交通事故の慰謝料計算機|むちうちや主婦の慰謝料も解説

まずは、慰謝料計算機から慰謝料を計算してみましょう。

この慰謝料計算機は、治療期間や入院日数、年収等を記入することで計算できるようになっていますが、それぞれについてポイントがあります。それについて、以下に解説していきます。

むちうちや軽傷の慰謝料を慰謝料計算機で計算する場合のポイントは、

• ①「軽傷・むちうち」のタブを選択する
• ②通院頻度によって慰謝料が変わることがある
• ③入院していない日も入院期間に数えられることがある

という点です。

①「軽傷・むちうち」のタブ選択

ご紹介した慰謝料計算機で計算する際、むちうちや軽傷なのに重症のタブのまま計算すると、慰謝料が違ってしまいます。軽傷の場合の入通院慰謝料の金額基準と重症の場合の入通院慰謝料の金額基準が異なるということです。

②通院頻度と慰謝料

特にむちうちなど軽傷の場合、けが～治療終了までの期間に対し通院日数が少ない、つまり通院頻度が低いと、入通院慰謝料が少なくなる可能性があります。正確には、入通院慰謝料の計算に用いる通院期間日数の数え方が変わるということです。

*重症の場合は実通院日数×3.5程度

計算機では事故～治療終了の日数と実通院日数を記入することで、頻度に応じた計算がなされます。これから治療を行う場合には、弁護士に通院頻度について相談することをお勧めします。

③入院日数

入院日数は、基本的には実入院日数のことを指します。

ただし、

ギプスなどでの自宅静養機関があった

という場合には、実際よりも入院日数を多く数える場合があります。

また、子育てや仕事のためにやむを得ず入通院期間を短縮した場合には、入通院慰謝料が増額されることもあります。こうした事情は慰謝料計算機では考慮しきれませんし、被害者や医師で判断できるものでもありません。心当たりのある場合は、弁護士に相談してみましょう。

主婦の方が慰謝料を計算する際には、計算に用いる年収がポイントです。計算に用いる主婦の年収は、以下のようになります。

上でご紹介した慰謝料計算機は、3つある慰謝料計算方法のうちの1つ、弁護士基準にのっとったものです。実際にはあと2つ、自賠責基準、任意保険基準と呼ばれる慰謝料計算方法もあります。

分かりやすいく言い換えると、

弁護士基準

示談交渉で被害者側が提示する金額（弁護士を立てた場合）

任意保険基準

示談交渉で加害者側任意保険会社が提示する金額

ということになります。

自賠責基準は最低限の金額であるため、基本的に示談交渉にその金額が左右されることはありません。

慰謝料計算機で計算した金額は実際にもらえる確定金額ではありません。実際の金額は、

• 示談交渉
• 過失割合

によって左右されます。

示談交渉

実際に慰謝料等の賠償金をいくら慰謝料がもらえるのかは、加害者側との示談交渉を経て決まることになります。

つまり、必ずしも計算機通りの金額が受け取れるとは限りませんし、実際に交渉してみなければ最終的な金額はわからないということです。

過失割合

過失割合とは、交通事故が起こった責任が加害者と被害者にそれぞれどれくらいあるのかを割合で示したものです。これも示談交渉の中で決められるものです。

追突事故を例としてみてみましょう。

追突の場合、基本的に追突された側に過失はありません。しかし、追突された側が正当な理由なく急激な減速や急停車をしていた場合には、基本の過失割合は

A車：B車＝70：30

となります。

この場合B車には30％の過失割合があるので、受け取れる賠償金は30％減額されます。

ここまで解説してきたことからもわかる通り、慰謝料計算機で計算できるのは、あくまでも目安の金額、相場です。

実際の慰謝料等の金額は

• 過失割合
• 示談交渉

によって左右されます。

また、交通事故の個別的な事情を反映させると計算機で計算した金額よりも高額になったり低額になったりすることもあるのです。

個別的な事情を反映したより正確な金額は、弁護士に計算してもらうことが一番です。
また、実際の慰謝料金額を左右する示談交渉や過失割合についても、弁護士に相談することがベターです。

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