アトム法律事務所顧問医
奈良県立医科大学附属病院
藤井 宏真先生
別名:びまん性脳損傷
脳全体に何らかの損傷が及んだということを総括する傷病名。病態は多種多様である。局所性脳損傷の対となる病名であり、占拠性病変(一例としては硬膜外血腫、硬膜下血腫、脳挫傷など)のない大脳白質を中心とした広範な脳損傷を指す。びまん性脳損傷と局所性脳損傷が混合している場合もある。
主な原因は、頭部に加わった大きな外力の作用によって回転角加速度が加わったことによる、せん断損傷(頭蓋内は均一になっておらず、衝撃に対して脳の各部位の運動には相対的なずれが生じる。そのずれによる断裂や損傷)とされる。
対症療法が治療の中心となる。全身管理、頭蓋内圧管理により2次性脳損傷を防ぎ、時間経過による回復を待つ。
事例によっては脳圧管理の一環として減圧開頭術が行われることもある。
いずれにせよ担当医の判断を仰ぐべきである。
アトム法律事務所顧問医
奈良県立医科大学附属病院
藤井 宏真先生