作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)

脳挫傷後遺症

脳挫傷後遺症|軽度なら後遺症なし?てんかんや頭痛、めまい、性格変容などの症状

脳挫傷の後遺症とは?

脳挫傷の後遺症について知りたい…

交通事故による脳挫傷の後遺症についてお悩みの方からは、よく以下のような疑問や質問が寄せられます。

  • 脳挫傷の後遺症の具体的な症状とは?
  • 脳挫傷の部位ごとの差とは?左脳や右脳で違いはあるの?
  • 脳挫傷で後遺症なしとなるケースはある?

ご覧の記事では交通事故にくわしい弁護士が脳挫傷の後遺症について徹底解説していきます。


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脳挫傷の後遺症|症状の内容とは?後遺症なしの可能性とは?

頭部に大きな衝撃をうけたことなどを原因とした、

脳の挫滅

それに伴う出血

浮腫むくみ

といった病態を脳挫傷と呼称します。

主に衝撃をうけた部位で受傷するほか、反動による揺り戻しによって衝撃をうけた方の反対側の脳も受傷するケースがあります

脳挫傷の治療

脳挫傷は、その態様により生命に危険が及ぶ緊急性の高いケースもあります。
治療の順序として、なによりもまずは呼吸や循環の管理・維持が優先して行われます。

生命維持に支障がないという様態になった後、頭部のCT検査などが行われ手術すべきかどうかが判断されます。

脳挫傷の治療|保存療法

基本的には非手術療法が選択されます
薬物の投与を行いつつ、呼吸や循環を維持した状態で絶対安静を保ち、回復を待ちます。

脳挫傷の治療|手術療法

薬物の投与など保存的な加療で頭蓋内圧の亢進が管理できない場合などでは、手術の適応となります。

頭蓋内圧亢進

脳挫傷など頭蓋骨の内部が外傷を負ったときに生じ得る。
脳自体が腫れたり出血や血腫が生じるなどして、頭蓋骨内部の圧力が高まっていく病態
この状態が継続されると、脳の壊死の範囲が広がるなど二次的な脳損傷をきたす。

手術の内容は、

頭蓋骨を取り外して除圧する

血腫を取り除く

壊死した脳の一部を取り除いて除圧する

といったものになります。

脳挫傷の後遺症の症状|てんかんや記憶障害、性格の変容

脳挫傷の治療において、現在のところ損傷した脳自体を修復する術は確立されていません
そのため後遺症が残存してしまう可能性は大いに残ります。

ここに代表的な後遺症の症状を紹介していきましょう。

脳挫傷の後遺症|外傷性てんかん

外傷性てんかんとは、狭義の意味において頭部に外傷を受けた1週間後以降にみられるてんかん発作のことを指します。

けいれん

意識消失

身体に力が入り突っ張ったままになる強直

などといった発作が間欠的に突然起こります。

治療法

薬物療法として抗てんかん薬が処方されます。

ただ、抗てんかん薬を予防的に用いてもすべての症例で発作を抑えこめるというわけではありません。

脳挫傷の後遺症|高次脳機能障害

脳の機能の中でもより知的な機能についての障害

これを高次脳機能障害と言います。

高次脳機能障害は、

神経認知障害

社会行動障害情動障害

に大別できます。

主な高次脳機能障害
神経認知障害 ・記憶力や判断力、注意力の低下
・物事を計画を立てて達成する能力の低下
・自己洞察性(病識)の低下
など
社会行動障害
情動障害
・攻撃性、易怒性、幼稚性の高まり
・意欲低下
・病的嫉妬
など
治療法

リハビリと時間の経過によって、通常高次脳機能は長い目で見れば改善の傾向を示します。
とくに以下のような要素を備えていれば、より早期の改善が見込めるといわれています。

意識喪失の時間が短かった

若年である

脳損傷の程度が軽い

など

ただ、脳の機能がいつまでにどこまで回復するかのかは態様により様々です。
日常生活や社会復帰に支障が生じ、将来にわたって看護や介護が必要になるケースもあります

脳挫傷の後遺症|神経症状

脳挫傷の神経症状としては、

構音障害(言葉を発せない、発しにくくなる)

四肢の麻痺

起立や歩行の傷害

なども生じ得ます。

治療法

こうした神経症状についても、リハビリなど理学療法と時間の経過によって改善の傾向を示します。

ただし態様により回復の程度には差異があり、将来にわたる看護や介護が必要になるケースもあります

脳挫傷の後遺症|意識障害

脳挫傷を負ったときには、受傷直後、または受傷後しばらくして意識が喪失してしまうことがあります。
重症例ではその意識喪失状態から遷延性意識障害へと移行してしまう場合もあります。

遷延性意識障害

植物状態、植物人間と俗称される。
昏睡状態から開眼できる状態にまで回復したものの、周囲との意思疎通を喪失したという状態を指す。

遷延性意識障害になると、自力での移動や食事はできず、糞尿失禁をもきたします

褥瘡床ずれの予防措置

栄養の補給

清潔な状態の維持

といった看護、介護が必要になります。

治療法

遷延性意識障害に対し、明確な有効性を持つ治療法は現在のところ確立されていません

時間経過や五感に刺激を与える療法の継続などにより改善の兆しを見せるケースもあります。

しかし、遷延性意識障害の状態から脱することができない症例も多いです。

まとめ

脳挫傷の主な後遺症

主な症状
外傷性てんかん ・けいれん
・意識消失
・強直
などのてんかん発作
高次脳機能障害 ・認知、遂行能力の低下
・性格の変容
・意欲の低下
など
神経症状 ・構音障害
・麻痺
・起立、歩行障害
など
意識障害 ・周囲との意思疎通の喪失
など

脳挫傷の部位ごとの症状|左脳、右脳で症状に差はある?

脳は思考や表現、行動を表出するにあたって、各分野を連携させて働かせます。
ただ連携にあたり、各部位が特異に担っている機能もあります。

一例

脳の左半球は普通言語に関して優位であり、右半球は普通空間的注意に優位である。
右側頭葉に損傷を負った患者は、一般的には音楽など非言語的な感覚を解釈できなくなる
左側頭葉に損傷を負った患者は、一般的には言語の認識や記憶などについて機能が損なわれる

ただこれはあくまで一般論であり、脳の損傷部位と発現する症状が一致しないケースも数多くあります
脳のどの部分にどの程度、どのような機能があてがわれているのかには個人差があるのです。

「脳のこの部分を損傷したらこのような症状を呈する」

などとは断言できないわけです。

脳挫傷の程度が軽度なら後遺症なしとなる?めまいや頭痛は?

脳挫傷は、主に脳の一部に挫滅が認められるときなどに診断されます。
そういった意味で、脳挫傷と診断されたものの何も脳に障害が生じないケースというのは考えにくいです。

ただ頭部に外傷を負ったものの、その程度が軽度であり、後遺症が残存しないというケースは数多くあります。

一例:脳震盪

受傷後1週間ほどふらつきや疲労、易怒性(怒りっぽくなるなどの性格の変化)を示すことはあるものの、その多くは予後ほぼ完全に回復する。

軽傷の頭部外傷における後遺症

軽度の頭部外傷であれば、予後は良好となるケースが多いです。

ただCT検査やMRI検査で脳の病変が認められない程度の外傷についても、後遺症が残ってしまうケースもあります

軽度頭部外傷の主な後遺症

頭痛

めまい

嘔気

不眠

動悸

生理不順

性欲減退

発汗異常

など。

治療法

それぞれの症状に対しての対症療法が基本となります。

基本的には薬物療法が用いられ、認知行動療法など精神面からのアプローチが行われるケースもあります。

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脳挫傷の後遺症|後遺障害の等級とは?

交通事故により脳挫傷を負ってしまった場合には、後遺障害の認定をうけることが重要です。

後遺障害

交通事故や労働災害によってなんらかの後遺症を負ったとき、一定の要件に適う後遺症は後遺障害の認定をうけることができる。
後遺障害の認定をうけると、後遺症により労働能力が低下したことなどが認められる。

交通事故による脳挫傷の後遺障害等級について知りたい方へ

後遺障害の認定をうけられるかどうかは、補償の金額という面で非常に大きな意味を持ちます。
後遺障害認定の有無を比較すると、とくに逸失利益の賠償を受けられるかどうかという点で金額に大きな差が生じます。

逸失利益とは

脳挫傷の後遺障害についてくわしく知りたい方はコチラの記事をご覧ください。


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脳挫傷の後遺症についてお悩みの方は交通事故にくわしい弁護士に相談

交通事故で家族が脳挫傷を負ってしまった!

交通事故による脳挫傷で後遺症が残りそう…

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人身事故のご相談であれば、対面/電話/LINE/メールの相談費用は無料となります。
ぜひお気軽にご相談ください。

弁護士プロフィール

岡野武志弁護士

(第二東京弁護士会)

全国10事務所体制で交通事故被害者の救済に取り組んでいる当事務所の代表弁護士。2008年の創業以来、幅広い間口で電話・LINE・メール相談などに無料で対応し、2019年現在は交通事故被害者の救済を中心に精力的に活動している。フットワークの軽い行動力とタフな精神力が強み。