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交通事故の休業損害|土日や有給休暇も含まれる?

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交通事故に遭って休業した場合には、休業損害を請求できます。

  • 休業損害の計算方法は?
  • 土日や有給休暇も休業損害に含まれる?
  • 主婦も休業損害を請求できる?

この記事では、休業損害の計算方法や休業日数の考え方について、弁護士とともに解説していきます。


1

交通事故の休業損害|自賠責保険基準の計算方法は?

Q1

自賠責保険基準とは?

自賠責保険基準とは、自賠責保険会社による休業損害の金額を算出するための基準です。

自賠責保険は、被害者に対して最低限の補償を行うことを目的としています。

したがって、自賠責保険基準で算出される休業損害は、最低限の、低額なものになります。

交通事故に遭うと、加害者側の自賠責保険会社が最低限の休業損害を支払ってくれます。

車を運転する人は必ず自賠責保険に加入しなければなりません。

そのため、加害者が自賠責保険に入っていなかったということはほとんどありません。

Q2

自賠責保険基準の休業損害計算は?

自賠責保険基準では、休業損害は以下のように計算されます。

5700円×実休業日数

自賠責保険基準では原則、職業や収入に関わらず、一日当たりの収入を一律5700円として計算します。

なお、主婦は実際に収入を得て労働しているわけではありません。

しかし、休業損害においては家事労働も賃金労働としてみなすため、主婦にも休業損害が認められます。

実休業日数は、実際に交通事故の治療やけがで働けなかった日のことを指します。

治療のために遅刻・早退した日は0.5日休業したとして計算することが多いです。

主婦の場合は、通常実際に入院・通院した日を休業日数として考えます。

2

交通事故の休業損害|任意保険基準の計算方法は?

Q1

任意保険基準とは?

任意保険基準とは、任意保険会社が休業損害を算出する際に用いる基準のことです。

任意保険会社は、自賠責保険会社による最低限の金額では足りない金額を補填します。

図に表すと、以下のようになります。

実際の支払の際には、加害者側の任意保険会社が自賠責保険会社の金額も含めて、被害者に一括で支払いをします。

その後自賠責保険会社との間で清算を行うのです。

任意保険会社基準で算出される金額も、自賠責保険会社の金額を含んだものになっています。

任意保険会社は自賠責保険会社では支払いきれない金額を補填します。

したがって、任意保険会社基準の金額は自賠責保険基準の金額よりも高額になります。

ただし、任意保険会社も利益を生み出して運営していく企業であるため、企業経営を考えた基準が設定されています。

Q2

任意保険基準の休業損害計算は?

任意保険基準での休業損害は、以下の計算で算出されます。

算定基礎日額×実休業日数

算定基礎日額の算出方法は、被害者の職業によって異なります。

以下の表で確認してみましょう。

算定基礎日額(任意保険基準)
基礎日額計算
給与所得者 事故前3ヵ月間の収入÷90
自営業者 事故前年の年収÷365
主婦 原則5700
3

交通事故の休業損害|弁護士基準の計算方法は?

Q1

弁護士基準とは?

弁護士基準とは、過去の判例をもとに設定された基準のことを指します。

そのため、裁判基準と呼ばれることもあります。

被害者が弁護士を立てて示談交渉を行う際には、この弁護士基準を用いて休業損害を算出します。

弁護士基準は、任意保険基準よりも高額に設定されています。

したがって、示談交渉では加害者側が提示してきた任意保険基準の金額を、

いかに弁護士基準の金額近くまで引き上げられるか

がポイントとなります。

Q2

弁護士基準の休業損害計算は?

弁護士基準では、休業損害は以下の計算から算出されます。

算定基礎日額×実休業日数

これだけを見ると、任意保険基準と同じに見えます。

ポイントは、算定基礎日額の算出方法です。

弁護士基準における算定基礎日額の算出方法を確認しましょう。

算定基礎日額(弁護士基準)
基礎日額計算
給与所得者 事故前3ヵ月の収入÷実稼働日数
自営業者 事故前年の年収÷実稼働日数
主婦 10351円ほど

主婦の基礎日額である10351円は、女性労働者の全年齢平均年収から導き出しており、任意保険基準のものより高くなっています。

給与所得者や自営業者の日額も、任意保険基準では暦日数で割っていますが、弁護士基準では実労働日数で割ります。

その結果、弁護士基準の日額の方が任意保険基準のものより高くなるのです。

4

休業損害の計算|土日や有給休暇は含まれる?

Q1

有給休暇は休業損害計算に含まれる?

交通事故による影響で仕事を休まざるを得なくなった時、有給休暇を使う場合があります。

有給休暇を使うことで、実際には休業による経済的損失は発生しません。

しかし、有給休暇は本来自分のために自由に使えるものという観点から、有給休暇も休業損害に含まれます。

小学校技術職員(男・事故時28歳)の有給休暇(37.5日)につき、事故前3ヵ月間の収入88万9600円を稼働日数(60日)で除した金額(1万4826円)を日額として55万円余を認めた

(神戸地判平25.1.24 自保ジ1900・85)

引用元:『民事交通事故訴訟損害賠償額算定基準 上巻(基準編)2016』(日弁連交通事故相談センター東京支部)

Q2

土日・祝日は休業損害計算に含まれる?

土日・祝日が元々休業日である会社においては、基本的に土日・祝日は休業損害には含まれません。

しかし、以下の場合には土日・祝日も休業損害に含まれます。

任意保険基準で計算する場合

② 休業初日から連続して土日・祝日も入通院した場合

上記2点を満たす場合は、土日・祝日も休業損害に含まれる

もともと土日や祝日が出勤日であれば、他の出勤日に欠勤した場合と同じ扱いになります。

土日・祝日の扱い
休業損害に含まれるか
出勤日だった場合
休日だった場合

例を挙げると、

木曜日から月曜まで連続して休業し通院

という場合、任意保険基準であれば休業損害に含まれます。

しかし、

木曜日に欠勤して通院、金曜日は出勤し、土日に通院

という場合には、休業損害には含まれないということです。

任意保険基準の場合には、上記2点を満たせば土日・祝日も休業損害に含むことができます。

しかし、任意保険会社はこれを考慮せず、土日・祝日を除いた金額を提示してくることがあります。

加害者側任意保険会社から休業損害額を提示されたら、その内訳をきちんと確認することがポイントです。

5

交通事故の休業損害は弁護士に相談!

Q1

交通事故の休業損害を弁護士に相談するメリットは?

休業損害について弁護士に相談するメリットとして、以下のものが挙げられます。

示談交渉を代行してもらえる

妥当な休業損害額を計算してもらえる

休業損害を各基準に従って算出することは難しくありません。

しかし、最終的に実際どれくらいの金額がもらえるのかは、示談交渉次第です。

示談交渉では加害者側任意保険会社が相手になることが多いですが、ここで被害者本人が交渉を有利に進めるのは難しいです。

加害者側任意保険会社は仕事として示談交渉を行うプロだからです。

加害者側任意保険会社は示談交渉に関する知識も経験も豊富です。

そのため、相手の方が有利な立場になることがほどんどです。

それに加え、加害者側任意保険会社は少しでも示談金を少なくしようとします。

その結果、妥当な金額以下にまとまってしまう可能性が非常に高いのです。

残念ながら、いくら正当な主張をしても、弁護士でなければ聞き入れてもらえないことも多いです。

だからこそ、弁護士に示談交渉を代行してもらい、正当な金額を主張してもらうことが大切なのです。

Q2

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