アトム法律事務所顧問医
奈良県立医科大学附属病院
藤井 宏真先生
類型:恥骨骨折、坐骨骨折、仙骨骨折、腸骨骨折、尾骨骨折
骨盤骨折は安定型骨盤骨折と不安定型骨盤骨折にわけられる。後者は骨盤後方部を含めた2か所以上に骨折がみられ、輪状構造が破綻したものを指す。
不安定型骨盤骨折では、骨盤周囲の血管損傷や骨髄出血により出血性ショックをきたし、致死的になることがある。
事故の衝撃などにより大きな外力が加わることが原因。
大量の出血を伴っている場合には、経カテーテル的動脈塞栓術、後腹膜パッキング、経皮的大動脈遮断などにより止血をはかる。
骨折の治療については、簡易固定法のほか腸骨翼や下前腸骨棘にピンを挿入し、体外でフレームを組んで骨盤輪を整復固定する方法もある。
いずれにせよ骨折の態様ごとに担当医の判断が必要となる。
アトム法律事務所顧問医
奈良県立医科大学附属病院
藤井 宏真先生