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交通事故で後遺障害が残ったとき、後遺障害等級に認定されると様々なメリットがあります。
しかし、その認定に必要な後遺障害診断書について皆さんはご存知でしょうか。
目次
実際に診断書の作成で困っている方にも、これから診断書を取得する方にも、わかりやすく解説いたします。
治療後も残存している「後遺障害」についての証明書
後遺障害等級の申請に最も重要となる書類
交通事故の後「後遺障害等級」に認定されると、慰謝料が増えるなどの効果があります。
また、被害者の症状を示したものとして示談や裁判で有力な証拠にもなります。
詳しくは以下の記事を御覧ください。
後遺障害等級の認定は、原則として書面のみで行われます。
すなわち、後遺障害診断書の記載が認定を左右するのです。
実際の記載を見る前に、後遺障害診断書の基本情報を確認しましょう。
後遺障害診断書の書式は、自賠責法で決まったものを使わなければなりません。
実際の書式は、相手方の自賠責保険や保険会社から送付してもらえます。
また、インターネット上でダウンロードすることもできます。
後遺障害診断書は、診断権を有する医師が作成します。
そのため、整骨院や鍼灸院では書いてもらうことが出来ません。
医療機関の窓口で「後遺障害診断書を書いてほしい」と事前に依頼しておくのが良いでしょう。
後遺障害診断書の作成費用は、各病院が自由に決められます。
実際の金額については、以下のような統計があります。
最低額 | 平均 | 最高額 |
---|---|---|
1080円 | 6320円 | 21600円 |
出典:医事業務2018年1月号
都内の病院などは、やや高くなる傾向にあります。
この費用は、後遺障害が認められれば治療関係費として相手方から支払われます。
後遺障害が認められなかった場合でも、必要に応じ相当な範囲で支払われる場合があります。
実際の現場では、このようなことも起こっているようです。
医療文書の作成業務は、医師のいやがる仕事の筆頭格で、負担感の大きいものとして知られています。
引用元:https://www.e-sanro.net/research/research_iryo/iryokaigo/iryobunsho/pr1301.html
このように言われる理由は、以下の通りです。
患者としては後遺障害診断書を早く、的確に書いてほしいものです。
ですがもともと嫌がられがちな仕事ですので、無理強いするのは禁物です。
あくまでも医師に協力する姿勢を崩さないようにしましょう。
弁護士に依頼するといった方法でも診断書を書いてもらえることがあります。
具体的には
などを交通事故の専門家の視点から行います。
では、症状別に後遺障害診断書の作成ポイントを見てみましょう。
交通事故の結果、むちうち症が残った場合のことを考えてみましょう。
これは局部に神経症状を残すものとして後遺障害に認定されることがあります。
神経症状とは、神経の圧迫によって生じる痛みやしびれを指します。
後遺障害等級 | 症状 |
---|---|
12級13号 | 局部に頑固な神経症状を残すもの* |
14級9号 | 局部に神経症状を残すもの |
*自覚症状が医学的に証明できるもの
実際の等級認定で確認されるポイントは以下の通りです。
特に重要なのは、「他覚症状および検査結果」に以下の記載があることです。
実際には、以下のような記入例が考えられます。
「高速道路を自動車を運転中、後部に2トントラックの追突を受ける。
受傷直後のXPにて…を確認。MRIにて…を確認。
(神経学的検査)では…を確認」
交通事故の結果残った顔面の傷は、外貌の醜状として後遺障害に認定されることがあります。
外貌の醜状とは、他人から見て醜いと思わせる程度の外傷があることを指します。
髪の生え際のごく近くなど、眉毛や毛髪に隠れる部分は顔面ではないと判断されることもあります。
後遺障害等級 | 症状 |
---|---|
7級12号 外貌に著しい醜状を残すもの |
頭部に残ったてのひら大以上の瘢痕または頭蓋骨のてのひら大以上の欠損 |
顔面部に残った鶏卵大以上の瘢痕 または10円硬貨大以上の組織陥没 |
|
頸部に残ったてのひら大以上の瘢痕 | |
9級16号 外貌に相当程度の醜状を残すもの |
顔面部に残った長さ5cm以上の線状痕 |
12級14号 外貌に醜状を残すもの |
頭部に残った鶏卵大以上の瘢痕 または頭蓋骨の鶏卵大以上の欠損 |
顔面部に残った10円硬貨大以上の瘢痕 または長さ3cm以上の線状痕 |
|
頸部に残った鶏卵大以上の瘢痕 |
実際の等級認定で確認されるポイントは以下の通りです。
特に重要なのは、「他覚症状および検査結果」に以下の記載があることです。
また、外傷について症状固定時の写真などがあると有利にはたらきます。
実際には、以下のような記入例が考えられます。
「自転車で走行中、自動車にはねられて受傷。
前額部の挫滅創については…を行い、消毒・縫合した。
前額部の挫滅創については…ミリメートルを認める。別添写真を参照」
顔の傷については、傷の種類や形状、被害者の職業などで慰謝料や逸失利益が左右されることがあります。
例えば、二つの傷でも上部で繋がる部分があれば、一つの傷として算定したりします。
ご相談いただければ弁護士として実際の状況に基づき、個別具体的なアドバイスをいたします。
それぞれの後遺障害に認定された場合の慰謝料などはこちらのページをご覧ください。
交通事故では、後遺障害の申請が認められるかで保険金が大きく変わります。
認定されると、後遺障害慰謝料と逸失利益をあわせて数百万円以上を追加で相手方に請求することも可能です。
そのためには適切な後遺障害診断書を作成することが
あるいは依頼ではなく提出する資料や、等級認定後の慰謝料額などの相談のみでもどうぞ気軽にご利用ください。
アトム法律事務所ではLINE・電話での無料相談を受け付けています。
医師は決して後遺障害の等級認定をする専門家ではありません。
適切な後遺障害診断書を書いてもらうには、交通事故や後遺障害に関する専門的な知識が不可欠です。
アトムの弁護士は、交通事故案件を数多くとり扱っています。
お悩みごとは、LINEや電話でぜひご相談ください。
岡野武志
医師にとっては治療が主な職務ですから、治療後の後遺障害に精通した方は少数です。
そのため、慣れない後遺障害診断書の作成に非常に負担がかかってしまうのです。
また、医師にとって「治しきれなかった」診断書を書くのに抵抗があるという側面もあります。