交通事故の賠償金の支払い時期について解説｜費目ごとの支払い時期や請求方法

賠償金は、基本的には

相手方が加入している任意保険会社と示談を締結したあと、まとめて支払われるもの

となります。

ただし一般的に示談締結のタイミングというのは、交通事故発生後ずいぶん後になります。

こういった時期になるまで1円もお金をもらえないのは、被害者にとって負担が大きすぎます。

そこで、通常は、

• 治療費
• 交通費
• 休業損害

などについて、示談締結を待たずに補償をうけることができます。

治療費の支払いの流れは一般的に以下の通りです。

被害者は治療費を支払うことなく、入院や通院をすることができるわけです。

交通費は、領収書などを任意保険会社に提示しその都度支払いをうける形となっています。

交通事故で入通院すると、仕事を休まざるを得なくなることがあります。

事故がなければ得られたであろう給料などのお金を

休業損害

と言います。

*事故態様などにより例外もある

上記の費目以外の費用については、基本的には示談締結後に支払われることになります。

示談とは、

事故の当事者同士が話し合って、民事上の賠償責任を果たす手続き

のことを言います。

示談が締結されると、交通事故の賠償に関する問題は解決したと見なされます。

示談金を受けった後は、原則将来にわたって賠償金の請求はできなくなります。

示談締結の実務的な細かい流れ

示談交渉は

賠償すべき損害のすべてが明らかになってから

行われます。

一般的には、以下のタイミングです。

この時期になると、相手方保険会社から示談金の提示が行われ、以下のイラストのような流れで示談が進んでいきます。

示談締結後、すぐに示談金が支払われるかといえばそんなことはありません。

示談が締結した後にも以下のような手続きが待っています。

一般的にこれら手続きには数週間かかります。

また、もし被害者が弁護士に依頼していた場合、お金の振込口座はその弁護士事務所の口座となる場合が多いです。

加害者が任意保険に入っていない場合、これまで解説してきたような手続きを踏めなくなってしまいます。

そこでそのような事態になったときには、

• 自賠責保険に対しての仮渡金請求
• 自身の加入する保険への保険金の請求

などで当面の治療費などを確保することを考えます。

事故後すぐにお金がいる場合には、相手方の自賠責保険に対して

仮渡金

を請求します。

自賠責保険に対して

• 事故の発生
• 人身損害の程度

についての証明資料を提出し、要件に適えば比較的短期間のうちにお金が支払われます。

たとえば、車両の任意保険の中には

• 人身傷害補償保険
• 無保険車傷害保険

などがセットになっているプランなどもあります。

損害のすべてが算定できるようになった後は、相手方の自賠責保険に損害を補償してもらいます。

上記、被害者加入の保険や自賠責保険を活用してもなお超過した分の損害は、

加害者に直接請求

します。

• 自賠責保険などの超過分の損害を補償してもらえるのか
• 補償してもらえるとして支払いが終わるのはいつになるのか

事故態様ごとに一切不明となるわけです。

• 事故加害者が自賠責保険にしか入っていない！
• 相手方の任意保険会社の対応が不満！

そのようなお悩みをお持ちの方は、なるべく早くに弁護士に相談することが重要です。

早ければ早いほど、

• 弁護士に依頼した場合の費用対効果
• 適切な賠償金の金額
• 弁護士による手続き代行の利便性

などについて確かな知識を手に入れることができます。