作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)

交通事故脳梗塞

交通事故での脳梗塞とは?因果関係は?外傷はある?保険は使える?慰謝料はもらえる?

交通事故での脳梗塞とは?

交通事故の被害者となり、脳梗塞になってしまった…
突然のことに非常に動揺されていると思います。

  • 交通事故での脳梗塞とは?
  • 交通事故と脳梗塞の因果関係は?
  • 交通事故で脳梗塞で使える保険は?

など、わからないこともたくさんあると思います。
交通事故での脳梗塞で慰謝料などが受け取れるのかも不安ですよね。
今回は、「交通事故での脳梗塞」を解説していきます。


1

交通事故での脳梗塞|因果関係・外傷・脳挫傷との違いなどを解説

交通事故での脳梗塞とは?

脳梗塞とは、脳の血管の一部が詰まり、その先の脳細胞に十分な血流がいかなくなることで脳細胞がダメージを受ける病気のことです。

通常、脳梗塞が発症する原因となるのは、

高血圧

高脂血症

糖尿病

肥満などの生活習慣病

心臓病

喫煙

などが挙げられます。

ご覧の通り、「交通事故」とは挙げられていません。

しかし、実際に交通事故後に脳梗塞を発症している方もいらっしゃいます。

もう少し少し脳梗塞の症状や治療法について具体的にみてみましょう。
脳梗塞の症状は主に以下の通りです。

●ダメージを受けた脳の部分が、何の役割を担っていたかで症状は変わる
●主な症状
〇片方の手足の動かしづらさ(麻痺)
〇片方の手足のしびれ(感覚障害)
〇しゃべりづらさ(舌がもつれる、言葉がでてこない)
〇ふらつき(歩きづらい、めまい)
〇自分の体を認識できない(例えば、手が車椅子の車輪に巻き込まれていても気づかない)
〇片側から呼びかけられても気づかない
●梗塞を起こしている脳の部分が大きいと、意識障害を起こす
〇脳梗塞で失神が起きることはまれ
●脳梗塞の前兆として一過性脳虚血発作がある

引用元:医師たちが作るオンライン医療辞典「脳梗塞の症状」https://medley.life/diseases/54b52ae6517cef641a0041af/

脳梗塞は、事故後に症状が現れることがあります。
突然手足に麻痺が現れうごかしづらくなった、舌が回らなくなったといった症状がみられた場合は救急車を呼んでください。
脳梗塞は、神経内科か脳神経外科、脳外科で診察されることが多いです。

診察方法としては、頭部のMRIや頭部CTでの検査が行われます。

脳梗塞の診断や原因を調べるために、頭部MRI、頭部CTでの検査が行われます。
また、脳梗塞の原因となる頚動脈狭窄症の有無を確認するために、頚動脈超音波検査が行われることもあるそうです。
他に、心臓の中にも血栓がないかを確認するために心臓の検査や血液検査なども行われます。

脳梗塞の治療法は…

続いて、脳梗塞の具体的な治療についてみていきましょう。

●脳梗塞が起こってから、出来るだけ早くに治療を開始することが重要
〇基本は、薬による治療とリハビリテーション
●脳梗塞を発症してから4.5時間以内であれば、t-PAという血栓を溶かす薬(血栓溶解薬)の使用が可能な場合がある
〇原因や状況によっては手術やカテーテル治療も検討される
●薬による治療
〇抗血小板薬、抗凝固薬:血液を固まりにくくして、それ以上の悪化を予防する
〇血栓溶解薬:血栓を溶かす
〇その他:脳保護薬(エダラボン)を使用することもある
●リハビリテーション
〇一度死んでしまった脳細胞は蘇らないため、リハビリテーションによって生きている部分の脳で、失われた機能を補うことを目指す
〇リハビリテーションはできる限り早くから開始することが望ましい
〇治療が安定した場合には、早期にリハビリテーション病院へ転院すべきこともある
●再発を予防するための治療について、以下に記す
●カテーテル治療、手術
〇CAS(頚動脈ステント留置術)
・足の付け根の血管からカテーテルを入れて、首の血管を広げる治療
〇CEA(頚動脈内膜剥離術)
・首の血管に溜まったアテロームを取り除く治療
〇バイパス手術
・頭の表面の血管を脳の血管につないで、血流を増やす手術
●薬による治療
〇喫煙、肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症などの治療を行う
〇アテローム血栓性脳塞栓とラクナ梗塞に対しては抗血小板薬を使用
〇心房細動に対しては抗凝固薬(血液を固まりにくくする薬)を使用

引用元:医師たちが作るオンライン医療辞典「脳梗塞の治療法」 https://medley.life/diseases/54b52ae6517cef641a0041af/

脳に症状がでると手術をすると考える方も多いかもしれません。
しかし、脳梗塞では基本的に薬による治療とリハビリが元となります。
脳梗塞により、一度死んでしまった脳細胞は蘇りませんので、その他の部分で失われた機能を補う必要があります。
可能な限り早期からリハビリを開始することが重要となってきます。

交通事故と脳梗塞の因果関係は認められる?

交通事故後、脳梗塞になった場合、因果関係を疑うと思います。
症例報告は少ないですが、脳梗塞の原因が交通事故であることは全くないわけではありません。
具体例を挙げると、頚椎を損傷することで頸骨動脈損傷が起こり、脳梗塞へ発展することがあります。

交通事故で頚椎を損傷してしまうケースは多くあります。
よって、交通事故と脳梗塞に因果関係があるといえます。
もっとも、なかなか認められないのが事実のようです。

脳梗塞で外傷はある?

通常、交通事故で頭部に外傷を負った際、外傷性の脳挫傷やくも膜下出血を発症することがあります。
それらに付随して、脳梗塞を発症することもあるようです。

もっとも、脳梗塞が発症する原因となるのは、高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満などの生活習慣病、心臓病、喫煙などが挙げられます。
以上の原因には外傷はありません。
よって、脳梗塞は必ずしも外傷を伴うとはいえません。

脳梗塞と脳挫傷の違いは?

脳梗塞は、脳の血管の一部が詰まり、その先にある脳細胞に十分な血流が行かなくなることで脳細胞がダメージを受ける病気のことです。
脳挫傷は、脳組織を挫滅させる損傷で、様々な後遺症を引き起こす病気です。

脳梗塞では、外傷がない場合もあると先ほどわかりました。
それに対し、脳挫傷とは、事故の衝撃で頭部を強打することにより、脳内組織が砕けるように損傷することをいいます。
損傷の範囲が広いと、それだけ重傷になりやすいです。
脳挫傷が生じるほどの事故の場合、頭部の骨折や脳内出血が伴うことが多く、嘔吐・意識障害・麻痺・痙攣などの症状がみられることが多いそうです。
重症の場合は、昏睡状態に至ることもあります。
脳挫傷は深刻な怪我なので、体に何らかの後遺症が残ることも少なくないので、慰謝料などの賠償額も高額になりがちです。
脳挫傷の交通事故を弁護士に相談するメリットは大きいといえます。

脳梗塞と脳挫傷の違い
脳梗塞 脳挫傷
症状 脳の血管の一部が詰まり、その先にある脳細胞に十分な血流が行かなくなることで脳細胞がダメージを受ける 脳組織を挫滅させる損傷で、様々な後遺症を引き起こす
2

交通事故での脳梗塞で慰謝料はもらえる?

脳梗塞の後遺症で慰謝料はもらえる?

脳梗塞は、脳細胞が死んでしまうものなので、後遺症が残ると考えられます。
後遺症を申請して、後遺障害の等級が認定されると後遺障害慰謝料を受け取ることができます。
後遺症の等級は1~14級までに定められており、等級ごとに慰謝料の金額が異なります。
手続の方法などは以下の記事をご覧ください。

脳梗塞が交通事故による後遺症として認められた場合、慰謝料がもらえるのか気になりますよね。
まずは、脳梗塞でどんな後遺症が残る可能性があるのかみていきましょう。
脳梗塞の後遺症としては、麻痺・高次機能障害・めまい・手足の痺れなどの感覚障害の症状が残ります。
後遺障害は、残存する症状が重ければ重いほど、数字の低い等級に該当します。

麻痺については、その範囲と程度により1級~12級の認定の可能性があります。
また高次脳機能障害については、その障害の程度により1級~14級の認定の可能性があります。
そして、めまいについては他覚的所見の有無、労務への支障の程度などにより、9級~14級の認定の可能性があります。
さらに、手足の痺れなどの感覚障害については12級13号または14級9号の認定の可能性があります。

脳梗塞での後遺症の等級
後遺症 等級
麻痺 1級~12
高次機能障害 1級~14
めまい 9級~14
手足の痺れ 1213号または149

脳梗塞と交通事故の因果関係が認められた場合、後遺障害が認定されると後遺障害慰謝料を受け取ることが可能です。
等級に応じて受け取れる後遺障害慰謝料の金額は大きく異なります。
また、弁護士に示談交渉を依頼すると、被害者自身で交渉するより、受け取れる慰謝料等が高くなります。

弁護士が示談交渉する場合、慰謝料等は裁判で用いられている最も高額な弁護士基準を用いて計算するからです。

後遺障害慰謝料の弁護士基準については以下の記事もご覧ください。

ご自身の事故の慰謝料の弁護士基準がいったいいくらなのか非常に気になると思います。
こちらの慰謝料計算機で、ご自身の事故の慰謝料の目安を確認することが可能です。

交通事故被害者が弁護士に無料相談できる窓口は?

交通事故の被害者となり、脳梗塞を患った…
後遺障害等級の申請・示談交渉などわからないことだらけですよね。
当事務所では、弁護士無料相談できる窓口をご用意しております。

LINE無料相談

電話無料相談

以上のご自身のご都合の良い方法で弁護士に相談することが可能です。
相談には、交通事故に注力している弁護士が順次対応しております。
お一人で悩まずに、まずは弁護士に相談してみましょう。


弁護士プロフィール

岡野武志弁護士

(第二東京弁護士会)

全国10事務所体制で交通事故被害者の救済に取り組んでいる当事務所の代表弁護士。2008年の創業依頼、幅広い間口で電話・LINE・メール相談などに無料で対応し、2019年現在は交通事故被害者の救済を中心に精力的に活動している。フットワークの軽い行動力とタフな精神力が強み。