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作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)
この記事は交通事故の賠償金についての解説記事です。
交通事故は「人身事故」と「物損事故」の2つに分けることができます。
人身事故:事故の被害が人に及んでいる事故
物損事故:物が壊れるなどの物的被害だけが発生した事故
「賠償」とは他に与えた損害を償うことです。
交通事故における賠償金とは、加害者側から被害者側へ与えた損害をお金に換算して支払う金銭をさします。
そもそも「賠償金」として受けとるお金にはどんなものがあるでしょうか?
この記事では、賠償金の内訳・目安を確認した後に適正な賠償金を受けとる方法も解説しますので、最後までお読みください。
交通事故の賠償金、どれくらいの金額をイメージしますか?
これまでの最高額事例は死亡事故で5億円を超えています。
この金額の理由としては
などが考慮されました。
賠償金にはこのように被害者の属性、背景などが関連しています。
また、子どもの乗る自転車と高齢女性が衝突し、女性が寝たきりの状態になってしまった事例では9,521万円の損害賠償が認められました。
1億円に近い金額の請求が認められた理由としては、
背景にはこのような事情があります。
怪我の程度、治療期間の長さ、後遺障害の有無、被害者の生前の立場…。
事故の一つひとつで損害賠償額はちがいますので、厳密に相場を出すのは難しいものです。
賠償金の内訳を知ることで増額事由などを検討しやすくなります。
賠償金についてもう少し掘り下げてみましょう。
ご自身の賠償金の目安を知りたい方は、この記事の<自動計算機>を使ってみてください。賠償金の中でも「慰謝料」や「休業補償」などがすぐ分かります。
後遺障害がのこり、介護が必要になった場合の費用も認められます。「将来介護費」の事例・判例も参考にしてください。
賠償金は交通事故の被害者が最終的に受けとる損害賠償の合計金額です。
よく似た意味の言葉に「示談金」があります。
交通事故の解決方法の一つに示談があります。
示談(示談交渉)を通して損害内容を明らかにし、加害者側から被害者に支払うと決まった金銭を示談金といいます。
慰謝料という言葉もよく耳にするかと思いますが、慰謝料は賠償金の一部です。
賠償金のうち、被害者が怪我をおったことで受けた「精神的苦痛」に対する補償を慰謝料と呼んでいます。
交通事故には人身事故と物損事故があると解説してきました。
事故の形態によって、損害の範囲が違います。
これまでの解説と合わせて次の表にまとめています。
人身事故 | 物損事故 | |
被害 | 人のみ 人と物 | 物のみ |
損害賠償 | 人身部分 物損部分 | 物損部分のみ |
慰謝料 | 〇 | ×* |
修理費 | 〇 | 〇 |
*ペット(法律上は物)の怪我に慰謝料が支払われた判例あり
人が怪我をして同時に車が壊れた…この場合も人身事故の区分になります。
→人身事故の場合は人への補償と壊れたものの補償(修理費)が発生します。
→物損事故は壊れたものの補償(修理費)のみです。
慰謝料は人身事故の場合は賠償金に認められますが、原則、物損事故なら賠償金には含まれません。
先ほども解説した通り、慰謝料は被害者が怪我をしたことなどの精神的苦痛に対して支払われるものだからです。
例えば、交通事故で自動車や自転車が壊れたとします。被害者の方にとっては大変つらいことですが、原則的に「車・自転車を失った」ことへの慰謝料は発生しません。
賠償金は4つの内容に分かれます。
4つは、被害内容によって次のように分かれます。
順番に確認していきます。
交通事故にあったことで被害者に発生した出費をさします。
治療費:怪我の治療にかかった費用
通院交通費:治療のための交通費(解説記事:治療や通勤・通学の交通費)
付添看護費:近親者が付き添った場合の費用(怪我の程度や被害者の年齢などから判断されます)
将来介護費:事故の影響で被害者に介護が必要になった場合の費用(解説記事:将来介護費の相場や認められた判例)
装具・器具等購入費:被害者のリハビリや社会復帰において必要不可欠な装具・器具の費用
弁護士費用:交通事故の対応のために弁護士を雇った費用
交通事故が起こったことで支払わなくてはいけなくなった費用、かかることになった費用を積極損害といいます。
交通事故にあわなければ得られていたはずの失われた利益をさします。
事故にあうことで「得られていたと思われる金銭」が失われたことへの補償です。
交通事故の怪我の通院・治療をしなくてはならない精神的苦痛に来する補償をさします。交通事故での慰謝料は3つあります。
① 入通院慰謝料
交通事故の怪我により入院・通院しなくてはいけない苦しみに対する慰謝料です。
入院・通院日数や通院期間に応じて支払われます。
かかった期間や実際の入通院日数で入通院慰謝料の相場はおおよそ決まります。
② 後遺障害慰謝料
交通事故の怪我が後遺症として残り、後遺症が「後遺障害」として認められた場合に請求できる慰謝料です。
後遺障害の認定申請をして、後遺障害等級の認定を目指しましょう。
申請方法や申請時に提出する書類への工夫が「後遺障害等級認定のポイント」となります。
次の関連記事も役に立ちますので、ぜひ読んでみてください。
後遺障害認定と申請方法について
③ 死亡慰謝料
亡くなられたご本人に支払われる慰謝料 ⇒ 死亡慰謝料
亡くなられたご本人の近親者に支払われる慰謝料 ⇒ 近親者固有の慰謝料
交通事故で被害者が亡くなった場合に支払われる慰謝料です。
もう少し細かく話しますと、死亡事故に関する慰謝料は「亡くなられたご本人」と「亡くなられたご本人の近親者」に支払われるものの2つがあります。
死亡慰謝料には、亡くなられた方が家庭で担っていた経済的・精神的な役割などにより目安が決まっています。
一方、近親者固有の慰謝料に関する厳密な目安はありません。
死亡慰謝料・近親者固有の慰謝料についてご検討中の方は、ぜひ弁護士へのご相談をおすすめします。
また、「相談前に詳細が気になる…」という方は関連記事「死亡慰謝料の相場・判例」もお役立てください。
事故で発生した物の被害です。
一般的には交通事故で壊れたものの修理費をさします。
交通事故の「物損部分」の被害額は、「人身部分」と比べて次のような違い・傾向があります。
人身部分は治療が終了するまで被害の全容が分かりません。
大きな事故の場合は1年以上の入院・通院となる場合もあります。
示談は、「示談書(免責証書)」という書面を取り交わして完結です。
一度書面で交わした後の内容変更は原則としてできません。
物損部分だけ先に示談する際にも、慎重に行ってください。
賠償金を構成する4つの要素のうち、②消極損害と③慰謝料に関しては自動計算が可能です。
自動計算機を使ってみませんか?
自動計算機で算出した金額に<①積極損害>と<④物損部分の修理費>が上乗せされる…。賠償金のイメージがおおよそつかめるかと思います。
自動計算機を使ってみませんか?
情報入力から結果確認までたったの10秒です。
計算した結果はいかがでしたか?
この自動計算機は「弁護士基準」という裁判でも使われている計算方法を使っています。
この計算方法がポイントなのです。
賠償金はすべての金銭的補償のトータルです。
賠償金の内訳一つひとつが増額すれば、自然とトータル額も増額します。
慰謝料には3つの計算方法があり、最も慰謝料の相場が高いのは弁護士基準での計算です。
例えば「後遺障害慰謝料」をみてみましょう。「自賠責保険の基準」と「弁護士基準」を比較してみました。
自賠責保険の基準 | 弁護士基準 | |
1級 | 1,100 | 2,800 |
2級 | 958 | 2,370 |
3級 | 829 | 1,990 |
4級 | 712 | 1,670 |
5級 | 599 | 1,400 |
6級 | 498 | 1,180 |
7級 | 409 | 1,000 |
8級 | 324 | 830 |
9級 | 245 | 690 |
10級 | 187 | 550 |
11級 | 135 | 420 |
12級 | 93 | 290 |
13級 | 57 | 180 |
14級 | 32 | 110 |
※自賠責保険の別表/1級:1,600万円、2級:1,163万円
※単位:万円
すべての後遺障害等級で弁護士基準が自賠責保険の基準を上回っています。
弁護士基準が高いのは慰謝料だけではありません。例えば休業補償・休業損害(怪我で仕事を休まなくてはならず収入が減った分への補償)も弁護士基準の金額が高くなります。
弁護士基準は被害者の事故前の年収か賃金センサスという国の統計を用います。両方を比較して高い方を採用して計算に使いますので、被害者が損をしない仕組みになっているのです。
専業主婦 | 兼業主婦* | |
賃金センサス | 〇 | 〇** |
実収入 | ー | 〇** |
*就労先があり収入を得ている主婦をさす
**高い方を選択
例えば被害者が専業主婦の場合、賃金センサス内の「女性の全年齢の平均年収」を使用します。平成30年は3,826,300円でしたので、日額にすると約10,483円です。
自賠責保険では一律5,700円と決められていますので、2倍近い約4,700円の金額差が出ます
弁護士基準で計算したいと誰もが思うでしょう。
「そもそも専業主婦でも休業損害・休業補償はもらえるの?」というご質問を受けることは多いです。
結論、主婦の方も家事労働をしているので認められます。
⇒別途解説記事あり「交通事故の休業補償」
しかし、賃金センサスにも「学歴別」、「年齢別」など色んな条件下での給与統計があります。
計算に使えそうなデータはいろんな切り口で存在します。
加害者側はもしかすると休業補償・休業損害が低くなるような統計結果を用いて主張してくるかもしれません。
弁護士基準では、全年齢の平均年収で認めてもらうことが基本ですが、いかにして認めてもらうかは弁護士の腕の見せどころです。
また、休業補償・休業損害はいつまで休業が必要かが争点になりやすいものです。 弁護士に依頼していただければ、被害者の主張がきちんと認められるように説得的な主張が可能です。
「弁護士基準」を使って「弁護士」が交渉することが重要です
なぜなら、弁護士基準の計算を採用するように交渉することがポイントだからです。
弁護士基準は公開されているもので、誰でも知ることができます。
しかし加害者側の保険会社が弁護士基準を使うことはありません。
必ずしも被害者に寄り添ってくれるとは限らないのです。
加害者側の保険会社は、交通事故の専門知識を持っています。
被害者の主張がどこまでうまく通るかは不透明です。
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もちろん、アトム法律事務所でも受け付けています。
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忙しい中で加害者側とのやり取りを並行するのは大きな負担になります。
被害者の方は治療をしながら、働きながら…。社会復帰も進めていかなくてはいけません。
ご依頼をいただいたからといって毎回弁護士事務所に足を運んでいただくことはございません。無理な来所を強要することもありませんので、ご安心ください。ご相談から解決まで電話メインで進めた実績も多くあり、好評をいただいています。弁護士事務所は敷居が高そう…。難しそう…。という方も、一度問い合わせてみませんか?
交通事故の賠償金の相場は保険会社の提示額ではありません。弁護士基準の相場が最も適正で、被害者にも多数のメリットがあります。示談をする前に、「この賠償金は適切だろうか…?」と一度立ち止まってみませんか?そして弁護士への問い合わせをおすすめします。アトム法律事務所では、多数の増額実績があります。賠償金は適正なのか、一緒に考えていきましょう。
(第二東京弁護士会)
第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。