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交通事故示談金の計算方法・内訳は?示談交渉での争点・必要書類も解説

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交通事故に遭うと、示談をすることになります。

その際、被害者側も示談金計算をしなくてはなりません。

  • 示談金を計算するときに必要な資料
  • 示談金の内訳
  • 示談金の計算方法

示談金計算に関する疑問に、弁護士が答えていきます。

1

交通事故の示談金の内訳と計算方法

交通事故の示談金の内訳は?

交通事故における示談金の内訳は以下のようになっています。

実費に基づいて算出するもの
内訳意味
①治療費けがの治療費
②通院交通費入通院の際の交通費
③診断書作成費等診断書作成の費用
基準・計算式に基づいて算出するもの
内訳意味
④看護料看護が必要だった場合の費用
⑤入院雑費入院中の電話代など
⑥休業損害けがで休業せざるを得なくなった際の減収に対する補償金
⑦傷害慰謝料けがや入通院による精神的苦痛への慰謝料
⑧後遺障害慰謝料後遺障害によって今後も受け続ける精神的苦痛への慰謝料
⑨逸失利益後遺障害による労働能力の喪失で失った収入の補償金
⑩死亡慰謝料死亡したことに対する慰謝料
⑪死亡逸失利益死亡したことで得られなくなった収入への補償
⑫葬儀関係費葬儀関係の費用

傷害事故の場合は、⑩~⑫は支払われません。

⑧⑨は、後遺障害等級が認定された場合のみ支払われます。

死亡事故の場合には、⑧⑨は支払われず、①~⑦は死亡までの間に入通院した場合に支払われます。

示談金の計算方法は?

上の表の④以下、

基準・計算式にしたがって算出する示談金項目

示談金額算出方法を見ていきます。

被害者が示談金を算出する際には、以下に従って算出します。

看護料

  • 入院付き添い費:6500円×日数
  • 通院付き添い費:3300円×日数

入院雑費

1500円×入院日数

休業損害

算定基礎日額×実休業日数
算定基礎日額:一日当たりの収入を算定したもの。

算定基礎日額の算出方法は、以下の通りです。

算定基礎日額の算出方法
給与所得者自営業者主婦
算出方法事故前3か月間の総収入÷労働日数昨年の収入÷労働日数全女性の平均賃金から算出
10351円ほど)

傷害慰謝料

入通院慰謝料算定表に基づき算出

重傷の慰謝料算定表

重傷の慰謝料算定表

後遺障害慰謝料

後遺障害等級に応じて定められた基準から算出

弁護士基準による慰謝料の相場

逸失利益・死亡逸失利益

逸失利益

収入×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に応じたライプニッツ係数

死亡逸失利益

死亡逸失利益=年収×(1‐生活費控除率)×就労可能年数に対するライプニッツ係数

  • 労働能力喪失率:後遺障害によってどれだけの労働能力を失ったかを示した割合
  • ライプニッツ係数:逸失利益を貯金・運用することでつく利息分を予め控除するための数値
後遺障害に認定される症状と労働能力喪失率の例
症状等級労働能力喪失率
両目の失明1100
外貌に著しい醜状756
咀嚼または言語機能の障害935
胸腹部臓器の機能障害139

死亡慰謝料

  • 一家の支柱:2,800万円
  • 母親・配偶者:2500万円
  • その他:2,000~2,500万円

葬儀関係費

上限150万円。

ただし、それより高額な金額が認められた判例もある。

示談金の計算では様々な項目について計算しなくてはなりません。

簡単に示談金の目安を知りたい場合には、こちらの

慰謝料計算機

をご利用ください。

示談金の交渉で争点になるのは?

示談金額の交渉で争点となりやすいのは、

  • 休業損害
  • 傷害慰謝料
  • 後遺障害慰謝料
  • 逸失利益

です。

基準の違いが争点になるもの

実は、上でご紹介した示談金額の算出方法は、

弁護士基準に基づくもの

で、被害者が示談金額を算出する際に使う基準です。

示談交渉の相手である加害者側の任意保険会社は、

任意保険基準を用いて示談金額を算出

します。

  • 入通院慰謝料算定表記載の金額
  • 後遺障害慰謝料の基準
  • 休業損害計算で使う算定基礎日額の算出方法

が弁護士の基準と任意保険会社の基準で異なる

  • 傷害慰謝料
  • 後遺障害慰謝
  • 休業補償の金額

に差が出る

争点になる

認識の違いが争点になるもの

逸失利益については、計算の際に用いる

労働能力喪失率の基準もライプニッツ係数も同じ

です。

しかし、

  • 実情に合わせた労働能力喪失率
  • 労働能力喪失期間

の認識に差異がり、争点になることが多いです。

2

交通事故の示談金の計算・主張に必要な書類とその集め方

示談金の計算・主張に必要な書類は?

示談金の計算主張の際に必要な資料とその書類は以下の通りです。

実費を請求するもの
項目証明・確認事項必要書類
治療費実費金額領収書
診断書作成費等
通院交通費・領収書
・通院交通費明細書
日数から算出するもの
項目証明・確認事項必要書類
看護料入通院付き添い日数・看護料証明書
・領収書
入院雑費入院日数・診断書
・診療報酬明細書
傷害慰謝料
その他
項目証明・確認事項必要資料
休業損害・実休業日数
・休業前の収入
・休業損害証明書
・源泉徴収票
後遺障害慰謝料・後遺障害等級
・後遺障害等級の内容
・後遺障害診断書
・後遺障害認定票
逸失利益・後遺障害等級後
・労働能力喪失期間
・収入
・後遺障害診断書
・後遺障害認定票
・源泉徴収票
死亡逸失利益死亡前の収入源泉徴収票
葬儀関係費葬儀費用の金額領収書

通院交通費の領収書は、タクシーなどを使った場合には必要です。

電車やバスなどの公共交通機関は、交通費が明らかです。

したがって、領収書は必要ありません。

示談金計算・主張に必要な書類の集め方は?

資料の集め方は以下の通りです。

資料の集め方
資料集め方
・看護料証明書
・診断書
・診療報酬明細書
・後遺障害診断書
病院で作成依頼
後遺障害認定票加害者からの保険会社から送られてくる
休業損害証明書勤め先にて作成してもらう
通院交通費証明書自分で作成
保険会社にひな形がある

源泉徴収票は、自営業などで用意できなければ、確定申告書などでも構いません。

集めた書類は示談交渉の際も必要?

集めた資料は、示談金額の計算に使うだけではありません。

  • 示談交渉の際に主張する金額の根拠
  • 加害者側の保険会社が算出した金額の不妥当性の根拠

として使うことができるからです。

示談交渉の際には、ただ金額を主張するだけではなく、

根拠を示していくことが大切

です。

示談金算出に使った資料はその根拠となります。

ただ資料を見て計算をして終わりとするのではなく、

交渉の際に使えるように手元に置いておきましょう。

3

交通事故の示談は弁護士に相談を

交通事故の示談交渉は難しい?

交通事故の示談交渉を被害者自身で行うことは簡単ではありません。

被害者自身で示談交渉を行うと、

  • 弁護士ではないからと弁護士基準の示談金額を拒否される
  • 難しい法的根拠や判例を持ち出して説得される
  • 被害者側に有利に示談交渉を進められる
  • 決まった示談額が妥当かどうかわからない
  • うまく交渉できず後から後悔する可能性がある

ということが考えられます。

交渉相手である加害者側の任意保険会社は、

示談交渉のプロ

です。

  • しっかりした根拠を持った交渉
  • 粘り強い交渉

を心がけても、任意保険会社の方が上手であることがほとんどです。

示談は一度成立してしまうと、

基本的に追加の賠償請求はできなくなる

という効力を持ちます。

後悔しない示談交渉のためにも、弁護士への相談がおすすめです。

弁護士に相談して示談金が上がった事例5つ

ではここで、

アトム法律事務所への相談で示談金額が当たった事例

をご紹介します。

示談金額が上がった例
増額結果ポイント
5万円→700万円顔の傷に対する金額。
資料などで傷の影響を主張した。
351万円→2100万円主婦の方の休業損害や逸失利益がかなり低額にだった。
法的根拠に基づき再計算、交渉。
257万円→1185万円労働能力喪失率が低く算定されていた。
症状を粘り強く主張し増額に成功。
621万円→2300万円逸失利益が低く抑えられていた。
将来的な減収や昇給への支障などを主張。
150万円→364万円労働喪失期間が短く計算されていた。
正しい労働喪失期間を主張。

弁護士に相談することによって、このような示談金アップも期待できます。

  • 保険会社から提示された示談金は妥当かどうか
  • 提示された示談金のうち、どこに増額の余地があるか
  • 増額のためにどのような交渉を行えばいいか

は、弁護士に相談することで分かります。

まずは一度、相談してみてください。

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