交通事故の見舞金｜加害者からの見舞金の相場は？受け取る際の注意点は？

交通事故の見舞金とは、交通事故の被害者に対するお見舞いとともに加害者が渡すお金のことです。
基本的には加害者の反省や謝罪の気持ち・姿勢を伝えるためのものです。

加害者は一般的に、交通事故の当日または翌日など、事故日からあまり日がたたないうちににお見舞いに来ることが多いです。その際、見舞金を渡されるのが一般的です。

もちろん、手術や体調、気分で面会できない場合には断っても問題ありません。

実は、被害者自身が加入する保険からも見舞金を受け取れる場合があります。

保険からもらえる見舞金は、傷害一時金特約などと呼ばれます。では、東京海上日動、損保ジャパン、三井住友海上の内容を例に見てみましょう。

東京海上日動

ケガをして5日以上入通院したときには傷害一時費用保険金をお支払いします。
人身傷害保険により補償される事故で、補償を受けられる方の入院・通院日数が通算して5日以上となった場合に、補償を受けられる方1名について10万円または20万円をお支払いします。

引用元：https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/service/auto/total-assist/shohin/jinshin.html

損保ジャパン日本興亜

入通院定額給付金

入通院日数が5日以上となった場合は、入通院定額給付金をお支払いします。

引用元：https://www.sjnk.co.jp/kinsurance/automobile/thekuruma/sche/recom/

三井住友海上

傷害一時金特約

人身傷害保険で保険金をお支払いする事故によりケガをして事故日からその日を含めて180日以内に治療を要し、入院または通院した場合に、入院または通院した実治療日数の合計が1日以上5日未満であれば1万円、5日以上であれば10万円を傷害一時金としてお支払いします。

引用元：https://www.ms-ins.com/business/car/gk/compensation/injury.html

いずれも、人身傷害保険に含まれるものとなります。

定義の面から考えると、見舞金と賠償金は別物です。

しかし、加害者としては、賠償金の前払いのようなつもりで見舞金を渡している可能性があります。

後から示談交渉で見舞金を賠償金の一部とみなすかどうかでもめる可能性があります。見舞金を受け取る場合には、それが賠償金の一部なのかどうか、確認することが重要です。

見舞金は、加害者の謝罪や反省の気持ちを表すものとされています。したがって、見舞金を受け取ることで、加害者の謝罪を受け入れた、反省の気持ちを認めたとみなされることがあります。

そうすると刑事裁判の際に加害者には情状酌量の余地があると判断され、加害者の刑事罰が軽くなる可能性があるのです。

加害者に対して厳罰を望む場合には、受け取りを拒否することも考えてみましょう。

見舞金の相場額は、軽傷の場合でも10万円前後からが一般的です。被害者が死亡してしまった場合には、10万円前後であることもあれば100万円程度であることもあるようです。

ただし見舞金は、あくまで社会儀礼的に支払われるものです。たとえ金額に疑問があっても、慰謝料などのように増額を交渉することは好ましくありません。

高額な見舞金を請求することでお互いに感情的になり、今後の示談交渉等の流れに支障をきたす危険性もあります。

実際に交通事故の加害者から被害者に対して支払われた見舞金の金額をご紹介します。

京都地裁平成10年（ワ）第2349号
大阪地方裁判所平成24年（ワ）第14165号
横浜地方裁判所平成23年（ワ）第2056号

加害者から見舞金を受け取る場合には、

• 見舞金についての加害者の認識の確認
• 見舞金を受け取ることによる刑事罰への影響の考慮

が必要です。

しかし、

• 加害者側と会話して見舞金の認識を確認することに抵抗がある
• 見舞金を受け取るべきかわからない

そのようなときのために、交通事故に遭った場合には予め弁護士に相談することがお勧めです。

お見舞いには加害者だけでなく、加害者の加入している保険の担当者も来ることがあります。そうした場合も、弁護士についていてもらえば安心して対応することができます。

交通事故に遭うと、あまり日が経たないうちに加害者側がお見舞いに来る可能性が高いです。

しかし、交通事故をすぐに弁護士事務所まで相談に行くというのは簡単ではありません。そのようなときは、

アトム法律事務所の無料相談

をご利用ください。

LINEや電話でも時間に関係なく順次受付をしているため、急な相談にも最適です。

無料相談の結果ご契約となれば、加入している保険の内容をご確認ください。
弁護士費用特約が使える場合、保険会社に弁護士費用を負担してもらえます。