作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)
鼻骨骨折の後遺症(後遺障害)|手術や治療は必要?鼻づまりも後遺症?
この記事のポイント
- 鼻骨骨折の後遺障害には「顔面の醜状」「痛み・しびれ」「嗅覚の減退」「鼻呼吸困難」などがある
- 慰謝料の金額は鼻骨の変形具合、他覚所見の有無などで異なる
- 弁護士に依頼することで、2~3倍の慰謝料増額が可能
鼻骨は鼻の上半分を覆っている骨で、非常に薄いため外傷によって骨折しやすい部位です。
特に子供の顔面外傷では、鼻骨骨折が最も多い症例です。
顔の中心部ということもあって、もし後遺症(後遺障害)が残ったらと不安な方も多いでしょう。
鼻骨骨折によりどのような後遺症が残るのか、それにより受け取れる慰謝料はいくらなのか、弁護士が解説いたします。
- 鼻骨骨折の治療に手術は必要?
- 鼻骨骨折の後遺症はどのようなものがある?
- 鼻の変形・鼻づまりは後遺障害になる?
目次
鼻骨骨折の基礎知識|もしも子供が鼻骨骨折したら何科に行く?
鼻骨骨折の症状
鼻骨骨折には、以下のような症状があります。
- 鼻血
- 鼻がつまる(閉鼻)
- 鼻筋が曲がる(斜鼻)
- 鼻が低くなる(鞍鼻)
骨折の有無は医師の視診・触診で確認可能です。
ですがCT検査を行い鼻骨の折れ方を把握することで、手術をするかの判断に用いるだけでなく頭蓋などほかの骨の異常も確認できます。
鼻骨骨折は何科で治療を受けるべき?
鼻骨骨折など顔の骨折の場合は、形成外科を受診するようにしましょう。
通常、骨折がおこった場合は整形外科を受診します。
ですが顔の骨折では、より専門的な判断が必要となるため形成外科で診断・治療を行います。
骨折の程度が軽い場合は耳鼻科、一時的に意識が無かった場合などは脳神経外科も選択肢に入ります。
鼻骨はくっつきやすい部位ですので、曲がったままくっつかない内に、できれば2週間以内に受診するようにしてください。
その期間を過ぎると、改めて骨を繋ぎなおすより大がかりな手術が必要となる恐れがあります。
鼻骨骨折の治療&整復&手術|放置でもいい?手術費用は?
鼻の変形の程度によって手術をするかを決定します。
その場合は麻酔をしたうえで、鉗子(はさみ状の道具)を用いて鼻を持ち上げながら整復します。
その後は鼻の内外から固定し、骨がくっつくのを待ちます。
手術費用はいくら?
鼻骨骨折の手術には日帰りのできる局部麻酔と入院が必要な全身麻酔両方が用いられますが、被害者が子供の場合は全身麻酔がよく使われます。
入院が必要な鼻骨骨折の手術費用については、平均して39万円(保険を利用した場合は11万7000円)という国立国際医療研究センター病院のデータがあります。
局所麻酔ではより低額で済みます。
鼻骨骨折の後遺症|鼻づまりは後遺障害にあたる?
後遺症(後遺障害)
十分な治療を行っても、これ以上良くも悪くもならないという状態で残存する症状
交通事故の場合、その部位と程度により14段階の後遺障害等級で区分される
鼻骨骨折を負うような怪我により、生じることのある後遺障害には以下のようなものがあります。
鼻骨骨折の後遺症
- 鼻の変形(顔面醜状)
- 鼻などの痛み、しびれ
- 鼻の欠損
- 嗅覚が鈍くなる、失われる
- 鼻呼吸が困難になる
それぞれがどのような症状であり、等級が何級になるかは次の章で詳しく説明します。
【参考】鼻篩骨骨折をした場合
鼻篩骨(びしこつ)とは鼻骨のさらに奥、両目の間の骨です。
交通事故で顔をハンドルに強く打ちつけた時などに、この部位まで骨折してしまうことがあります。
その場合は、目の形が変わる・涙が止まらなくなるなどの異なる後遺障害が生じえます。
鼻骨骨折で慰謝料が増えるって本当?
鼻骨骨折の後遺症により増える保険金|後遺障害慰謝料と逸失利益
上述した後遺障害等級に認定されると、相手方から支払われる金銭が増えます。
後遺障害が残った場合に追加で支払われる金銭の一つが、後遺障害慰謝料です。
後遺障害慰謝料
後遺障害を負ってしまったという精神的苦痛に対して支払われる損害賠償
また、後遺障害慰謝料の他に支払われるものとして逸失利益があります。
後遺障害の逸失利益
後遺障害が残ったことで労働能力が失われ収入が減ることへの補償
基礎収入(年収)×労働能力喪失率×労働能力喪失期間(67歳-症状固定時の年齢)に対応するライプニッツ係数
なお、「労働能力喪失率」は障害の部位や程度、被害者の職業などを考慮して増減することがあります。
主婦などの場合の年収算定方法や、ライプニッツ係数一覧などはこちらの記事をご覧ください。
注意点として、鼻骨骨折などによる「顔面醜状」の場合、労働能力喪失率を相手方が認めないことがあります。
ですが顔の中心に傷痕などが残ることは、少なからず仕事への意欲に支障が出るのも事実です。
この点が争いになったときは、弁護士に相談することで十分な補償を受けられるようにしましょう。
後遺障害等級の申請方法|鼻骨骨折の場合
では、実際に鼻骨骨折で後遺障害等級の申請をして、後遺障害慰謝料を受け取るまでの流れを見てみましょう。
①症状が固定される
治療を継続しても症状の改善が見込めなくなった状態を症状固定と言います。
後遺障害等級認定を受ける場合は、原則事故から約6カ月以上経っている必要があります。
これ以上治療期間が短い場合は、後遺障害としては認められない可能性が高くなります。
②後遺障害診断書・交通事故後の傷痕等に関する所見の用意
症状固定の診断を受けたならば、後遺障害等級認定に向けて後遺障害診断書などの資料を準備します。
なお2016年10月以降、外貌醜状の場合は交通事故後の傷痕等に関する所見を一緒に提出しなければなりません。
しかし病院によっては対応しきれていない場合もあり、被害者側で注意する必要があります。
後遺障害の申請には、2種類の方法があります。
- 被害者が後遺障害診断書のみを任意保険会社に提出する事前認定
- 被害者が経過証明書などその他の資料も用意して自賠責保険に提出する被害者請求
被害者請求は手間がかかりますが、後遺障害等級の認定に有利な資料を自分で精査できるのが強みです。なお、弁護士に資料収集作業を任せることもできます。
比較
事前認定と被害者請求
事前認定 | 被害者請求 | |
---|---|---|
請求者 | 相手方保険会社 | 被害者自身 |
メリット | 資料収集の手間がない | 自分で資料を確認できる |
デメリット | 自分で資料を確認できない | 資料収集の手間がかかる |
③損害保険料率算出機構による面談
提出された資料をもとに、損害保険料率算出機構が後遺障害等級の審査を行います。
顔面醜状で後遺障害等級を申請する場合、請求からおよそ1カ月以内に担当者による面談があり、傷の部位・形態・色素沈着の程度などの測定が行われます。
そしてこの面談には、弁護士が立ち会い、適切な判断がなされているか第三者の目で確認することが出来る場合もあります。
審査結果をふまえ、自賠責保険会社が等級認定を行います。
より細かな認定手順、後遺障害診断書の書き方などについては以下の記事を参照してください。
後遺障害等級の申請について
鼻骨骨折による「顔面の醜状」「鼻の欠損」の後遺障害
鼻骨骨折による顔面醜状の後遺障害等級は何級?
鼻骨を骨折してしまった場合、鼻骨が曲がってしまったり、傷が残ったり…といった顔面醜状が残ることがあります。
その場合に認定される後遺障害等級は以下のようになります。
後遺障害等級
鼻骨骨折による顔面醜状
等級 | 内容 |
---|---|
7級12号 | 外貌に著しい醜状を残すもの |
9級16号 | 外貌に相当程度の醜状を残すもの |
12級14号 | 外貌に醜状を残すもの |
鼻骨骨折に伴い、鼻骨が横にずれたり陥没したりと鼻骨が変形することがあります。
この場合、等級に定めはありませんが変形の程度によって、7級12号、9級16号、12級14号が認定されます。
鼻の部分の傷痕に限ると、具体的には以下のような基準があります。
瘢痕は傷あと、組織陥没は窪みがある状態、線状痕は線状の傷を指します。
後遺障害等級
顔の傷
等級 | 内容 |
---|---|
7級12号 | 鶏卵大以上の瘢痕 10円硬貨大以上の組織陥没 |
9級16号 | 5センチメートル以上の線状痕 |
12級14号 | 10円硬貨以上の瘢痕 3センチメートル以上の線状痕 |
鼻骨骨折による鼻の欠損の後遺障害等級は何級?
また、鼻の変形以外にも「顔面醜状」と言える症状が残る場合があります。
それは鼻の軟骨部分を欠損してしまうような場合です。
鼻を欠損した場合の後遺障害等級は以下のようになります。
後遺障害等級
鼻骨骨折による鼻の欠損
等級 | 内容 |
---|---|
9級5号 | 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの |
用語
鼻を欠損
…鼻の軟骨部の全部または大部分を欠損するもの
機能に著しい障害を残す
…鼻呼吸が困難であるもの、または嗅覚を脱失したもの
(嗅覚検査キット「T&Tオルファクトメーター」で5.6以上)
鼻の「欠損」については以上のように定められています。
ですが、鼻を欠損している状況というのは「顔面醜状」を残している状況でもあります。
鼻の欠損を顔面醜状として評価すると、7級12号「著しい醜状」にあたり、欠損の「9級5号」と異なる結果が出てしまいます。
そこで鼻が欠損している場合は、欠損による等級と醜状による等級、どちらか高い方が後遺障害等級となります。
この場合は、後遺障害等級7級12号が認定されます。
鼻の欠損と醜状の関係をまとめると、以下のようになります。
後遺障害等級
鼻の欠損と醜状
鼻の欠損 | 顔面醜状 |
---|---|
9級5号 鼻の軟骨部の大部分を欠損 |
7級12号 著しい醜状 |
– 鼻軟骨部の一部または鼻翼を欠損 |
12級14号 醜状 |
鼻以外にも傷痕が残っている場合は、より上位の等級が認定される場合もあります。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
鼻骨骨折による顔面醜状の後遺障害慰謝料の相場は?
慰謝料の金額の算定方法は、相手方が提示してくるもの(自賠責基準・任意保険基準)と、弁護士が交渉することで請求できるもの(弁護士基準)で大きく異なります。
鼻骨骨折による顔面醜状・鼻の欠損に対応する後遺障害慰謝料は以下のようになります。
後遺障害慰謝料
鼻骨骨折による鼻の欠損・顔面醜状
等級 | 自賠責基準 | 弁護士基準 |
---|---|---|
7級12号 | 409万円 | 1000万円 |
9級5号 | 245万円 | 690万円 |
9級16号 | 245万円 | 690万円 |
12級14号 | 93万円 | 290万円 |
等級にもよりますが、弁護士に依頼することで2倍以上の後遺障害慰謝料を請求できます。
慰謝料の増額を目指すのであれば、できるだけ早い段階から弁護士と相談しておくことが重要です。
鼻骨骨折による「嗅覚減退・鼻づまり」の後遺障害
鼻骨骨折による嗅覚減退・鼻づまりの後遺障害等級は何級?
実は、鼻骨骨折により嗅覚が失われてしまった・鼻呼吸が困難になった、という症状は「後遺障害等級」に記載されていません。
ですが後遺障害等級表も、すべての症状を網羅しているわけではありません。
そこで、表にのっていない症状であっても、同じ等級の後遺障害に相当する場合は「〇級相当」として評価されます。
嗅覚減退・鼻呼吸困難が認定された場合の後遺障害等級は以下のようになります。
後遺障害等級
鼻骨骨折による嗅覚減退・鼻づまり
等級 | 症状 |
---|---|
12級相当 | 嗅覚を脱失するもの または鼻呼吸困難が存するもの |
14級相当 | 嗅覚の減退するもの |
嗅覚脱失・減退とは
嗅覚の脱失は嗅覚をまったく失ってしまったもの、減退は嗅覚が鈍くなったものを指します。
どちらも、「T&Tオルファクトメーター」という嗅覚検査キットで判断可能です。
これは5種類の匂いを8段階の濃度で用意し、どこまでなら匂いを感じ取れるか検査するものです。
嗅覚を脱失
…嗅覚をまったく失ってしまったもの。T&Tオルファクトメーターの検査結果が5.6以上
嗅覚の減退
…嗅覚が鈍くなったもの。T&Tオルファクトメーターの検査結果が2.6以上5.5以下
なお、嗅覚の有無だけであればプロスルチアミンという有効成分を用いた「アリナミンPテスト」でも検査可能です。
「アリナミンFテスト」では認められない可能性があるため、お気をつけください。
なお、嗅覚の脱失は高次脳機能障害の症状の1つでもあります。
よって耳鼻科ではなく脳神経外科・神経内科の受診が必要となる場合もあります。
鼻呼吸困難とは
鼻骨骨折により鼻の穴を分ける鼻中隔(びちゅうかく)が曲がることなどで、鼻閉(鼻づまり)が起こることがあります。
これにより鼻呼吸が困難になる場合には、後遺障害として認められます。
具体的には、過去の裁判例から
鼻閉が両方の鼻の穴に起こっている(東京地裁平成25年2月25日)
ことなどが必要であると考えられます。
鼻骨骨折による嗅覚減退・鼻づまりの後遺障害慰謝料の相場は?
嗅覚減退・鼻づまりに対応する後遺障害慰謝料は以下のようになります。
後遺障害慰謝料
嗅覚減退・鼻づまりの後遺障害
等級 | 自賠責基準 | 弁護士基準 |
---|---|---|
12級相当 | 93万円 | 290万円 |
14級相当 | 32万円 | 110万円 |
鼻骨骨折による「痛み・しびれ」の後遺障害
鼻骨骨折による痛み・しびれの後遺障害等級は何級?
顔面を強く打った場合、傷が治ってもその部分に痛みが残ることがあります。
またその際に首を振ってしまったことで神経が損傷し、手足がしびれてしまうような「痛み・しびれ」も後遺障害となります。
その場合に認定される後遺障害等級は以下の通りです。
後遺障害等級
鼻骨骨折による痛み・しびれ
等級 | 症状 |
---|---|
12級13号 | 局部に頑固な神経症状を残すもの |
14級9号 | 局部に神経症状を残すもの |
ここでの等級は「頑固な」という言葉で分けられています。
とはいっても障害の程度のみではなく、
- 神経学的な検査結果があるか
- レントゲン・MRI画像などの所見があるか
が大きな判断要素となります。
痛みやしびれ症状が医学的に証明可能な場合は12級13号、一応の説明や推定が可能な場合は14級9号に該当します。
ですので、おおよそ半年以上通院して症状の経過を明らかにし、適宜検査を受けることが重要です。
鼻骨骨折による痛み・しびれの後遺障害慰謝料の相場は?
痛み・しびれの症状に対応する後遺障害慰謝料は以下のようになります。
後遺障害慰謝料
痛み・しびれの後遺障害
等級 | 自賠責基準 | 弁護士基準 |
---|---|---|
12級13号 | 93万円 | 290万円 |
14級9号 | 32万円 | 110万円 |
鼻骨骨折の後遺症に関するお悩みは弁護士にご相談ください
鼻骨は顔の中でも特に折れやすい部位であり、鼻骨が曲がるなど生活に影響の大きい後遺障害が残る場合もあります。
にも関わらず、相手方保険会社から提示される慰謝料・逸失利益は被害者の受けた損害に対して不十分なことがあります。
損害に対する十分な補償を受け取るためには、弁護士に依頼することが一番です。
保険会社との示談交渉などを一任することで慰謝料増額が叶うだけではなく、手続きの煩雑さなどから解放されます。
骨折による慰謝料はいくらになるのか、通院に関する注意、後遺障害等級の申請方法など、どのようなことでも結構です。
まずはお気軽にLINE・電話での無料相談をご利用ください。
(第二東京弁護士会) 第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。
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弁護士プロフィール
岡野武志弁護士
鼻骨骨折の後遺症Q&A
鼻骨骨折はどんな後遺症が残る?
鼻骨骨折における後遺症の症状としては、鼻の変形(顔面醜状)・鼻などの痛みやしびれ・鼻の欠損・嗅覚が鈍くなる、失われる・鼻呼吸が困難になるなどが主にあげられます。鼻骨骨折は適切な治療をつづけても残念ながら完治せず、なんらかの後遺障害が残る可能性があります。 鼻骨骨折の後遺症について
鼻骨骨折で後遺障害が残ったら慰謝料は増額する?
鼻骨骨折による後遺症が後遺障害に認定されると、後遺障害慰謝料・逸失利益の請求が追加で可能になります。これらは後遺障害の等級に応じて金額が算定されることになります。逸失利益は等級に加えて、障害の部位や程度、職業などを総合的に鑑みて増減する可能性があります。 後遺障害の認定で得られる損害賠償
鼻骨骨折による顔面醜状の後遺障害等級は?
鼻骨骨折による顔面醜状の後遺障害等級は、外貌に著しい醜状を残すものの場合は7級12号、外貌に相当程度の醜状を残すものの場合は9級16号、外貌に醜状を残すものの場合は12級14号の等級認定が予想されます。 顔面醜状の後遺障害等級
鼻骨骨折による鼻欠損の後遺障害等級は?
鼻骨骨折による鼻の欠損の後遺障害等級は、鼻を欠損してその機能に著しい障害を残すものの場合は9級5号の等級認定が予想されます。鼻の欠損は程度によって顔面醜状にも影響します。鼻の欠損と顔面醜状どちらも等級認定された場合は、いずれか高い方の等級が後遺障害等級として扱われることになります。 鼻の欠損の後遺障害等級
鼻骨骨折で嗅覚障害が残ったら後遺障害等級は?
鼻骨骨折による嗅覚障害の後遺障害等級は、嗅覚を脱失または鼻呼吸困難が存するものの場合は12級相当、嗅覚の減退するものの場合は14級相当の等級認定が予想されます。もっとも、嗅覚障害の原因は鼻骨骨折だけでなく高次脳機能障害など脳に関する障害である可能性もあります。嗅覚障害の判断は耳鼻科だけでなく脳神経外科などでの受診も重要になってきます。 嗅覚障害の後遺障害等級
鼻骨骨折による神経障害の後遺障害等級は?
鼻骨骨折による痛み・しびれといった神経障害の後遺障害等級は、局部に頑固な神経症状を残すものの場合は12級13号、局部に神経症状を残すものの場合は14級9号の等級認定が予想されます。12級と14級の違いは、痛み・しびれの自覚症状が医学的に証明可能であるかどうかという点になります。 神経障害(痛み・しびれ)の後遺障害等級