作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)

頭蓋骨骨折後遺症

頭蓋骨骨折の後遺症|脳挫傷等を伴う場合は注意!慰謝料についても解説

頭蓋骨骨折による後遺症が残った

本記事は「交通事故による頭蓋骨骨折の後遺症について弁護士が解説しています。

本記事のまとめ

交通事故では頭蓋骨骨折による後遺症を負う可能性がある

後遺症が残ったら後遺障害の申請をおこなう

後遺障害認定されると得られる慰謝料・損害賠償がある

交通事故で負った頭蓋骨骨折で後遺症が残ったら、
慰謝料はどのようにして支払われることになるのか」
「頭蓋骨骨折では後遺障害認定されるのか」
など、多くの不安があると思います。このような不安を解消するべく、弁護士が丁寧に解説していきます。


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交通事故で負う頭蓋骨骨折の種類

交通事故で負う頭蓋骨骨折は大きく

頭蓋円蓋部骨折

頭蓋底骨折

の2種類に分けることができるます。そこから骨折の仕方や箇所ごとにさらに分類されることになるようです。それぞれの頭蓋骨骨折について簡単にみていきたいと思います。

頭蓋円蓋部骨折①線状骨折

頭蓋円蓋部骨折のひとつである頭蓋骨線状骨折は、頭蓋骨に一本の線のように骨折線が生じた骨折のことをいいます。広範囲に強い外力が加わることで線状骨折が生じやすいと一般的にいわれています。

症状としては、痛み出血皮膚の損傷骨折部位の腫れなどがみられます。

頭蓋円蓋部骨折②陥没骨折

頭蓋円蓋部骨折のひとつである頭蓋骨陥没骨折は、骨片が内側に陥没した骨折のことをいいます。狭い範囲に強い外力が加わることで陥没骨折が生じやすいと一般的にいわれています。

症状としては、頭蓋骨に大きな変形をきたす痛み出血などがみられます。

頭蓋底骨折①前頭蓋底骨折

頭蓋底骨折のひとつである前頭蓋底骨折は頭蓋骨の奥底の骨で、脳の前頭葉部分に位置する骨の骨折のことをいいます。頭蓋底骨折のなかでも頻度がもっとも高く、交通事故によるものが多いとされています。

症状としては、視力低下視野がかすむなどがみられます。

頭蓋底骨折②中頭蓋底骨折

頭蓋底骨折のひとつである中頭蓋底骨折頭は蓋骨の奥底の骨で、脳の側頭葉部分に位置する骨の骨折のことをいいます。

症状としては、目線が合わずにものが二重に見える聴力低下耳鳴り顔面神経麻痺などがみられます。その他にも平衡感覚に関連した症状がみられることがあるようです。

頭蓋底骨折③後頭蓋底骨折

頭蓋底骨折のひとつである後頭蓋底骨折は蓋骨の奥底の骨で、脳の後頭葉や小脳部分に位置する骨の骨折のことをいいます。

症状としては、動悸めまいなどがみられます。その他にも、ものが飲み込みにくくなるなど口に関連した症状がみられることがあるようです。

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交通事故の頭蓋骨骨折による後遺症

脳内出血・脳挫傷等を伴う頭蓋骨骨折は要注意

頭蓋骨骨折の程度によっては、脳が外部に飛び出たり脳組織に損傷を負うなど脳損傷をきたすケースがあります。

頭蓋骨骨折と併発する可能性のあるもの

脳内出血

脳挫傷

くも膜下出血

硬膜下血腫、硬膜外血腫

脳梗塞

脳震盪

このように脳を傷つけるような傷害をともなっている場合、さまざまな後遺症を負う可能性が高くなります。

頭蓋骨骨折の後遺症①高次脳機能障害

頭蓋骨折の程度によっては脳に損傷を受け、高次脳機能障害の後遺症が残る可能性があります。

高次脳機能障害とは

物覚えが悪くなる・怒りっぽくなる・集中力がつづかないなど、脳損傷により引き起こされる脳の機能障害

さらに詳しくは「高次脳機能障害」のページをご覧ください。

交通事故にあってから性格が変わったように周りが感じる場合も、高次脳機能障害の影響による可能性があります。

頭蓋骨骨折の後遺症②麻痺

頭蓋骨折の程度によっては脳に損傷を受け、麻痺の後遺症が残る可能性があります。

麻痺とは

手足の感覚が鈍ったり、しびれたような感覚が生じること

さらに詳しくは「麻痺」のページをご覧ください。

麻痺は、麻痺の範囲や麻痺の程度によって症状がさまざまです。

頭蓋骨骨折の後遺症③感覚障害

頭蓋骨折の程度によっては脳に損傷を受け、感覚障害の後遺症が残る可能性があります。

感覚障害とは

感覚神経が損傷することで感覚の鈍化・痛み・しびれなど、感覚にさまざまな異常反応がみられること

特に頭蓋底は眼の下に位置する骨で、その周辺には視神経・内耳神経・嗅神経などの神経が集まっています。骨折にともなってこのような神経を損傷すると、損傷した神経の箇所に応じて感覚障害の後遺症が残る可能性があります。

頭蓋骨骨折で後遺症が残ったら何をすべきか

後遺障害等級の申請

後遺障害等級認定の手続きの流れ

頭蓋骨骨折で後遺症が残ったら、後遺障害等級の申請をおこないましょう。

後遺障害とは

交通事故で負った怪我を原因とする後遺症の影響で、労働能力が低下または喪失すること

後遺障害等級に認定されることで、後遺障害に対する後遺障害慰謝料・逸失利益といった損害賠償を請求することが可能になります。

認定される可能性のある等級は?

頭蓋骨骨折による後遺障害では、後遺障害の内容ごとに認められる可能性のある等級はさまざまです。高次脳機能障害、麻痺、感覚障害において考えられる等級はつぎのとおりです。

高次脳機能障害

1級

2級

3級

5級

7級

9級

12級

14級

麻痺

1級1号

2級1号

3級3号

5級2号

7級4号

9級10号

12級13号

感覚障害(視覚障害)

▼視力障害

1~13級

▼眼の調節機能障害

11級1号

12級1号

▼眼球・まぶたの運動障害

10級~13級

▼視野障害

9級3号

13級3号

感覚障害(聴覚障害)

▼聴力障害

4級~14級

▼耳鳴り

12級

14級

▼失調・めまい・平衡機能障害

3級~14級

感覚障害(嗅覚障害)

12級

14級

このように症状の内容によって認定される等級はさまざまです。等級ごとに請求できる後遺障害慰謝料などの金額は異なります。

後遺障害認定の有無

何級の後遺障害に認定されるか

このような点が重要になってきます。

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交通事故の頭蓋骨骨折で得られる慰謝料

交通事故の頭蓋骨骨折で得られる慰謝料は、交通事故で負った損害賠償項目においては一項目にすぎません。

交通事故被害に関して請求することができる損害賠償は症状固定を境に、

後遺症がないケースでも請求できるもの(傷害部分)

後遺症があるケースのみ請求できるもの(後遺障害部分)

に分けることができます。

それぞれのケースで請求することができる損害賠償についてみていきたいと思います。

後遺症がない時の慰謝料

後遺症がない時の慰謝料など損害賠償の主な項目はつぎのとおりです。

傷害部分の損害賠償

後遺症がない時でも請求できる主な損害賠償項目

項目 意味
治療費 治療に要した費用
通院交通費 通院に要した交通費
入院雑費 入院に要した雑費など
休業損害 怪我によって休業した間の収入減に対する補償
入通院慰謝料 入院・治療によって受けた精神的苦痛に対する慰謝料
その他 診断書作成に要した費用など

交通事故で負った怪我の後遺症がなくても、怪我を負ったことに対して慰謝料など損害賠償をおこなうことができます。

後遺症がある時の慰謝料

後遺症がある時の慰謝料など損害賠償の主な項目はつぎのとおりです。

後遺障害部分の損害賠償

後遺症がある時のみ請求できる損害賠償項目

項目 意味
治療費 傷害部分と同じ
通院交通費
入院雑費
休業損害
入通院慰謝料
その他
逸失利益* 後遺障害によって将来的に得られなくなった収入減に対する補償
後遺障害慰謝料* 後遺障害によって受けた被った精神的苦痛に対する慰謝料

*後遺障害の認定で請求可能となる

交通事故を原因とする後遺障害が認定されると、怪我に対する損害と後遺障害に対する損害を請求することができます。

後遺症がない時と後遺症がある時に請求できる損害賠償の項目についておさえることはできましたが、一番気になるのは「トータルでどのくらいの金額が手に入るのか」という点ではないでしょうか。そんな時にぜひお使いいただきたい、便利な慰謝料計算機を紹介したいと思います。

事故当時の年齢・収入・治療期間などの項目を入力するだけで、簡単に損害賠償を計算することができます。ぜひお試しください。

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交通事故の後遺症における慰謝料でお悩みの方

弁護士に相談してみませんか?

交通事故による後遺症に対する慰謝料についてお悩みではありませんか?
「保険会社から提示されている金額に納得いかない
妥当な金額はどのくらいなのか知っておきたい」
など、慰謝料など損害賠償についての疑問がある方は、弁護士に相談してみることをおすすめします。

保険会社との示談交渉を弁護士に任せれば、慰謝料増額の可能性が高まります。

増額交渉(弁護士あり)

アトム法律事務所の弁護士は、交通事故案件を多数取りあつかってきた経験をもつ弁護士ばかりです。豊富な交通事故の知識をもって、保険会社との交渉をすすめます。

無料相談をおこなっていますので、気軽にご相談ください。まずは相談予約のお問い合わせをお願いします。お問い合わせは24時間・365日対応中です。

弁護士との相談方法は、LINE電話対面のいずれかからお選びいただけます。怪我の影響で外出しづらい方や、遠方の方にはLINE相談と電話相談がご好評です。ご都合のよい相談方法を問い合わせ窓口でお伝えください。

弁護士プロフィール

岡野武志弁護士

(第二東京弁護士会)

全国10事務所体制で交通事故被害者の救済に取り組んでいる当事務所の代表弁護士。2008年の創業依頼、幅広い間口で電話・LINE・メール相談などに無料で対応し、2019年現在は交通事故被害者の救済を中心に精力的に活動している。フットワークの軽い行動力とタフな精神力が強み。