作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)

椎間板ヘルニア後遺症

椎間板ヘルニアの後遺症|しびれは後遺症の症状?手術必須?後遺障害慰謝料は?

椎間板ヘルニア後遺症と慰謝料
この記事のポイント

椎間板ヘルニアの後遺障害は「神経障害」があげられる

慰謝料の金額は、神経障害の程度で決まる

2~3倍増額の慰謝料を得るには弁護士依頼が必要

椎間板ヘルニアは加齢が原因となることが多いですが、交通事故の強い衝撃によって発症することもあります。安静に過ごすことで回復に向かうことも多いですが、症状によっては痛みやしびれなどの後遺症が残る可能性があります。このような場合、慰謝料など金銭的な補償はもらえるのでしょうか。

  • 椎間板ヘルニアは手術が必要?
  • 椎間板ヘルニアの後遺症とは?
  • 痛みやしびれは後遺障害になり得る?

藤井宏真医師

奈良県立医科大学付属病院アトム法律事務所顧問医

藤井 宏真医師

椎間板ヘルニアは、最も負荷がかかりやすい腰椎、次いで頸椎に生じることが多いです。痛み止めなどの治療によって2~3ヶ月の間に症状が良くなることが多いですが、重症の場合は手術による治療が必要な場合もあります。

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椎間板ヘルニアの基礎知識|まず何科にかかる?

椎間板ヘルニアの症状

椎間板ヘルニアは首から腰まで一本でつながる神経が障害される病気なので、神経の圧迫を受ける箇所によってあらわれる症状が異なります。もっとも、共通の症状としては痛みしびれがあげられます。症状について詳しくはつぎのとおりです。

症状

▼頚椎椎間板ヘルニア

(初期症状)

肩こり

背中の痛み

腕の痛み/だるさ/しびれ/脱力 など

(進行症状)

脚のしびれ/痛み

尿失禁などの膀胱障害

▼腰椎椎間板ヘルニア

痛み

脱力

感覚障害

足の麻痺

膀胱障害

▼胸椎椎間板ヘルニア

背中の痛み

脇腹の痛み

歩きにくさ

尿が出づらい など

胸椎椎間板ヘルニアに関しては、下半身のみに症状がでる点が特徴となっています。

椎間板ヘルニアは、

レントゲン、CTで背骨に骨折や変形がないか(ヘルニア以外の疾患を除外する目的でおこなう)

MRIで椎間板が突出している程度や神経圧迫の有無

などが検査されることになります。

椎間板ヘルニアはまず何科に行く?

椎間板ヘルニアが疑われる場合、まずは整形外科の受診をおすすめします。

椎間板ヘルニアは、初期に重度の痛み・しびれといった神経障害がなければ適切な治療を受けることで2~3ヶ月で症状が良くなることが多いです。
一方、初期でも重度の神経症状がみられたり、症状が長期化しているような場合は手術などが検討されることになります。痛みやしびれを感じたら早めの受診が望ましいです。

特に交通事故で椎間板ヘルニアを負った場合は、事故発生からすぐに病院に行って検査を受けることが重要です。椎間板ヘルニアは老化など日常生活で発症することも多いので、事故から数日たってから症状を訴えても交通事故が原因であると証明できなくなる可能性が出てきます。交通事故との因果関係を証明できなければ、後遺障害に対する補償(後遺障害慰謝料・逸失利益)を請求することができなくなっていまいます。

椎間板ヘルニア治療|外科手術は必要?費用は?

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椎間板ヘルニアでは、大きく保存的治療手術による治療に分けられます。
基本的には安静とサポーターなどの装着と必要に応じて痛み止めの薬などが処方されます。症状が強かったり長期化するなどの場合は、経皮的髄核摘出術・ヘルニア切除術といった手術がおこなわれます。

治療費用はどのくらい?

椎間板ヘルニアの治療にかかる費用の平均自己負担額は、おおよそ約51万1000円となっています。もっとも、手術をすれば入院やリハビリを伴うことが通常です。このような場合、総額100万円以上になることも少なくありません。

椎間板ヘルニアの後遺症|しびれや痛みは後遺症の一種?

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後遺症(後遺障害)

十分な治療をつづけても、これ以上の改善が見込めない状態で残存する症状
交通事故では、症状の部位・程度に応じた14段階の後遺障害等級で区分される

椎間板ヘルニアを負ったことで生じる後遺障害には以下のようなものがあります。

椎間板ヘルニアの後遺症

▼神経症状

しびれ

痛み

麻痺

神経症状がどのような症状で、等級が何級になるかは次章にて詳しく説明します。

椎間板ヘルニアで慰謝料増加の方法はある?

椎間板ヘルニアの後遺症で増える保険金|後遺障害慰謝料と逸失利益

椎間板ヘルニアを原因とする神経症状が後遺障害等級に認定されれば、相手方から支払われる金銭が増えます。
後遺障害に対する補償として支払われる金銭の一つが、後遺障害慰謝料です。

後遺障害慰謝料

後遺障害で受けた精神的な苦痛に対する損害賠償

さらに後遺障害慰謝料の他に支払われるものとして逸失利益があります。

後遺障害の逸失利益

後遺障害の残存によって労働能力が低下または喪失し、将来的な収入が減ることへの補償
(計算式)
基礎収入(年収)×労働能力喪失率×労働能力喪失期間(67歳-症状固定時の年齢)に対応するライプニッツ係数

労働能力喪失率に関しては、

障害の部位

障害の程度

職業

などを考慮して増減することがあります。

主婦などにおける年収算定方法、ライプニッツ係数一覧などは以下の記事をご覧ください。

参考:交通事故の「逸失利益」の解説

後遺障害等級の申請方法|椎間板ヘルニアの場合

椎間板ヘルニアにおける後遺障害等級の申請~後遺障害慰謝料を受け取るまでの流れを解説していきたいと思います。

後遺障害等級認定の手続きの流れ

①症状固定の診断

治療を継続してもこれ以上の改善が見込めない状態を症状固定と言います。このような状態に落ち着くと医師から症状固定の診断が出されます。後遺障害等級の申請は症状固定以降におこなうことができるようになります。
後遺障害等級認定を受ける場合、事故から約6ヶ月以上経っていることが原則です。これ以上、治療期間が短いと後遺障害として認められない可能性が高くなります。

②後遺障害診断書+医学的資料の準備

症状固定の診断を受けたら後遺障害等級認定に向けて後遺障害診断書医学的資料を準備します。

後遺障害の申請方の種類は2通りあります。

事前認定の流れ
被害者請求の流れ

事前認定後遺障害診断書のみを任意保険会社に被害者が提出する

被害者請求診断書と医学的資料も用意して自賠責保険に被害者が提出する

被害者請求は資料収集の労力が必要になりますが、後遺障害等級の認定に有利となる資料を自分で精査できるのが強みといえます。弁護士に依頼することで、資料収集も任せることができます。

違い

事前認定と被害者請求

事前認定被害者請求
請求者相手方保険会社被害者
メリット資料収集の労力が不要資料確認を自分でできる
デメリット資料確認が自分でできない資料収集の労力が必要

③損害保険料率算出機構による審査

提出された資料にもとづいて損害保険料率算出機構による後遺障害等級の審査がおこなわれます。
椎間板ヘルニアで後遺障害の認定を得るには、医学的に証明できるかどうかがポイントになってきます。ヘルニアの症状が認められるMRIなどの画像が医学的な証拠としてあつかわれます。事前にMRIなどの撮影をしておくことが認定につながります。
審査結果をふまえ、自賠責保険会社によって等級認定がおこなわれる流れとなります。

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椎間板ヘルニアによる「神経症状」の後遺障害

イメージ画像

椎間板ヘルニアによる神経症状の後遺障害等級

椎間板ヘルニアによる神経症状で認定される後遺障害等級は以下のようになります。

後遺障害等級

椎間板ヘルニアによる神経症状

等級内容


9
10
片方の足に軽度の麻痺があり、就労可能な職種の範囲が相当程度限定されるもの
12
13
医学的に証明しうる神経系統の機能の障害を残すもの
14
9
医学的に説明可能な神経系統の機能の障害を残すもの
用語説明

医学的に証明しうる

…MRI画像などでヘルニアの症状が確認できるかどうか

椎間板ヘルニアにおける後遺障害は、12級あるいは14級が認定されるのが一般的です。審査において「医学的に証明できるか」という点が重要になります。

椎間板ヘルニアによる神経症状の後遺障害慰謝料

慰謝料の金額の算定方法は、相手方が提示するもの(自賠責基準・任意保険基準)と、弁護士による交渉で請求できるもの(弁護士基準)で大きく異なります。
椎間板ヘルニアによる神経症状に対応する後遺障害慰謝料は以下のようになります。

後遺障害慰謝料

椎間板ヘルニアによる神経症状

等級自賠責基準弁護士基準
9
10
245万円690万円
12
13
93万円290万円
14
9
32万円110万円

等級にもよりますが弁護士への依頼2~3倍以上の後遺障害慰謝料の請求を可能にします。
慰謝料アップを目指すのであれば、なるべく早い段階で弁護士と相談しておくことが重要となります。

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椎間板ヘルニアの後遺症に関する悩みは弁護士に相談

LINE相談

椎間板ヘルニアは生活に大きな支障を及ぼす後遺障害が残る場合があります。

それにもかかわらず相手方の任意保険会社が提示する慰謝料・逸失利益は、被った損害に対して満足いかない金額であることが多いです。

損害に対して十分な補償を得るためには、弁護士に依頼することがポイントとなります。

保険会社との示談交渉などを一任すれば、

慰謝料増額の希望が通る

手続き、資料集めの煩雑さから解放される

などのメリットがあります。

椎間板ヘルニアによる慰謝料はいくらになるのか、後遺障害等級は何級に該当するのかなど、どのようなことでも結構です。

まずは、お気軽にLINE・電話での無料相談からはじめてみてください。


弁護士プロフィール

岡野武志弁護士

(第二東京弁護士会)

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。