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作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)
この記事では後遺障害の等級認定について弁護士が解説しています。
この記事の大きなテーマは3つあります。
(1)後遺障害等級認定の申請から認定を受けるまでの流れ
(2)後遺障害等級認定を受けた後の示談交渉について
(3)後遺障害等級認定が思うようにいかなかった場合の対応
被害者一人ひとり、置かれている状況や段階や悩みごとは違うものです。当てはまる部分だけでも読んでみてください。
後遺障害等級は慰謝料の金額に大きく影響します。
この記事で疑問や悩みを解消しましょう。
また、読んでいて少しでも「弁護士に相談してもいいかな…」と感じたら、この記事の最後にある「問い合わせ先」をご利用ください。
24時間・365日利用できる相談予約窓口になっています。
後遺障害等級認定を目指すなら、ぜひ押さえておきたい3つのポイントがあります。
後遺症と後遺障害は非常に似た言葉です。
どちらかというと「後遺症」のほうが、一般に使われている言葉かと思います。
しかし、今回目指しているのは後遺障害の認定を受けることになります。混同しないように意味を整理しておきましょう。
後遺障害とは次の要件を満たしている「後遺症」です。
この4つに加えて<後遺障害等級表>に当てはまっている場合に後遺障害等級が認定されます。
後遺障害等級の審査・認定は、損害保険料率算出機構(自賠責損害調査事務所)が専門的に行います。
医師から「後遺症が残りましたね」と言われても、後遺障害の認定にはならないと覚えておきましょう。
▶後遺障害等級表がダウンロードできます:「後遺障害等級表」
審査は書面審査が原則です。
一部の外貌醜状(がいぼうしゅうじょう)など傷の程度がポイントになる場合を例外として、対被害者の話を対面して聞いて決めるものではありません。
審査・認定をしている損害保険料率算出機構(自賠責損害調査事務所)に
⇒主張はすべて書面で、誰にでもわかるように表現しなくてはいけません。「辛さ」や「痛み」のように、主観的なものの存在を「第三者」がみてもわかるようにすることが認定のポイントです。
後ほど申請方法で提出する資料を解説しますが、その中に「後遺障害診断書」という書類があります。
この書類は医師に作成を依頼するもので、大変重要な書類です。
被害者の身体に残る後遺症が「後遺障害」であると認めてもらうための書類なので、例えば次のような事例はNGです。
後遺障害診断書に「次第に良くなる」などと書いてある…。
これはNGです。なぜなら、「後遺障害」の4基準のひとつに<将来にわたって回復が難しいとおもわれる肉体的・精神的な症状>とあるからです。
申請時すでに治る見込みがあるなら、認定を受けることは難しいでしょう。
2016年の調査結果を円グラフで示しています。
認定されるまでは30日以内という結果がほとんどです。
後遺障害が重篤であるほど慎重に審査されます。
ですから、1ヶ月~2ヶ月程度は待つと思っておきましょう。
次に具体的な申請方法をみていきましょう。
まずは事前認定という方法からみていきます。
被害者がやるべきことは
この2つだけで結果を待つのみなので、手間は最小限で済みます。
一方で、加害者の任意保険会社が必要書類を準備してくれますが、どんな書類を提出したかは分かりません。
加害者の任意保険会社は、あくまで「加害者側の」保険会社です。被害者だけの利益を考えてくれるわけではありません。
次に被害者請求をみてみましょう。
事前認定と比べると
被害者が必要書類を準備する
というところが大きく違います。
この時に準備すべき資料は次の通りです。
・支払請求書 ・請求者本人の印鑑証明 ・交通事故証明書 ・事故発生状況報告書 ・診断書 ・診療報酬明細書 ・MRIやレントゲンなど症状を裏付ける科学的根拠 |
---|
死亡事故の場合
「死亡診断書」または「死体検案書」、「除籍謄本」が必要
申請の主体が「被害者自身」となるので負担は大きくなります。
しかし後遺障害等級認定を有利に進めるための資料を提出するなど、自分で工夫が出来る利点があります。
◆手間がかからないのは事前認定
◆期待している結果に近づけられるのは被害者請求
事前認定と被害者請求を比較してみました。
それぞれにメリット・デメリットなど違いがあります。
事前認定 | 被害者請求 | |
---|---|---|
申請の主体 | 加害者側の 任意保険会社* |
被害者自身 |
被害者の 書類提出先 |
加害者側の 任意保険会社 |
加害者側の 自賠責保険会社 |
等級認定機構 | 損害保険料率算出機構 | |
メリット | 被害者の負担が少ない | 被害者に有利な資料が用意可能 |
*いずれの申請方法でも「後遺障害診断書」の作成は医師が行う
事前認定の場合でも被害者が用意し、任意保険会社に提出する
申請の方法が違うと得られる結果も変わります。
より期待通りの後遺障害等級で認定を目指すなら被害者請求をしましょう。
被害者の主張がきちんと通るような証拠・資料を集め、提出できます。
「でも、被害者請求は手間だな…」
こう感じるのも当然です。
そもそも交通事故の被害にあうこと自体イレギュラーで、先にあげた書類を集めるのも一苦労です。
また、治療を継続しながら並行して手続きの準備をするのはストレスでしかありません。
弁護士ならその負担を軽減できます。
弁護士に依頼すると
被害者をサポートできます。
弁護士に依頼して「被害者請求」をすることが、期待している結果につながりやすいといえるでしょう。
▶事前認定と被害者請求の違いもチェックしておくと安心です。
▶医師が後遺障害診断書を作成してくれない時の対策も解説しています。
後遺障害等級の認定されたら、認定結果をもとに示談交渉を開始できる時期です。
まずは示談交渉へ進む場合を解説します。
後遺障害等級の認定受けたら、いよいよ交通事故に関する損害賠償を算出するタイミングです
損害賠償の内訳はこの通りです。
後遺障害慰謝料を含めて、原則としてお金を受けとるのは示談後になります。
後遺障害認定を受けたら、さっそく「後遺障害慰謝料」を確認してみましょう。
後遺障害慰謝料は、後遺障害等級ごとに一定の基準が設けられています。
その基準も、弁護士に依頼する時としない時で違います。
比較表にしていますので下記の「後遺障害慰謝料の比較表」をみてみましょう。
後遺障害等級 | 弁護士基準 | 自賠責保険の基準 |
---|---|---|
別表第1の1級 | 2,800 | 1,600 |
別表第1の2級 | 2,800 | 1,163 |
1級 | 2,800 | 1,100 |
2級 | 2,370 | 958 |
3級 | 1,990 | 829 |
4級 | 1,670 | 712 |
5級 | 1,400 | 599 |
6級 | 1,180 | 498 |
7級 | 1,000 | 409 |
8級 | 830 | 324 |
9級 | 690 | 245 |
10級 | 550 | 187 |
11級 | 420 | 135 |
12級 | 290 | 93 |
13級 | 180 | 57 |
14級 | 110 | 32 |
非該当 | 0 | 0 |
単位:万円
損害賠償金のうち実際の治療費や修理費は実費になります。
それ以外の「入通院慰謝料」や「逸失利益」、「休業損害」を簡単に出す方法があります。
「慰謝料計算機」を使う方法です。
「慰謝料計算機」を使ってみましょう。
もし加害者側の保険会社から金額の提案を受けている人は、こう感じたはずです。
「保険会社の金額と違う…」
「慰謝料計算機」と同額の提案を受けているひとはいないでしょう。
なぜなら保険会社が提案してくる金額は、あくまで保険会社の基準に基づいて計算されているのです。
慰謝料計算機は「弁護士基準」にもとづいて計算しています。
弁護士に依頼した時、裁判になった時、どちらにも使われる公正な基準です。
しかし、加害者側の保険会社はこの基準は用いません。
「自賠責保険の基準」か「任意保険(保険会社自身)の基準」のどちらかです。
もしこの基準を知らずに、示談をしてしまったら…。
同じ交通事故なのに、計算する基準が違うだけで被害者が損をしてはいけません。
示談書は決まった書式はありませんが、サンプルを用意しました。
示談はこのような「書面」を交わすことで結ばれます。
一度「示談書」で交わした内容は原則変えられません。
後から金額の変更を迫ったり、金額に算出漏れがあるからといって示談をやり直す、というのは被害者でもできません。
いま、加害者から示談内容の提案を受けているなら、提案内容が妥当か弁護士のチェックを受けておくと安心できます。
まだ弁護士に依頼をしていない方は、損をしてしまう前に、必ず依頼をしてください。
期待通りの等級で認定されなかった場合や、後遺障害と認定されずに「非該当」(等級なし)となった場合、次のような行動を起こすことができます。
異議申立を行う
⇒再度損害保険料率算出機構へ後遺障害等級申請を行う
紛争処理申請
⇒自賠責紛争処理機構へ申請する
裁判の提起
⇒裁判を起こして裁判所の判決をあおぐ
どの方法でも「初回」の認定結果をくつがえすことは簡単ではありません。
など、初回申請のままではなく改善策は必須です。
▶異議申し立てのポイントも併せて参考にしてください。
2016年の後遺障害等級認定結果を示します。
この円グラフからもわかるように、認定結果のほとんどが「14級」です。
「むちうち」で<12級>の認定を目指す人が<14級>しか認められなくて困っている…というケースはよく耳にします。
むちうちで12級認定を目指すなら、MRIなどの画像検査結果は必須です。
ポイントを押さえないまま申請を繰り返しても、結果は変わりません。
むちうちに関して特に関心のある方に向けては関連記事も多数あります。一度、眼を通してみてください。
<後遺障害認定>むちうち
以上のことがこの記事のポイントでした。
後遺障害等級認定前、認定後の行動はおおよそイメージできたかと思います。
もうひとつお伝えしたかったのは弁護士依頼の重要性です。
加害者側とのやりとり=ストレス
後遺障害等級認定=手間がかかる
被害者は治療に専念して生活を取り戻したいものです。
弁護士に依頼すれば、こういったわずらわしさから解放されるだけでなく、結果でもお答えすることが可能なのです。
具体的に、アトム法律事務所での後遺障害等級認定関連の実績を、ほんの一部ですが紹介します。
後遺障害10級認定▶慰謝料2.1倍増額 <慰謝料>529万円⇒1,150万円 |
---|
✔後遺障害等級が認定されていない状態で、529万円の提示 ✔弁護士が詳細に治療状況などをお伺いし、後遺障害等級認定が見込まれることが分かりました。 ✔後遺障害等級認定向けて弁護士がしっかりサポートし併合10級の認定を受けました。 担当弁護士:アトム法律事務所 山下 真 |
後遺障害8級認定▶慰謝料3,487万円獲得 |
✔弁護士がしっかりお話をお伺いし、治療状況を確認した結果、後遺障害等級認定可能だと判断しました。 ✔等級認定に向けて弁護士がサポートし、8級認定を受けました。 |
▶後遺障害14級⇒12級へ等級上昇 <慰謝料>97万円⇒592万円 |
✔アトム法律事務所相談時は14級認定済。 弁護士が詳細に話を聞き、後遺障害等級上昇の余地を確認しました。 ✔弁護士の意見書・医療関係の資料を添えて異議申し立てを行った結果、後遺障害等級は12級に上がりました。 担当弁護士:アトム法律事務所 野根 義治 |
後遺障害等級認定は弁護士と共に進めることが、より良い結果への近道です。
弁護士費用が気になる方もいると思いますが、これだけ増額するなら問題ないでしょう。
アトム法律事務所の無料相談の予約受付の窓口は24時間365日ご利用いただけます。
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後遺障害等級認定を適正に受けることは、慰謝料の増額でも大きなポイントになります。そして慰謝料を適切にもらうことから、被害者の社会復帰はスタートするのです。弁護士は被害者の話をよく聞いて、一緒に「一番良い結果」を迎えられるように支えます。示談をする前に、一度立ち止まってみませんか。
(第二東京弁護士会)
第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。