作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)

脊椎圧迫骨折後遺症

脊椎骨折の後遺症|脊椎圧迫骨折の重症化で脊髄損傷…後遺障害を申請

脊椎圧迫骨折で後遺症は残る?

「交通事故で負った脊椎圧迫骨折による後遺症と慰謝料について弁護士が解説します。

  • 脊椎圧迫骨折とは
  • 脊椎圧迫骨折で残る後遺症の症状とは
  • 後遺症が残ったら請求できる慰謝料とは


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脊椎骨折の一種「脊椎圧迫骨折」とは

脊椎圧迫骨折とは

脊椎圧迫骨折とは、脊椎(背骨)を構成する椎骨が押しつぶされるように骨折することです。

脊椎圧迫骨折は、脊椎骨折の一種です。

「骨折」とは骨が壊れて正常な状態ではないことをさすので、

骨が折れる

骨にヒビが入る

骨の一部が欠ける

骨が凹む

このようなものすべて骨折としています。

脊椎圧迫骨折は骨粗しょう症を起因として発症することが多いようですが、交通事故などによる強い外力が脊椎に加わることで発症することもあります。

高齢者が脊椎圧迫骨折をおこすと、寝たきりの状態になることも少なくないと言われています。

脊椎圧迫骨折の症状

脊椎圧迫骨折など、どのような骨折でもまず痛みがともなうことがほとんどです。脊椎という骨折箇所による症状の特徴はつぎのとおりです。

脊椎圧迫骨折の症状

▼骨折直後
激しい痛み
寝返り・歩行など日常生活がつらい
▼重症化のケース
脊髄損傷を起こし、足に麻痺・しびれが生じる
▼骨折から時間が経過したあと
複数個所を骨折していると背中が丸くなって身長が低くなる

など、このような症状がみられます。
また、骨折したことで動けず長くベッドで寝ていると認知症・筋力低下なども引き起こすことがあります。

脊椎圧迫骨折の治療は手術?治癒期間は?

脊椎圧迫骨折における治療は手術だけでなく、安静にするという方法も取られることが多いです。

脊椎圧迫骨折の治療法

▼保存療法
ベッドで安静にする
コルセットを着用する
▼薬物療法
痛み止めの薬で痛みを緩和させる
▼手術
脊椎固定術(脊椎をプレートで固定)
セメント固定術(脊椎を固めて元の形に戻す)

保存療法では自然治癒力で骨の形成を待つことになります。治療期間の目安としては通常3~4週で骨が形成されるので、そのころには痛みが治まってくると言われています。

脊椎圧迫骨折のリハビリ

脊椎圧迫骨折は、症状の内容に合わせたリハビリがおこなわれます。一般的におこなわれるリハビリの方法を紹介します。

一般的なリハビリ方法

筋力・関節の動きの回復をはかる

日常生活の動作訓練

運動療法(下肢の抗重力筋、体幹屈筋、伸筋の筋力強化)

バランス訓練

特に手術をおこなった場合は、
ベッドサイドでリハビリ

リハビリ室でリハビリ

歩行のリハビリ
といったように、徐々に段階をふんだリハビリがおこなわれます。

いきなり歩き出したりすると治療した箇所とは違うところに負担がかかってまた骨折してしまう可能性もあるので、リハビリは慎重にすすめられます。

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脊椎圧迫骨折で脊髄損傷に至ると後遺症が残る

脊椎骨折の重症化が後遺症につながる

脊椎圧迫骨折そのものは脊椎の骨折を意味しますが、重症化すると脊髄損傷も同時に引き起こすことになります。脊髄損傷にいたると後遺症が残る可能性が高くなります。

脊髄損傷とは

脊椎のなかを通る脊髄(神経組織)が損傷を受け、運動機能・感覚機能に障害をもたらす

一度でも傷ついた脊髄は、元に戻ることはありません。脊髄が損傷したことであらわれた症状は、現代医学のレベルでは後遺症としてそのまま残ることになります。

脊椎骨折による後遺症の症状例

脊椎骨折で残る可能性のある後遺症の代表例は、骨の変形障害です。また、骨の変形によってその周りの脊髄などの神経を圧迫することで痛み・しびれが引き起こされることもあります。

脊椎骨折による後遺症例

変形障害

運動障害

感覚障害

循環障害

呼吸障害

自律神経障害

排尿・排便障害

など

このような後遺症が脊椎圧迫骨折では負う可能性があります。

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脊椎圧迫骨折で後遺症が残ったら慰謝料の請求を

請求可能な慰謝料・損害賠償項目

交通事故示談金の内訳

脊椎圧迫骨折を負った原因が交通事故であった場合、損害賠償請求をおこなうことができます。

請求する相手は、

交通事故を起こした相手方

あるいは

相手方が加入する任意保険会社

です。

交通事故で怪我を負ったときに、請求できる主な損害賠償の内訳はつぎのとおりです。

交通事故で請求できる主な損害賠償の内訳
▼傷害部分
治療費
治療に要する費用
通院交通費
通院に要する交通費
入院雑費
入院に要する雑費など
休業損害
怪我による休業期間の収入減に対する補償
入通院慰謝料
入院・治療で受けた精神的苦痛に対する慰謝料
その他
診断書の作成に要する費用など
▼後遺障害部分※
逸失利益
後遺障害で将来得られるはずだった収入の減少分に対する補償
後遺障害慰謝料
後遺障害で受けた精神的苦痛に対する慰謝料

※後遺障害の認定で請求可能になる

このような損害に対する賠償請求が可能です。

交通事故による怪我を負って損害賠償請求する場合、症状固定までの損害は「交通事故と怪我の因果関係」が示されているということがポイントになります。交通事故で負った怪我でないのなら損害賠償を請求する権利が認められないからです。

一方、後遺障害が残ったことに対する損害賠償では、交通事故との因果関係を証明することは大前提として必要ですが、「後遺障害等級の認定」が重要になってきます。

つづいてはその後遺障害等級の認定について解説します。

後遺障害等級の申請をおこなう

後遺障害等級認定の手続きの流れ

後遺障害等級の認定を得るには、後遺障害等級の申請をおこなう必要があります。症状固定の診断を受けたら、後遺障害を認定する専門機関に対して後遺障害診断書などの必要書類を提出します。

専門機関によって一部の症状をのぞいては、書類審査のみで後遺障害等級の審査がおこなわれます。

脊椎骨折の後遺症で認定される等級は?

後遺障害の程度によって認定される等級はさまざまです。後遺障害は、症状が重いほうから1~14級までの等級で区分されています。脊椎圧迫骨折で想定される後遺障害等級はつぎのとおりです。

予想される脊椎骨折の後遺障害等級
▼変形障害
65 脊柱に著しい変形を残す
8 脊柱に中程度の変形を残す
117 脊柱に変形を残す
▼運動障害
65 脊柱に著しい運動障害を残す
82 脊柱に運動障害を残す
▼神経障害
1213 局部に頑固な神経症状を残す
149 局部に神経症状を残す
▼麻痺
11 最低でも四肢のいずれかが麻痺
21
33
52
74
910
1213

脊椎圧迫骨折で認められる可能性のある等級はこのとおりです。
もっとも、後遺障害等級は、個人ごとに審査されるので必ずこちらで紹介した等級が認められるとはかぎりません。目安として参考程度に留めておいてください。

後遺障害等級については、「後遺障害等級表(14級~1級)」のページもあわせてご覧ください。等級ごとの症状の内容慰謝料の金額なども確認することができます。

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交通事故による後遺症でお悩みなら弁護士に相談

増額交渉(弁護士あり)

脊椎圧迫骨折など交通事故で後遺症を負ったという方は、適正な慰謝料がきちんともらえるのか確認することが重要です。

後遺症は生涯にわたって、身体的・精神的な苦しみがつづきます。お金でこのような苦しみがすべてなくなるというわけではありませんが、だからこそきちんとした経済的な補償を受けていただきたいと思います。

弁護士があなたに代わって保険会社と示談交渉をおこなうことで、慰謝料増額の可能性がアップします。

アトムの弁護士による無料相談のご案内

アトム法律事務所の弁護士は、交通事故案件を多数取りあつかってきた経験があります。後遺症に関する慰謝料や、後遺障害等級の申請に不安がある方は、アトムの弁護士にご相談ください。

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弁護士プロフィール

岡野武志弁護士

(第二東京弁護士会)

全国10事務所体制で交通事故被害者の救済に取り組んでいる当事務所の代表弁護士。2008年の創業以来、幅広い間口で電話・LINE・メール相談などに無料で対応し、2019年現在は交通事故被害者の救済を中心に精力的に活動している。フットワークの軽い行動力とタフな精神力が強み。