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交通事故の「腰痛」お悩みQA|治らない・症状が悪化した…後遺障害認定は受けられる?

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交通事故にあい、症状として腰痛が残る、あるいは持病の腰痛が悪化することがあります。

しかもそれが通院してもなかなか治らない、などということになると非常に不安になることでしょう。

腰痛についてよく知り、少しでも適切な治療方針を進められるようにしましょう。

  • 交通事故による腰痛の症状は?
  • 腰痛を後遺症として認定してもらうには?
  • 後遺症になったら慰謝料を受け取れる?

交通事故により腰痛が起きるのには様々な原因があります。

まずは整形外科を受診することが大切です。

その後、治療のアドバイスや病院・保険会社への対応に、弁護士としてお力になります。


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交通事故の腰痛はどのような症状?

交通事故にあうと、体に強い衝撃がかかります。

それにより、腰の関節や背骨に負担がかかってしまいます。

そこからさらに、関節に炎症が起こったり、背骨回りの神経に異常が出ることで腰痛が起こります。

Q1

症状別:交通事故の腰の痛みはどんな病名?

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では、交通事故で腰の痛みが出た場合、どんな症状によるものなのでしょうか。

代表的なものを見てみましょう。

実際のところ、腰痛で明確に原因を特定するのは困難です。

ここに述べられているほかにも、様々な要因や病気などで腰痛が発生することもあります。

まずは整形外科を受診し、症状を把握しましょう。

腰椎捻挫・腰部捻挫・腰部挫傷

様々な症状名がありますが、おおむね外部からの衝撃による腰の関節・筋肉・靱帯・脊柱の損傷を指します。

椎間板ヘルニア

背骨と背骨の間にある「椎間板」がはみ出てしまうことで、背骨周囲の神経に異常が出る症状です。

背骨は年齢を経ることによって変形するので、およそ30を超える頃から椎間板ヘルニアは誰にでも発症する可能性があります。

ですが、交通事故などの外部からの衝撃によっても、ヘルニアが発生することがあります。

脊柱管狭窄症

脊柱管とは、背骨の中にある神経の通ったトンネルです。

これが交通事故の衝撃などで狭くなり、神経が圧迫されることで神経症状が起こることがあります。

一例

交通事故の腰痛の原因

症例名 原因
腰椎捻挫
腰部捻挫
腰部挫傷
外部からの衝撃により腰の関節・筋肉・靱帯・背骨(脊柱)を損傷した状態
椎間板ヘルニア 背骨の間の椎間板を損傷した状態
脊柱管狭窄症 背骨の中の脊柱管が狭くなっている状態

椎間板ヘルニアや、脊柱管狭窄症は加齢によっても発生します。

そのため、「交通事故によって起こった/悪化した」ということを証明するのが難しい場合もあります。

そのような因果関係の証明は、弁護士の得意分野です。

どうぞ気軽にご相談ください。

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交通事故の腰痛の治療|治療期間は?MRI検査は受けるべき?

Q1

腰痛の治療期間はどれくらい?

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一概には言えませんが、腰痛のみの場合治療期間は3~6カ月であることが多いようです。

後に述べる後遺障害等級認定を受けることを視野に入れるのであれば、6カ月以上の通院が目安となります。

もっとも、それより早く保険会社から治療の打ち切りを打診される場合もあります。

ですが、自身でもうこれ以上よくならないと納得できる状態まで治療を受けることが大切です。

弁護士に依頼することでより長期間、安心して治療を受けられることもあります。

Q2

腰痛でMRI検査は受けた方がいい?

MRI検査とは、体内の状態を断面像で描写する検査です。

MRI検査には、以下のような利点があります。

腰痛の原因となりやすい背骨(脊椎)の検査に適している

早期に検査を行うことでヘルニアが外傷性だと証明できることがある

画像所見が得られて、後遺障害等級認定に有利になる。

MRI検査に限らず、医学的・客観的な所見を得ておくことは重要です。

他には、以下のような重要な検査があります。

重要

腰痛の検査

検査名 内容
深部腱反射テスト 腱をゴムハンマーで叩き反応を見るテスト
SLRテスト 仰向けで膝を伸ばした状態で上に持ち上げるテスト
FNSテスト うつ伏せで膝を曲げ足首を持ち上げるテスト
筋萎縮テスト 腿の周囲を測るテスト

特に「深部腱反射テスト」は、被害者の主観が入らない検査であるため、重要視されます。

これらの検査を受けて有効な所見が得られれば、後々とても有利になることもありますので、検査は積極的に受けましょう。

レントゲン(CT検査)とMRI検査では、それぞれ得意とするところが異なります。

背骨の間にある「椎間板」は、軟骨であるためレントゲンには映りません。

また、関節や筋肉の炎症もレントゲンでは撮影できないこともあるので気を付けましょう。

Q3

交通事故で腰痛だけじゃなく手足のしびれがある場合は?

また、背骨への衝撃が背骨の中の脊髄・神経に及ぶことで手足の痺れなどの症状が発生することがあります。

その場合、放っておくと神経の症状がどんどん進行していくことにも繋がります。

まずは整形外科で全身を総合的に診察し、治療を進めるとよいでしょう。

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交通事故の腰痛が治らない・悪化したら「後遺症」かも?

Q1

交通事故の腰痛は後遺障害になる?

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腰痛が治療で治ればよいのですが、いつまで通院しても治らないというような場合もあります。

そのような時は、後遺障害として腰痛が残っているのかもしれません。

後遺障害

症状が固定しても残存している傷病

後遺障害の基準として定められているのが後遺障害等級です。

これに認定されると、別途慰謝料などを受け取ることができるのです。

腰痛で該当しうる後遺障害等級は、主に以下の2つです。

腰痛

あてはまることがある後遺障害等級

等級 内容
1213 局部に頑固な神経症状を残す
149 局部に神経症状を残す

局部とは体の一部、神経症状とは神経由来の痛みやしびれなどを指します。

「頑固」とは何かが気になるところですが、実はこの違いは他覚的所見(医学的な見解)を裏付ける証拠があるかで決定します。

具体的には、以下のような資料が重要になってきます。

MRIなどの画像所見があるか

深部腱反射テストなどで自覚症状の裏付けがとれているか

その他の検査結果が症状と一致しているか

なお、医師は後遺障害認定の専門家ではないため、必ず認定に適した検査をしてくれるとは限りません。

交通事故に詳しい弁護士に依頼すれば、弁護士の方から検査の要請をすることなどもできます。

また背骨などに変形が起こっている場合や、神経症状が複数ある場合、より上位の等級に認定されることがあります。

Q2

腰痛で後遺障害申請をしたら慰謝料が受け取れる?

後遺障害慰謝料

後遺障害を負ってしまった精神的苦痛に対する慰謝料

後遺障害が今後も残り続ける、という事実は大変辛いものです。

ですが、逆に後遺障害が残ることで新たに慰謝料がもらえることもあります。

後遺障害等級に認定された場合、後遺障害慰謝料を加害者側から受け取ることができます。

実際の申請の方法などについては、以下の記事を参照してください。

ここでは、実際にどの等級に該当するのかといくら受け取ることができるのかを見てみましょう。

腰痛

14級9号・12級13号・非該当の違い

等級 他の等級との違い 後遺障害慰謝料*
1213 症状が医学的に証明できる 290万円
149 症状が医学的に説明・推定できる 110万円
非該当 症状が医学的に説明・推定できない 0

*弁護士に依頼した場合に可能な請求額

12級と14級の違いは、適切な画像所見や検査の結果があるかどうかでした。

このような客観的証拠がある場合は、より高額な慰謝料が支払われることがある、ということになります。

そういったものがまったくない場合、後遺障害等級非該当となり1円も受け取れない場合もあります。

腰痛の通院による慰謝料も受け取れる?

さらに、腰痛の通院をする精神的苦痛に対して別途通院慰謝料を受け取ることもできます。

弁護士に依頼した場合、通院日数や腰痛の程度にもよりますが通院3カ月で53万円6カ月で89万円請求することもできます。

上記の基準は、弁護士に依頼した場合です。

保険会社が提示してくる金額は、この半分程度であることが多いです。

腰痛による逸失利益を受け取れる?

加えて、後遺症が残ったことによりその後の労働に支障が出るぶんの逸失利益を受け取ることもできます。

原則として12級であれば14%、14級であれば5%の労働能力が喪失したとされ、その数字を元に計算されます。

実際の計算については、こちらのページをご覧ください。

Q3

腰痛で後遺症を認めてもらうには通院が大事?

実際のところ、骨折などと異なり、むちうちや腰痛などは症状を証明することが困難です。

仮に画像の所見があっても、「元から背骨が曲がっていたのでは?」と捉えられることもあります。

そのため、一定期間通院しているという事実が、後遺障害の認定では重要になってきます。

経験則上、後遺障害として認定されるには6カ月以上の通院が必要です。

また、整骨院などへの通院では認められない恐れがありますので、原則として整形外科に通院するようにしましょう。

他にも、「何カ月か通院してから急に腰痛を訴えてきた」など症状に一貫性が無い場合も認定にマイナスにはたらきます。

自分の感じている症状を、初診の時からきちんと伝えるようにしましょう。

Q4

交通事故で腰痛が悪化した場合は?

一方で、交通事故によりもとからあった腰痛が悪化するような場合もあります。

そういった場合であっても、事故によって悪化したのであれば後遺障害として認定されます。

実際の事例をみてみましょう。

本件事故以前には、腰椎すべり症に罹患し(略)

後遺障害を負ったことについては、前記反訴原告の腰椎すべり症及びそれによる症状が大きく寄与したことは明らかであることからすれば、(略)損害額の五割を減額するのが相当

引用元:平成17年1月27日東京地裁 /平成15年(ワ)第28687号 交通事故民事判例集38巻1号163頁

上の事例は、もともと患っていた腰痛が事故後にひどくなって後遺障害として残ったものです。

後遺障害にはもともとの腰痛が大きくかかわっているのだから、損害額の5割を減額するとしています。

このように、もともとの症状がさらに悪化したような場合、慰謝料などが減額されることがあります。

これを素因減額といいます。

素因減額

被害者が元々有していた健康状態により損害を発生・拡大させた場合に,この健康状態を加害者の責任の有無・範囲を判断する際に考慮するという考え方。

ですが腰痛持ちだったからといって、必ず慰謝料が素因減額されるとは限りません。

例えば、もともと悪くしていた場所とは異なる場所への負担で腰痛が発生しているような場合もあります。

実際の証明活動は、法律の専門家である弁護士にお任せください。

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交通事故の腰痛でのお悩みは弁護士にご相談ください

Q1

2~3倍の慰謝料増額が可能な事案も!

腰痛は一見して重くない症状にも思えます。

ですが、体の基幹となる背骨付近の損傷ですから、決して甘く見てはいけません。

きちんとその症状が評価されれば、数百万円の慰謝料などを請求することも可能です。

面倒な申請に関する手続きや、保険会社との交渉などを一任できるというメリットもあります。

アトム法律事務所ではLINE・電話での無料相談を受け付けています。

医師といえども、交通事故後の対応の専門家ではありません。

例えば後遺障害等級認定に有効な検査をお願いしたり、適切な診断書を書いてもらうには交通事故に関する専門的な知識が不可欠です。

アトムの弁護士は、交通事故案件を数多くとり扱っています。

交通事故に関するどんな段階のお悩みも、気軽にご相談ください。