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6人の弁護士がこの記事に回答しています
交通事故で怪我をしたから、慰謝料を請求したい…
事故の治療をしている病院について悩んでいる…
怪我をした被害者が抱える慰謝料と病院のお悩みに、弁護士がお答えします!
ニュースやドラマなどで、慰謝料という言葉が出てくることがあります。
また、示談金という言葉もよく出てきますね。
慰謝料と示談金の関係は、以下のようになっております。
示談金
事故などの不法行為の加害者が被害者に支払う、損害賠償金。
示談によって金額を決め、紛争解決のために支払う。
慰謝料
示談金の項目の種類。
被害者の負った精神的苦痛に対する、損害賠償金。
示談金の内訳は、以下のようになっています。
慰謝料と示談金や保険金との違いについては、以下のページでも解説しております。
慰謝料に関する法律上の条文は、以下の通りです。
第710条:財産以外の損害の賠償
他人の身体、自由若しくは名誉を侵害した場合又は他人の財産権を侵害した場合のいずれであるかを問わず、前条の規定により損害賠償の責任を負う者は、財産以外の損害に対しても、その賠償をしなければならない。
引用元:民法 第三編 債権 第五章 不法行為 第七百十条
交通事故における主な慰謝料は、二種類あります。
傷害慰謝料と後遺障害慰謝料です。
また、もし被害者が死亡した場合は遺族に対して死亡慰謝料が支払われます。
傷害慰謝料:
事故で怪我を負わさせられ、病院に入通院させられたこと。
後遺障害慰謝料:
事故で後遺障害を残されたこと。
死亡慰謝料:
事故で被害者が死亡したこと。
基本的に、交通事故の慰謝料は人身事故でしか発生しません。
傷害慰謝料は、怪我をして入通院したことに対する慰謝料です。
後遺障害慰謝料や死亡慰謝料が発生するのも、人身事故の場合です。
傷害慰謝料 | 後遺障害慰謝料 | 死亡慰謝料 | |
---|---|---|---|
軽傷で入院した | 〇 | × | × |
重傷で後遺障害がのこった | 〇 | 〇 | × |
重傷で、死亡した | △* | × | 〇 |
*事故から死亡までの間に、入院期間があった場合
慰謝料が請求できるようになる段階は、おおよその金額が判明してからです。
傷害慰謝料の金額は入通院日数により変わるので、治療が終了してから請求します。
後遺障害慰謝料は、後遺障害等級が認定されてから請求できます。
傷害慰謝料 |
---|
治療が終了してから |
後遺障害慰謝料 |
後遺障害等級が認定されてから |
死亡慰謝料 |
被害者が死亡した時点から |
「後遺障害」やその「等級」に関しては、以下の記事をご覧ください。
通常、被害者が怪我をしない物損事故では慰謝料は発生しません。
車などが破壊されたことについての賠償は、修理費などの形で請求します。
基本的に、「所有物が破壊された」という精神的苦痛に慰謝料は発生しません。
特殊な事例では、物損事故でも慰謝料が発生します。
たとえば、ペットが死亡したり重症で後遺症を負った場合などです。
法律上はペットは「物」ですが、飼い主の精神的苦痛が考慮されることがあります。
慰謝料が認められる可能性があるのは、被害者が特別な感情を抱く物に対してです。
霊園で起こった事故でお墓が破壊された場合にも、慰謝料が認められました。
(前略)
墓地、墓石等は、先祖や故人が眠る場所として、通常その所有者にとって、強い敬愛追慕の念を抱く対象となるものということができるから、侵害された物及び場所のそのような特殊性に鑑みれば、これを侵害されたことにより被った精神的苦痛に対する慰謝料も損害賠償の対象になるものと解するのが相当である。
(以下略)
引用元:大阪地方裁判所 平成11年(ワ)第12268号、平成12年(ワ)第1207号 保険金代位請求事件(第1事件)、損害賠償請求事件(第2事件)
慰謝料 | |
---|---|
怪我 | 発生する |
通常の物損 | 発生しない* |
特殊な物損 | 場合による |
*損害賠償は発生する
示談金の項目には治療費や休業補償などが含まれます。
これらは、病院の領収証や被害者の収入などから具体的な金額を算定できます。
一方、慰謝料の対象である精神的苦痛には、領収証などは存在しません。
精神的苦痛は人それぞれであり、客観的に測定することはできません。
しかし、慰謝料には、おおよその相場が決まっています。
通常なら、入通院期間や日数から算定した相場料金が支払われることになります。
相場には、保険会社の基準と弁護士・裁判基準の二つがあります。
通常、保険会社が提示する金額は弁護士・裁判基準よりも低額です。
また、軽傷か重傷かによっても、慰謝料の金額が変わります。
弁護士基準での慰謝料を請求できるか否かで、最終的な示談金額は大幅に変わります。
慰謝料の請求を検討している方は、まずは弁護士に相談してください。
弁護士基準による、軽傷と重症それぞれの慰謝料相場をご覧ください。
表に記載されている値は「1か月単位(30日分)の基準値」です。
入通院期間が月単位で割り切れない場合、端数を30で割って計算します。
たとえば「骨折(重傷)で100日間通院した」場合なら、以下のようになります。
3か月 : 73万円 + (4カ月 : 90万円 – 3か月 : 73万円)
× 10日/30日
= 約78万6千円
傷害慰謝料の金額が決まるのは、治療が終了して入通院期間や日数が確定してからです。
ただし、入通院期間は症状ごとに予測することができます。
期間がわかれば、慰謝料の金額も事前に予測することができます。
怪我の治りやすさは、年齢や体質によって違います。
しかし、症状ごとの一般的な入通院期間が明らかになっています。
これにより、傷害慰謝料の金額の予測ができます。
むちうち症 |
---|
3ヶ月~6ヶ月前後 |
骨折 |
6ヶ月~1年前後 |
*症状の程度や被害者の年齢などにより変動します
基本的に、慰謝料が支払われる精神的苦痛は、怪我や後遺障害などに関するものです。
「加害者の態度が悪くて、腹が立った」などの苦痛に対しては支払われません。
慰謝料が増額するケースとしては、以下のようなものがあります。
(ひき逃げ、飲酒運転、信号無視など)
示談や裁判における加害者の態度が著しく不誠実であるとき
(虚偽の供述を繰り返す、など)
慰謝料の金額は、事故や怪我に関する事情によって変わります。
また、被害者に過失がある場合、その割合によって減額されます。
正確な予測金額を知りたいなら、弁護士に相談した方が確実です。
「慰謝料」の「金額計算」に関しては、こちらの記事もお役立てください。
交通事故における治療の流れは、以下の通りです。
人身事故の被害にあった場合、治療のため病院に行くことになります。
重傷である場合は事故現場近くの病院に緊急搬送されます。
緊急搬送の場合、被害者自身が病院を選ぶことはほぼできません。
軽傷であっても、事故現場から最寄りの病院に行く人が多いでしょう。
現場近くの病院は、被害者の自宅から遠く離れている場合があります。
事故直後の診察や入院が終わった後も同じ病院に通うことは、負担になりえます。
病院が家から近くても、通院が負担となる場合があります。
たとえば、主治医との相性が合わないときです。
主治医が苦手であると、通院が精神的なストレスの原因となってしまいます。
また、主治医が後遺障害診断書の作成に消極的な場合があります。
診断書は後遺障害等級の認定に大きく関わります。
等級が認定されなければ後遺障害慰謝料が発生しないので、重要な点です。
自宅から遠い病院や苦手な医師のいる病院に通うことは、それだけで負担です。
病院に行くことが負担になると、通院回数も自然と減っていきます。
通院回数が減ったり治療中断期間が発生すると、様々なリスクが生じます。
治療中断期間が後遺障害等級の認定に及ぼす影響は、以下の記事で解説しております。
病院に行くことが負担に感じられたら、転院を検討しましょう。
交通事故では、基本的に被害者の治療費は加害者側の保険会社が支払います。
転院の際には、治療機関の変更を加害者側の保険会社に申請します。
治療先の変更を許可してもらうため、転院の理由を保険会社に説明しましょう。
まず、現在の通院先のデメリットや問題を指摘してください。
そして、転院の必要性や転院先のメリットを強調してください。
転院する際には、現在の主治医に紹介状を作成してもらいましょう。
また、転院するならできるだけ早い時点で転院した方がよいです。
保険会社に転院の必要性を認められたら、転院を許可してもらえます。
しかし、何度も転院を繰り返した場合、転院の必要性が認められづらくなります。
保険会社にとっては、病院の変更には事務手続きなどの負担がかかります。
必要のない転院は、保険会社に迷惑をかけることになります。
また、何度も転院を繰り返すと、治療費を打ち切られるリスクが生じます。
転院を繰り返さずに済むよう、変更する治療先は慎重に選びましょう。
転院先は、保険会社に選んでもらうのではなく、自分で探した方が安全です。
口コミや地元の評判などを調べながら、自分と相性のよい病院を探しましょう。
転院すると、保険会社から病院への一括払いが打ち切られることがあります。
この場合、転院先での治療費は被害者が自身で払うことになります。
このとき立て替えた治療費は、後日に保険会社に請求することが可能です。
転院の方法や、転院する際の注意点については、こちらの記事でも解説しております。
…怪我をした被害者は、慰謝料のことや病院のことでも悩まされます。
慰謝料請求の手続きは、被害者本人が行うことが難しい場合があります。
被害者自身が弁護士基準で慰謝料を請求しても、保険会社に断られる場合があります。
慰謝料請求を検討しているなら、弁護士にスマホで無料相談をしてください。
365日24時間、お電話はいつでもつながります。
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後遺障害等級が認定されるためには、医師との関わりが重要になります。
また、転院の申請をするうえで保険会社との交渉が生じる場合があります。
治療先についてお悩みがあればすぐに弁護士にご連絡ください。
医師や保険会社とのコミュニケーションも、弁護士がアドバイスいたします。
岡野武志
慰謝料は示談金の一部です。
通常は、示談金が支払われる際に、その一部である慰謝料も支払われます。