果に大きな差が出ます。

たとえば、入通院慰謝料については、次の表のように、何十万円もの差額が生じます。⇊

入通院慰謝料の目安
自賠責基準 弁護士基準
通院2ヵ月
(実日数20日)
16万8,000円 52万円
入院1ヵ月
通院6ヵ月
(実日数60日)
63万円 149万円

後遺障害慰謝料の相場金額については、次のような違いがあります。

後遺障害慰謝料の目安
自賠責基準 弁護士基準
第1級 1,100万円 2,800万円
第5級 599万円 1,400万円
第9級 245万円 690万円
第12級 93万円 290万円
第14級 32万円 110万円

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どのような手段で損害賠償金を獲得するか、ご相談は早ければ早いほど選択肢が広がります。

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弁護士プロフィール

岡野武志弁護士

(第二東京弁護士会)

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『刑事事件』と『交通事故』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。


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