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交通事故|死亡慰謝料は?高齢者や妊婦の場合は?

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交通事故で被害者が亡くなってしまった場合、ご遺族の方は悲しみの中事故後の対応に追われます。

  • 高齢者の死亡慰謝料は?
  • 慰謝料や保険金、葬儀費用などはどうなるのだろう
  • 事故対応について、誰に頼ったらいいのだろう

そこで、交通事故で亡くなった被害者の家族の方がすべきことやお金に関することについて、弁護士とともに解説していきます。


1

交通事故で被害者が死亡…家族がすべきことは?

Q1

交通事故の死亡者側がすべきことは?

交通事故でご家族がなくなった場合、遺族の方がすべきこととして、以下のものがあります。

  • 加害者の通夜・葬儀参列に関する対応
  • 警察・検察の取り調べへの協力
  • 裁判への参加の対応
  • 加害者側との示談交渉の準備、示談交渉

加害者の通夜・葬儀参列に関する対応

交通事故で死亡した被害者の通夜や葬儀に、加害者やその代理人が参加を申し出ることが多いです。

その際、香典を持参する場合があります。

香典を受け取ると、加害者からの謝罪を受け入れたとして加害者の刑事罰が軽くなる可能性があります。

そのため、加害者側の参列及び香典についてどうするか、慎重に対応を決める必要があります。

警察・検察の取り調べへの協力

被害者がけがをしただけであれば、交通事故の取り調べは被害者自身が受けます。

しかし、亡くなってしまった場合には遺族が取り調べに協力します。

取り調べでは、被害者の生前の様子無念さ、加害者に対する処罰感情などを聞かれます。

辛いことを話すことになりますが、加害者への刑事罰を決める要素の一つになります。

心の準備をして臨みましょう。

死亡事故の捜査では、取り調べだけでなく実況見分も行われます。

実際の事故現場に警察と当事者などが立ち会って行う捜査のことです。

この際、加害者だけが実況見分に立ち会うと加害者に有利な捜査になる可能性があります。

被害者が死亡した場合には、遺族や目撃者、弁護士が立ち会うことが望ましいです。

裁判への参加の対応

交通事故で死亡した被害者の遺族は、被害者参加制度によって裁判に参加することができます。

この制度で裁判に参加すると、意見を述べたり証人・被告人に質問したりすることができます。

参加したい場合は、検察に申し出て裁判所からの許可を得る必要があります。

加害者側との示談交渉の準備、示談交渉

交通事故で被害者が死亡した場合、示談交渉は遺族やその代理人が行います。

示談交渉に先立って、請求する金額を計算したり、主張の根拠を集めたりしなくてはなりません。

一般的に示談交渉を行うのは被害者の四十九日を終えてからになります。

被害者が死亡した交通事故で加害者側に請求できる示談金項目は以下の通りです。

死亡事故の示談金項目
項目内容
①治療費けがの治療にかかった費用
②入院雑費入院中にかかった雑費
③付添看護費入院や通院での看護費
④休業損害交通事故で休業していた間の収入の補償
⑤死亡逸失利益死亡したことで得られなくなった収入の補償
⑥死亡慰謝料死亡した本人や遺族の精神的苦痛への補償
⑦葬儀費用葬儀にかかる費用

①~④は、死亡までの間に入通院、休業が必要だった場合のみ請求可能

Q2

交通事故の死亡慰謝料|相場と増額されるケース

死亡慰謝料の金額は、以下のような基準が定められています。

死亡慰謝料(弁護士基準)
金額
一家の支柱2800万円
母親・配偶者2500万円
その他2000万~2500万円

ただし、上でご紹介したのは弁護士基準と呼ばれる、被害者側が用いる基準です。

一般的に示談交渉の相手となることが多い加害者側任意保険会社は、以下のような基準を用います。

死亡慰謝料(任意保険基準)
一家の支柱1500万~2000万円
配偶者1300万~1600万円
18歳未満・未就労1200万~1600万円
65歳以上1100万~1400万円

現在は各保険会社で異なり非公開であるため、以前各社共通で使われていたものをご紹介

示談交渉の際には、このように異なる死亡慰謝料を主張しあうことになります。

示談交渉の相手は加害者側任意保険会社であることが多く、いわゆる示談交渉のプロです。

被害者側の遺族が直接交渉に臨んでも、加害者側に有利な結果になることが多いです。

示談交渉は、弁護士に代行してもらうのがベストです。

なお、ご紹介した死亡慰謝料は基本的に、

死亡した本人の慰謝料+遺族の慰謝料

と考えられています。

示談交渉の際に通常主張できる死亡慰謝料は、弁護士基準のものが最高額となります。

ただし、以下の場合、増額事由として考慮されることがあります。

増額事由
  • 被害者が一家の支柱であり、平均的な人数よりも扶養家族が多い場合
  • 加害者の故意重大な過失による交通事故
  • 事故直後の加害者の対応によって損害が拡大した場合
  • 損害賠償において加害者の不誠意等がみられる場合
ポイント
  • 死亡慰謝料には弁護士基準任意保険基準がある
  • 死亡慰謝料には被害者本人と遺族に対する慰謝料が含まれている
  • 死亡慰謝料の最高額は弁護士基準のもの
  • 増額事由が認められると増額されることもある
Q3

被害者が高齢者や妊婦、未成年の死亡慰謝料と事例

被害者が高齢者妊婦未成年だった場合の死亡慰謝料を確認してみましょう。

高齢者の場合

高齢者の場合、弁護士基準では上の表の「その他」に該当することになります。

具体的な金額は、生前の本人の家庭内における役割が考慮される場合もあります。

実際の事例を見てみましょう。

統合失調症の長男と二人暮らしの女性(76歳)につき、心身の病気を抱えた長男の生活を支えていたところ、突然の事故により1級相当の後遺障害を負いその後死亡するに至り(略)本人分2200万円、子2人各100万円、死亡分合計2400万円を認めた

(事故日平14.1.23 東京地判平18.2.22 自保ジ1658・13)

引用元:『民事交通事故訴訟 損害賠償算定基準2018』(日弁連交通事故相談センター東京支部)

息子及びその妻子と同居し、家事の多くを行っていた女性(83歳)につき、本人分2400万円を認めた

(事故日平20.11.23 東京地判平22.10.12 自保ジ1843・155)

引用元:『民事交通事故訴訟 損害賠償算定基準2018』(日弁連交通事故相談センター東京支部)

生前の本人の家庭内における役割をきちんと反映させた金額を受け取ろうと思うと、弁護士に相談するのがベストです。

弁護士に相談することで、事情を考慮した死亡慰謝料を算出し、それを示談交渉で主張してもらえます。

妊婦の場合(流産、中絶)

妊婦が交通事故に遭い、胎児が死亡してしまった、つまり流産した場合には、どうなるのでしょうか。

胎児のみが死亡した場合、それは死亡事故ではなく、母体の傷害についての増額事由として扱われることが一般的です。

したがって、死亡した胎児の死亡慰謝料ではなく、母体の傷害慰謝料として考えられるのです。

また、胎児の死亡によって父親にも慰謝料請求権が認められるかについては、見解が割れています。

実際、認められた事例もあれば認められなかった事例もあります。

交通事故で胎児が死亡しなくても、交通事故を理由に中絶を選択するケースがあります。

母親が治療でレントゲン検査や薬の服用をすることによる、胎児への悪影響を心配するのです。

障害児が誕生する可能性が高いことを理由とした中絶について、倫理上の議論はもちろんあります。

しかし慰謝料の観点から言うと、この場合は事故との因果関係が認められ、慰謝料の対象になることが多いようです。

なお、中絶を選択しなかった結果誕生した新生児に障害がある場合には、損害賠償請求ができます。

その障害が死にも比肩する場合には、父母の慰謝料も認められます。

未成年の場合

未成年の場合は、未来ある子供であったことや子を失う親の心情などが考慮されて金額が算定されます。

また、同じく未成年である子供が事故を目撃した場合には、それが考慮されることもあります。

女児(3歳)につき、まだ死の意味すら十分に理解しかねる幼少の身で突然の死を余儀なくされたこと、突然に幼子を失った父母や近親者らにおいてその死を受容しかね呻吟する有様が顕著であることから、本人分2200万円、父母各300万円、合計2800万円を認めた

(事故日平17.7.31 大阪地判平20.3.13 交民41・2・310)

引用元:『民事交通事故訴訟 損害賠償算定基準2018』(日弁連交通事故相談センター東京支部)

小学生(男・8歳)につき、加害車が時速40㎞で走行したこと(指定最高速度20㎞)等を考慮し、本人分2300万円、父母各200万円、事故直後に受傷した被害者を目の当たりにしたこと等を斟酌し兄(11歳)100万円、合計2800万円を認めた

(事故日平16.9.8 東京地八王子支判19.9.19 交民40・5・1186)

引用元:『民事交通事故訴訟 損害賠償算定基準2018』(日弁連交通事故相談センター東京支部)

Q4

交通事故|死亡慰謝料の請求・受取人

交通事故で被害者が死亡した場合、その遺族が慰謝料などを請求します。

ただし、遺族であれば誰でもいいというわけではありません。

慰謝料などの請求ができるのは、死亡者の相続人です。

相続人は、以下のように決められます。

相続人の決め方

配偶者は②以下の該当者とともに必ず相続人となる

ケース①

 被害者の子。

子が死亡しており孫がいれば、孫。

ケース②

 ①がいなければ被害者の親。

ケース③

 ②がいなければ被害者の兄弟姉妹。

兄弟姉妹が死亡しておりその子がいればその子。

2

交通事故による死亡で生命保険金はおりる?相続はどうなる?

Q1

交通事故で被害者死亡|生命保険金がおりる条件

交通事故で死亡した場合、加入している生命保険から保険金を受け取れます。

この時、災害割増特約傷害特約に加入していると、生命保険金にさらに金額が上乗せされます。

ただし、災害割増特約や傷害特約の利用には条件があります。

加入している保険をよく確認しましょう。

詳細は保険会社によって異なりますが、災害割増特約傷害特約の利用に関する一般的な条件は以下の通りです。

条件

急激であること

事故後180日以内に死亡していること

偶発的であること

被害者にとって予期できず避けようがなかった事故であること

外来の事故

事故の原因が被害者以外のところから出てきたこと

Q2

交通事故|死亡慰謝料・保険金の相続割合

交通事故で被害者が死亡すると、死亡した被害者に対しての慰謝料や保険金が支払われます。

しかし、被害者は死亡しているので実際に本人がそのお金を受け取ることはできません。

そのため、被害者に対して支払われた慰謝料や保険金は遺族が相続することになります。

相続の優先順位は、慰謝料請求を請求できる相続人の項目でご説明した通りです。

どのように金額を分割するかについては、以下のようになります。

死亡事故の慰謝料・保険金の相続分割
ケース①ケース②ケース③
配偶者1/22/33/4
1/2
1/3
兄弟姉妹1/4
3

交通事故で被害者が死亡したら、弁護士に相談を

Q1

被害者死亡の交通事故を弁護士に相談するメリットは?

交通事故で被害者が死亡した場合、その遺族が弁護士に相談するメリットは以下の通りです。

  • 加害者の刑事罰が正当なものになるようサポートしてもらえる
  • 示談交渉を代行してもらえる
  • 相続に関する相談に乗ってもらえる

死亡事故の場合、被害者は死亡してしまっているため、事故当時のことを主張できません。

結果的に事故当時のことを知っているのは加害者だけとなり、加害者に有利に事が進んでいく危険性があります。

そうならないためにも、弁護士に相談することは大切です。

示談交渉では、基本的に加害者側の任意保険会社が相手になります。

示談交渉のプロが相手であるため、同じように示談交渉のプロでなければ対等に交渉することは困難です。

弁護士であれば、示談交渉のプロとして、任意保険会社と交渉ができます。

死亡事故の場合、物損事故や人身事故とは違い相続などの問題も出てきます。

調べればある程度はわかるものの、本当に正しいのかわからなくなったり、相続について意見が割れたりする可能性があります。

弁護士に相談することで、相続に関しても安心して対応できます。

Q2

交通事故の弁護士相談|費用を気にせず自宅で相談!

弁護士に相談すれば安心であることはわかっても、なかなか相談に踏み込めないこともあります。

特に死亡事故の場合は、

  • 一家の支柱が死亡してしまい金銭的に不安
  • 悲しみに暮れていて余裕がない

ということが考えられます。

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