作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)

交通事故

ストレートネックなど交通事故での後遺症・首編|症状や慰謝料は?

交通事故で首をけがした…
  • 交通事故でをけがすると慰謝料はいくらもらえるのだろう
  • ストレートネックなど首のけがは後遺症として認められるのだろうか
  • の痛みを嘘だと思われないためにはどうしたらいい?

交通事故でけがをすると、慰謝料や後遺症について気になりますよね。
ここでは、をけがした場合のこうした疑問にお答えしていきます。

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交通事故|首のけがとその症状

交通事故のけが①ストレートネック

交通事故によるのけがの1つに、ストレートネックがあります。

ストレートネック

通常30~40度湾曲している首の骨が、交通事故による衝撃で30度以下の湾曲になってしまった状態。

主な症状としては

  • ・頭痛、肩こり、首の痛み
  • ・首が動かない
  • ・頚椎症、椎間板症
  • ・めまい、ふらつき、手のしびれ
  • ・耳鳴り
  • ・逆流性食道炎、胸やけ、吐き気
  • ・自律神経失調症、鬱

があります。

ストレートネックは交通事故以外にも、普段からの姿勢が原因で発症することも多いです。

そのため、交通事故でストレートネックになり慰謝料を求める際には、普段の姿勢は関係ないこと、交通事故を原因として発症したことを医学的に証明する必要があります。

交通事故のけが②首のヘルニア

のヘルニアは、頸椎椎間板ヘルニアといいます。

頸椎椎間板ヘルニア

首を構成する7つの骨と骨の間に存在する軟骨(椎間板)がずれることで各神経が圧迫されて発生する症状。

主な症状としては、

  • ・首や肩、腕の痛み・痺れ
  • ・頭痛
  • ・運動障害

等があります。

頸椎椎間板ヘルニアも、交通事故による衝撃で発症する可能性があります。

その一方、老化による椎間板の劣化や普段の姿勢の悪さを原因として発症することもあります。そのため、こちらも慰謝料請求の際には交通事故との因果関係を証明することが大切です。

交通事故のけが③首の捻挫とむちうち

交通事故で多いのがむちうちです。
首のむちうちは、頸椎捻挫と呼ばれることもあります。

頸椎捻挫(むちうち)

頸椎の周りにある筋肉に損傷が生じたことによる症状。

主な症状としては、

  • ・首、背中、肩の痛み
  • ・めまい、吐き気
  • ・手、腕等の痺れ
  • ・頭痛

などがあります。

むちうちの症状は、ストレートネックの症状と似ていますが、原因が違います。その違いを確認しておきましょう。

ストレートネックとむちうち
原因
ストレートネック 頸椎椎間板による神経圧迫
むちうち 頸椎周りの筋肉の損傷

交通事故のけが④首の骨折による症状

交通事故による首の骨折には、以下のものがあります。

首の骨折
  • 頸椎圧迫骨折
  • 頸椎破裂骨折
  • 頸椎脱臼骨折
  • 頸椎横突起骨折
  • 頸椎棘突起骨折

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

頸椎圧迫骨折

原因
交通事故の衝撃で頸椎に圧力が加わり、押しつぶされるように変形する。

症状

  • 頭痛や首の痛み
  • 頭頚部の異常姿勢
  • 首の運動制限
  • 放散痛、麻痺
頸椎破裂骨折

原因
圧迫骨折により骨片が脊髄を圧迫することによる。

症状

  • 頭痛や首の痛み
  • 頭頚部の異常姿勢
  • 首の運動障害
頸椎脱臼骨折

原因
首にある椎間関節が逸脱し、下の椎体が後方にずれることによる。

症状

  • 頭痛や首の痛み
  • 頭頚部の異常姿勢
  • 首の運動制限
頸椎横突起骨折

原因
交通事故により相当強い衝撃が加わり、首の骨の両側にある突起である横突起が骨折することによる。

症状

  • 胸付近の首の痛み
  • 圧迫を受けた際や動かした際の痛み
頸椎棘突起骨折

原因
椎体の背中側に突き出した突起である頸椎棘突起が交通事故による衝撃で骨折することによる。

症状

  • 首の痛み
  • 首の違和感
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交通事故|首のけがと慰謝料

首のけが|慰謝料と慰謝料計算機

交通事故で首をけがした場合、以下の慰謝料を受け取ることができます。

慰謝料

入通院慰謝料
交通事故による入通院で受けた精神的苦痛に対する補償。

後遺障害慰謝料
交通事故による後遺症に対し後遺障害等級が認定された場合に受け取ることができる。
後遺障害によって今後も受け続ける精神的苦痛に対する補償。

入通院慰謝料は入院日数と通院期間から、後遺障害慰謝料は認定された後遺障害等級から算出することができます。

以下の慰謝料計算機を使うことで、簡単に慰謝料の相場を知ることができます。ぜひご利用ください。

交通事故|首の後遺症と後遺障害等級

交通事故で首をけがして後遺症が残ると、後遺障害等級認定を受けます。
ここで等級が認定されると後遺障害慰謝料を請求できます。

どのような等級に該当する可能性があるのか、後遺傷害慰謝料も併せて見てみましょう。

首のけがと後遺障害等級
等級
慰謝料*
内容
65
1180万円
脊柱に著しい変形又は運動障害を残すもの
82
830万円
脊柱に運動障害を残すもの
117
420万円
脊柱に変形を残すもの
1213
290万円
局部に頑固な神経症状を残すもの
149
110万円
局部に神経症状を残すもの

*弁護士基準の金額

交通事故|首の後遺障害等級認定

後遺障害慰謝料を受け取るためには、後遺障害等級認定を申請しなければなりません。
方法としては損害補償料率算出機構に必要資料を提出するというものになりますが、これには

  • 加害者側任意保険会社を経由する方法
    (事前認定)
  • 加害者側自賠責保険会社を経由する方法
    被害者請求)

があります。

事前認定の流れ
被害者請求の流れ

事前認定と被害者請求の特徴は以下のようになります。

事前認定と被害者請求

事前認定
後遺障害診断書以外の資料は加害者側任意保険会社が集めてくれる。
より正確に症状を伝えるための追加資料を添付しにくい。

被害者請求
必要資料はすべて被害者がそろえる必要がある。
より正確に症状を伝えるための追加資料を添付できる。

故意障害等級は、申請すれば必ず等級が認められるというわけではありません。
後遺障害の存在や交通事故との因果関係が認められなければ、非該当として等級が付かないこともあります。

後遺障害等級認定の審査は、基本的に書面のみで行われるため、

  • どのような使用を提出するか
  • 提出資料の内容をどれほど充実させるか

が鍵となります。

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交通事故で首をけがしたら|慰謝料請求の注意点

首の痛みは嘘だと思われる可能性も

交通事故で首をけがした場合には、入通院慰謝料や後遺障害慰謝料を請求できます。
しかしそのためには、首のけがの存在と交通事故との因果関係を証明することが不可欠です。

レントゲン写真やMRI画像に骨の異常等が写る場合には、症状の存在を証明できます。しかし、特にむちうちの場合は傷害箇所の異常が写らないことが多いです。

そうすると、症状があることを証明できず、慰謝料や後遺障害等級が認められない可能性が出てきます。

後遺障害等級認定と示談成功の鍵は?

後遺障害等級認定や示談交渉を成功させ、適切な慰謝料を得るためには、弁護士に相談することが重要です。
弁護士に相談するメリットは以下の通りです。

弁護士への相談のメリット
  • 戦略的な後遺障害等級認定の申請をサポートしてもらえる
  • 示談交渉を弁護士に代行してもらえる

後遺障害等級認定のサポート経験のある弁護士に等級認定を相談することは有効です。

  • 確実に症状が伝わるようにするにはどうすべきか
  • MRIやレントゲンで症状を証明できないときはどうすべきか
  • 後遺障害診断書の書き方はどうすればよいか

といったことを経験と知識からアドバイスしてもらえます。

増額交渉(弁護士なし)

示談交渉を弁護士に代行してもらうことも非常に重要です。

一般的に示談の交渉相手となるのは、加害者側任意保険会社です。
任意保険会社には、以下のような特徴があります。

  • 低めに算出した金額を提示してくる傾向にある
  • 弁護士の主張でないと聞き入れないという姿勢をとることがある

任意保険会社と示談交渉する場合には、先方が提示してきた金額を増額させなければ、妥当な金額にはならないことが多いです。
その上、弁護士の主張でないと聞き入れられないこともあるため、弁護士に交渉を代行してもらうことは重要なのです。

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弁護士プロフィール

岡野武志弁護士

(第二東京弁護士会)

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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