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逸失利益の計算方法は?|アトム法律事務所弁護士法人

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『後遺障害が認定されて、保険会社から逸失利益は〇〇万円と言われたけど、この金額は妥当なのだろうか…?』

事故に遭って不幸にも後遺障害が残る怪我を負ってしまった方、あるいはご家族を亡くされた方に対しては、保険会社から逸失利益に基づく賠償金が支払われます。

逸失利益と言われても一般の方にはイメージが湧きづらかったり、馴染みがなくて理解しにくかったりするかもしれません。

難しい計算してるみたいだけど本当に金額は適正なのか?
主婦や学生でも逸失利益は認められるのか?
これらの疑問はこちらのページでチェックしてください。

1

逸失利益の計算方法は?

Q1

逸失利益とは?

逸失利益とは、交通事故に遭わなければ将来的に得られていたであろう収入・利益、のことを言います。

慰謝料、休業損害との違い

後遺障害や死亡事故の損害は、慰謝料と逸失利益の大きく2種類に分けられます。

慰謝料が、精神的苦痛に対して支払われる一方で、逸失利益は、金銭面の損失に対して支払われます。

また、一時的な入通院で仕事を休んでいた期間を対象とする休業損害とは異なり、逸失利益は、後遺障害や死亡事故など、将来にわたる収入・利益の減少・喪失を対象としています。
つまり、原則的には、後遺障害が認定された場合か死亡事故の場合でないと、逸失利益は認められないということになります。

逸失利益の計算方法

逸失利益の計算方法は、「基礎収入」に「労働能力喪失率」と「労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数」をかけて求めます。
(それぞれの用語については次の項目で解説します)

逸失利益の計算方法
基礎収入 × 労働能力喪失率 × 労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数

後遺障害が認定された場合に慰謝料をいくらくらい受け取れるのか知りたい、という方は下の慰謝料計算機をご利用ください。

ポイント

逸失利益とは将来得られたであろう収入・利益のこと

Q2

労働能力喪失率・喪失期間、現在価値化とは?

逸失利益の計算方法
基礎収入 × 労働能力喪失率 × 労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数

基礎収入

労働能力喪失率

労働能力喪失期間

ライプニッツ係数

現在価値化

逸失利益の計算には、専門用語が多く出てきて分かりづらいかと思います。
ですが、言葉の意味さえ分かってしまえば、それほど難しい話ではありません。
各用語の意味を確認していきましょう。

基礎収入とは

基礎収入とは、事故に遭い後遺障害を負わなければ(死亡しなければ)将来得られていたであろう年収、のことを言います。

サラリーマンや自営業者であれば、基本的に事故前の年収が該当します。
主婦や学生など、現実の収入がない人でも逸失利益が認められることが多いですが、この場合の基礎収入は平均賃金をもとに計算されます。

労働能力喪失率とは

労働能力喪失率とは、後遺障害が残ったことによる収入減少の割合、という意味です。
後遺障害の等級が重いほど、労働能力喪失率も大きくなり、逸失利益の額が大きくなります。

この割合は自賠責保険によって、後遺障害の等級ごとに基準が定められており、一例を挙げると以下のようになります。

後遺障害等級労働能力喪失率
145
1120
492
3100

なお死亡事故であれば、当然に労働能力喪失率は100%となります。

労働能力喪失期間とは

労働能力喪失期間とは、後遺障害が残ったことにより収入が減少する期間、のことを言います。

現役のサラリーマンなどであれば、症状固定時から定年付近の67歳までとなりますが、未就労者や高齢者などは、期間の求め方がやや異なります。

属性労働能力喪失期間
就労者症状固定時 ~ 67
未就労者18歳or大学卒業時) ~ 67
68歳以上平均余命の2分の1
67歳以下の高齢者67歳までの期間or平均余命の2分の1)の長い方
むちうち症12級で10年程度、14級で5年程度

※一般的な基準


死亡事故の場合も労働能力喪失期間の計算方法はほぼ同じで、就労者の始期が症状固定時から死亡時に変わります。

ライプニッツ係数、現在価値化とは

将来にわたって得られるはずだった収入・利益を、現時点でそのまま一括して受け取った場合、利息や運用によって本来得られなかったはずの利益を余計に得られてしまう可能性があります。
この本来得られなかったはずの利益が生じないように、利息などの利益を控除した金額に計算し直すことを、中間利息の控除と言います。

中間利息の控除をするために一般的に用いられる数値をライプニッツ係数と言います。
年利5%を複利で運用した場合の将来的な金額が「基礎収入 × 労働能力喪失率」と同額になるように、「労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数」をかけることを、現在価値化と言います。

後遺障害逸失利益の計算方法具体例

具体例を挙げて試算してみましょう。

症状固定時47歳

年収500万円

後遺障害11級

この場合、基礎収入は500万円、労働能力喪失率は20%(後遺障害11級)、労働能力喪失期間は20年(症状固定~67歳)、となります。
現在価値化前(中間利息の控除前)の逸失利益は、「500万円 × 0.2(20%) × 20年 = 2000万円」となります。

ただし、将来20年間にわたって受け取れる2000万円を、現在一括で受け取ると、利息等で最終的に2000万円以上の金額になる可能性があるので、中間利息の控除を行います。

労働能力喪失期間20年の逸失利益を現在価値化するライプニッツ係数は12.4622です。
よって、現在価値化後(中間利息の控除後)の逸失利益は「500万円 × 0.2(20%) × 12.4622 = 約1246万円」となります。

今回の事例であれば、この1246万円という金額が、実際に逸失利益として受け取れる可能性がある金額ということになります。

後遺障害等級の申請や症状固定について詳しく知りたい方は以下のページも合わせてご覧ください。
後遺障害認定を申請するタイミングは?

ポイント

逸失利益は、収入・年齢・後遺障害等級によって変わってくる

Q3

主婦や学生でも逸失利益は認められる?

サラリーマンや公務員、自営業者などであれば、逸失利益は事故前の収入を元に計算されます。
では、主婦や学生など、収入が無いorアルバイトのみで低い、という方はどうなるのでしょうか?

主婦の逸失利益

収入が無い専業主婦であっても、家事労働に対しては経済的価値が認められます。
つまり、主婦にも家事従事者としての逸失利益が認められるということになります。

専業主婦の場合は、「全年齢平均給与額の年相当額(自賠責基準)」あるいは「女子雇傭労働者の平均的賃金(弁護士基準)」を基礎収入として、逸失利益が計算されます。

弁護士基準の場合は、厚労省が毎年実施している賃金構造基本統計調査の結果をまとめた、賃金センサスをもとに計算されていますが、自賠責基準よりも高い金額になることが一般的です。

兼業主婦の場合は、現実の収入が平均賃金を超えている場合は現実の収入を基礎収入とし、超えていない場合は平均賃金を基礎収入とします。

学生の逸失利益

学生の場合は、就業するであろう時期(始期)から67歳までを労働能力喪失期間として計算します。
大学生や大学進学見込みがある学生の場合は大学卒業時を始期とし、それ以外は高校卒業の18歳を始期とします。

基礎収入は賃金センサスをもとに計算されますが、これも男女別・学歴別で変わってきます。

個別の事情は考慮されるか

例えば、医学部の学生は全体の平均賃金ではなく医師の平均年収を基礎収入とできるのか、といったケースで、裁判で医師の平均年収を用いることが認められた事例があります。

また、PTSDが自賠責の基準では後遺障害に認定されなかったものの、裁判を経て逸失利益が認められたという事例もあります。

ただし、これらの個別事情が裁判を通して認められることはあっても、一般の方が保険会社や裁判官に主張を認めてもらうのは困難です。

弁護士であれば個別の事情に基づいた妥当な逸失利益の金額を計算するのはもちろん、その金額を保険会社や裁判官に認めてもらうために必要な証拠・資料なども熟知しています。

ポイント

適正な逸失利益を受け取るためには、まず弁護士に相談

まずは、ご自分が本来受け取れる見込みの慰謝料金額を質問するだけでも、アトムの無料相談をご利用ください。

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