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交通事故による「むちうち症」についてこのような疑問をお持ちの方はいませんか?
ご覧のページでは、むちうち症について徹底解説していきます。
目次
むちうち症は交通事故によって引き起こされるケガの中でも、その後の補償についてトラブルになりやすい類型のケガです。
むちうち症とは、事故の衝撃で急激に首をしならせたことによって生じる諸症状を総称したものです。
と呼ばれることもあります。
まず、首周辺に痛みや不快感が表れるケースが多いです。
事故後ただちに症状が表れる場合もあれば、2、3日後に症状が表れる場合もあります。
など
むち打ち症は、X線やMRIなど画像によって他覚的に明らかにすることが困難な傷害です。
基本的には自覚症状を問診したうえで、視診、触診することによって診断されます。
また以下のような検査により、症状を客観化します。
スパーリングテスト、ジャクソンテストというのは、
痛みの生じる部分について圧迫するなどして、痛みが増大するかどうかなどを確認するテスト
です。
むちうち症は他覚的に表れにくい傷害であるため、詐病を疑われがちになります。
診断にあたってはこうした検査にくわえ、
なども勘案されることになるでしょう。
交通事故においてむちうち症を負ってしまった場合、当然に損害賠償の対象となります。
むちうち症では、
についてよく争いが生じます。
一般的に、交通事故における治療費は相手方の任意保険会社が直接病院に支払ってくれる形となります。
ただ、任意保険会社は事故後、無制限に治療費を支払い続けてくれるわけではありません。
むちうち症は一般的に2、3か月程度の期間治療を行うことにより、症状固定にいたるといわれています。
これ以上治療を継続しても症状の改善は見込めないという状況になること
ただ、症状がより重篤な場合には、6か月ないしそれ以上の期間、治療を要する場合もあります。
こういった背景を踏まえ相手方の任意保険会社は普通、遅くとも、
事故後およそ6か月経つ頃
までには、治療費の打ち切りを打診してくることがほとんどです。
打ち切りの打診を受けた場合、その後の通院の費用は自己負担となるのが通常です。
むちうち症の治療がまだ終わっていない場合でも、打ち切りを撤回させるのは困難を極めます。
実務上、
といった場合でも、治療費が打ち切られてしまうケースが多々ある!
弁護士に依頼していただくことにより、
治療継続の必要性
などを立証し、治療費打ち切りのタイミングを延長してもらえる場合もあります。
先述の通り、むちうち症は症状が残存し慢性化してしまうことがあります。
つまり、
後遺症
が残り得るというわけです。
一般用語としての「後遺症」のうち、
一定の要件を満たし賠償の対象となるような症状
のことを
後遺障害
と呼称します。
後遺症 | 治療終了後に残存する症状 (一般用語) |
---|---|
後遺障害 | 一定の要件を満たす後遺症 |
むちうちで後遺症が残ってしまった場合、ぜひ後遺障害認定をうけて補償を受けとりたいものです。
「むちうち症」は、
に該当する可能性があります。
実務上、後遺障害12級に該当し得るむちうち症は、
傷害の存在が医学的に証明できるむちうち症
です。
MRI検査により
などが認められ、後遺症として
が残った事例について、後遺障害12級が認められた。
(東京地裁平成16年4月14日判決)
MRIの画像など、他覚的な所見が存在するむちうち症は後遺障害12級に該当し得るわけです。
実務上、後遺障害14級に該当し得るむち打ち症は、以下の通りです。
(賠償性神経症や故意に誇張された訴えではないと判断されたもの)
ここでいう「医学的に証明可能」というのは
などから、現在の症状が交通事故による外傷だと説明可能である、という状況を指します。
単に「後遺症が残っている」と主張するだけでは、後遺障害認定を受けられない場合もあります。
また、仮にむちうちで後遺障害の認定を受けられたとしても、
労働能力喪失期間
については、
の範囲でしか認められないのが通常です。
後遺障害の具体的な認定の流れなどについてくわしく知りたい方はコチラの記事をご覧ください。
いずれにしても、むちうちでお悩みの場合には、交通事故に強い弁護士に相談するのがおすすめです。
後遺障害認定の可否の見込みを知るには、事故態様、怪我の態様、治療の経過などを細かく分析する必要があるのです。
そのようなお悩みをお持ちの方は、なるべく早くに弁護士に相談することが重要です。
早ければ早いほど、
などについて確かな知識を手に入れることができます。
一度示談書にサインをしてしまったら、後からその内容を変えることは原則できません。
気がかりなことを抱えたままでいるのは、得策とは言えないのです。
などを活用し、ご自身のお悩みを払拭してください。
野尻大輔
一般的にはこれらの症状が長期化することはありません。
ただ、人によっては症状が持続して、慢性化する場合もあります。