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作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)
内臓破裂では、体の働きを助ける様々な臓器に後遺障害が残る可能性があります。
「破裂」という言葉のインパクトもあって、もし後遺症(後遺障害)が残ったらと不安な方も多いでしょう。
内臓破裂によりどのような後遺症が残るのか、それにより受け取れる慰謝料はいくらなのか、弁護士が解説いたします。
目次
奈良県立医科大学付属病院アトム法律事務所顧問医
藤井 宏真医師
内臓破裂の症状は、損傷部位によって様々です。
治療は緊急を要する場合が多く、場合によっては致死率も高くなりますので、速やかに治療を受けることが重要です。
内臓破裂では、腹腔内出血や腹膜炎などの発生によりショック状態に陥ることが一般的です。
血圧の低下や意識障害を起こす場合もありますし、意識がない場合には、腹痛や嘔吐の症状が現れることもあります。
その他内臓別のの症状としては、以下のようなものがあります。
呼吸器
心臓
肝臓
腎臓
内臓破裂の場合、基本的に治療は内科で受けることになります。
ただし呼吸器の損傷なら呼吸器内科、循環器の内科なら循環器内科というように、損傷を受けた臓器によってどの内科になるかは変わります。
交通事故で内臓破裂などのけがを負った場合には救急車で運ばれることも多いので、搬送された病院の判断に任せることになるでしょう。
自分で病院に行く場合は、判断がつかなければまずは総合病院にかかることをお勧めします。
内臓破裂はその部位によっては致死率が高い場合もありますし、治療が遅れるほど回復速度にも影響が出ますから、可能であれば救急搬送してもらう、もしくは速やかに病院に行くようにしてください。
内臓破裂の治療方法は、損傷を受けた内臓や損傷の程度によって様々ですので、一概にいうことはできません。
一般的には、軽度の損傷であれば経過観察をしながら自然治癒を目指すことが多く、重度の損傷であれば内臓を摘出する場合もあるようです。
十分な治療を行っても、これ以上良くも悪くもならないという状態で残存する症状
交通事故の場合、その部位と程度により14段階の後遺障害等級で区分される
内臓破裂により、以下の臓器に後遺症が残る可能性があります。
ぞれぞれの臓器についてどのような後遺症が残る可能性があり、等級が何級になるかは次の章で詳しく説明します。
上述した後遺障害等級に認定されると、相手方から支払われる金銭が増えます。
後遺障害が残った場合に追加で支払われる金銭の一つが、後遺障害慰謝料です。
後遺障害を負ってしまったという精神的苦痛に対して支払われる損害賠償
また、後遺障害慰謝料の他に支払われるものとして逸失利益があります。
後遺障害が残ったことで労働能力が失われ収入が減ることへの補償
基礎収入(年収)×労働能力喪失率×労働能力喪失期間(67歳-症状固定時の年齢)に対応するライプニッツ係数
なお、「労働能力喪失率」は障害の部位や程度、被害者の職業などを考慮して増減することがあります。
主婦などの場合の年収算定方法や、ライプニッツ係数一覧などはこちらの記事をご覧ください。
注意点として、示談交渉で交通事故の加害者側から提示される後遺傷害慰謝料や逸失利益は妥当な金額よりも低額であるということがあります。
後遺障害に対する補償金額をいくらにするべきかについて争いになったときは、弁護士に相談することで十分な補償を受けられるようにしましょう。
では、実際に内臓破裂で後遺障害等級の申請をして、後遺障害慰謝料を受け取るまでの流れを見てみましょう。
治療を継続しても症状の改善が見込めなくなった状態を症状固定と言います。
後遺障害等級認定を受ける場合は、原則事故から約6カ月以上経っている必要があります。
これ以上治療期間が短い場合は、後遺障害としては認められない可能性が高くなります。
症状固定の診断を受けたならば、後遺障害等級認定に向けて後遺障害診断書などの資料を準備します。
後遺障害等級認定の審査は、基本的に申請者から提出された資料のみを見て行われます。
そのため、後遺障害の有無や程度を後遺障害診断書やMRI画像などで証明できるよう工夫する必要があります。
後遺障害の申請には、2種類の方法があります。
被害者請求は手間がかかりますが、後遺障害等級の認定に有利な資料を自分で精査できるのが強みです。なお、弁護士に資料収集作業を任せることもできます。
事前認定と被害者請求
事前認定 | 被害者請求 | |
---|---|---|
請求者 | 相手方保険会社 | 被害者自身 |
メリット | 資料収集の手間がない | 自分で資料を確認できる |
デメリット | 自分で資料を確認できない | 資料収集の手間がかかる |
提出された資料をもとに、損害保険料率算出機構が後遺障害等級の審査を行います。
結果は30日以内に出ることが多いですが、判断が難しい・経過を見る必要があると判断された場合には、数ヶ月~数年かかることもあります。
こうした審査が長期化するケースは、高次脳機能障害などに多いです。
より細かな認定手順、後遺障害診断書の書き方などについては以下の記事を参照してください。
後遺障害等級の申請について
内臓破裂によって呼吸器系に後遺障害が残ると、呼吸困難のため寝たきりになったり、可能な歩行距離や動作に制限が出たりすることがあります。
その場合に認定される後遺障害等級は以下のようになります。
内臓破裂による呼吸器系の後遺症
等級 | 内容 |
---|---|
1級 | 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、常に介護を要するもの |
2級 | 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、随時介護を要するもの |
3級 | 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、終身労務に服することができないもの |
5級 | 胸腹部臓器の機能に著しい障害を残し、特に軽易な労務以外の労務に服することができないもの |
7級 | 胸腹部臓器の機能に障害を残し、軽易な労務以外の労務に服することができないもの |
11級 | 胸腹部臓器の機能に障害を残し、労務の遂行に相当な程度の支障があるもの |
慰謝料の金額の算定方法は、相手方が提示してくるもの(自賠責基準・任意保険基準)と、弁護士が交渉することで請求できるもの(弁護士基準)で大きく異なります。
内臓破裂による呼吸器系のに対応する後遺障害慰謝料は以下のようになります。
内臓破裂による呼吸器系の後遺症
等級 | 自賠責基準 | 弁護士基準 |
---|---|---|
1級 | 1600万円 | 2800万円 |
2級 | 1163万円 | 2370万円 |
3級 | 829万円 | 1990万円 |
5級 | 599万円 | 1400万円 |
7級 | 409万円 | 1000万円 |
11級 | 135万円 | 420万円 |
等級にもよりますが、弁護士に依頼することで2倍以上の後遺障害慰謝料を請求できます。
慰謝料の増額を目指すのであれば、できるだけ早い段階から弁護士と相談しておくことが重要です。
内臓破裂によって循環器系が存症を受けると、心臓機能が低下したり、ペースメーカーを埋め込んだりといった後遺症が残る場合があります。
その場合に対応する後遺障害等級は以下のようになります。
内臓破裂による循環器系の後遺症
等級 | 症状 |
---|---|
7級 | ▼除細動器を埋め込んだ |
9級 | ▼約6METsを超える強度の身体活動が制限された ▼ペースメーカーを埋め込んだ ▼房室弁または大動脈弁を置換し、継続的に抗凝血薬療法を行う |
11級 | ▼約8METsを超える強度の身体活動が制限された ▼房室弁または大動脈弁を置換し、抗凝血薬療法を行わない ▼大動脈に偽腔開存型の解離を残す場合 |
METsとは、人間の身体活動の強度を数値化したものです。
例えば家の中での活動には、1.3METs~9METsのものがあります。
それを一部ご紹介します。
METs | 身体活動 |
---|---|
1.3 | 編み物・裁縫など |
2.8 | 子供・動物と遊ぶなど |
3.0 | 子供を着替えさせる、風呂に入れるなど |
5.8 | 大きい動物を解体処理する |
6.0 | 家財道具の移動や10分以内のジョギングなど |
7.5 | 食料品を上の階へ運ぶなど |
9.0 | 家財道具を上の階へ運搬するなど |
https://www.nibiohn.go.jp/files/2011mets.pdf
内臓破裂による循環器系の後遺症に対応する後遺障害慰謝料は以下のようになります。
内臓破裂による循環器系の後遺障害
等級 | 自賠責基準 | 弁護士基準 |
---|---|---|
7級 | 409万円 | 1000万円 |
9級 | 245万円 | 690万円 |
11級 | 135万円 | 420万円 |
消化器系には、食道、胃、小腸、大腸や肝臓があります。
これらが内蔵破裂により損傷を受けた場合、以下のような後遺症が残る可能性があります。
食堂が狭くなったことで通過障害の自覚症状とともに、消化管造影検査により造影剤のうっ滞が認められる:9級
小腸又は大腸に狭窄を残す場合:11級
※GOT・GPT:肝細胞などの中に存在する酵素
脾臓を失った場合:13級
内臓破裂による強化貴兄の後遺障害に対応する後遺障害慰謝料は以下のようになります。
内臓破裂による消化器系の後遺障害
等級 | 自賠責基準 | 弁護士基準 |
---|---|---|
5級 | 599万円 | 1400万円 |
7級 | 409万円 | 1000万円 |
9級 | 245万円 | 690万円 |
11級 | 135万円 | 420万円 |
13級 | 57万円 | 180万円 |
泌尿器系には、腎臓、尿管、膀胱、尿道が含まれます。
これらに後遺障害が残った場合の後遺障害等級は以下のようになります。
腎臓の後遺障害等級は、老廃物を尿へ排泄する腎臓の能力の程度(GFR)と腎臓の亡失の有無によって後遺障害等級が決まります。
内臓破裂による腎臓の後遺障害
GFR | 腎臓の亡失 | 腎臓あり |
---|---|---|
31~50ml/分 | 7級 | 9級 |
51~70ml/分 | 9級 | 11級 |
70~90ml/分 | 11級 | 13級 |
91ml/分 | 13級 | なし |
外尿道口形成術を行ったもの又は尿道カテーテルを留置した:11級
内臓破裂による泌尿器系の後遺症
等級 | 自賠責基準 | 弁護士基準 |
---|---|---|
5級 | 599万円 | 1400万円 |
7級 | 409万円 | 1000万円 |
9級 | 245万円 | 690万円 |
11級 | 135万円 | 420万円 |
13級 | 57万円 | 180万円 |
14級 | 32万円 | 110万円 |
内臓破裂では、生殖器系にも後遺障害を残す場合があります。
その場合の後遺障害とうきゅは以下のようになります。
比較的狭骨盤、または狭骨盤であると医師により認められる
内臓破裂による生殖器系の後遺障害慰謝料は以下のようになります。
内臓破裂による生殖器系の後遺症
等級 | 自賠責基準 | 弁護士基準 |
---|---|---|
7級 | 409万円 | 1000万円 |
9級 | 245万円 | 690万円 |
11級 | 135万円 | 420万円 |
13級 | 57万円 | 180万円 |
内臓には様々な種類があり、人間の体の働きにおいて大切な役割を担っています。
そのため、内臓に後遺障害が残ることによる影響は大きなものが多いです。
にも関わらず、相手方保険会社から提示される慰謝料・逸失利益は被害者の受けた損害に対して不十分なことがあります。
損害に対する十分な補償を受け取るためには、弁護士に依頼することが一番です。
保険会社との示談交渉などを一任することで慰謝料増額が叶うだけではなく、手続きの煩雑さなどから解放されます。
内臓破裂による慰謝料はいくらになるのか、通院に関する注意、後遺障害等級の申請方法など、どのようなことでも結構です。
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(第二東京弁護士会) 第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『刑事事件』と『交通事故』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。
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弁護士プロフィール
岡野武志弁護士
内臓破裂の症状は、損傷を受けた部位によって異なります。呼吸器なら息苦しさや胸が締め付けられる痛み、心臓ならみぞおちの痛みや動悸、肝臓なら右の肋骨付近の痛みやつめの変形・黒ずみ、肝臓なら背中から腰の痛みやむくみなどが見られます。 内臓破裂の部位と症状
内臓破裂で後遺症が残り、その後遺症に対して後遺障害等級が認定されると、後遺傷害慰謝料と後遺障害逸失利益を請求できるようになります。後遺障害慰謝料とは後遺症による精神的苦痛に対する補償で、後遺障害逸失利益とは、後遺症によって得られなくなった将来の収入に対する補償です。 内臓破裂で後遺症が残った場合の慰謝料
後遺障害等級が認定されるためには、等級認定の審査を受けなければなりません。審査の申請方法には「被害者請求」と「事前認定」という2つの方法があります。この2つは、被害者自身が用意する資料の種類とその提出先が異なります。 後遺障害等級認定の申請方法の解説