作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)

交通事故死亡慰謝料

交通事故の死亡慰謝料相場は?計算方法と増額のポイント

死亡慰謝料の「基本」をおさえる

交通事故で被害者が死亡してしまう…。交通事故が招く最悪の結果といえるでしょう。
この記事では交通事故の死亡慰謝料の計算や相場について解説していきます。

  • 死亡慰謝料の相場を知りたい
  • 慰謝料以外に受けとる金銭とその計算方法を知りたい
  • 死亡慰謝料をめぐる判例を知りたい

被害者が亡くなられたことはお金では解決できません。
しかし、「死亡慰謝料」が亡くなられた被害者ご本人への慰謝料なのです。
ですから、適正に受けとる必要があります。

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交通事故の死亡慰謝料|相場と保険会社提示額は異なる

死亡慰謝料の決まり方を確認する前に、慰謝料には3つの算定基準があることをおさえておきましょう。

慰謝料算定の3基準
  1. ① 自賠責保険の基準
  2. ② 任意保険の基準
  3. ③ 弁護士基準

どの基準で算定するかで変わります。

この3つの算定基準のうち、

  • 最も相場が低い基準は「自賠責保険の基準」
  • 最も相場が高い基準は弁護士基準

となっています。

「任意保険の基準」とは、各保険会社で設定している基準のことです。
以前は公開されていましたが今は非公開となっており、保険会社によって様々です。
しかし、これまでの事例から自賠責保険より少し高い設定といわれています。

死亡慰謝料|弁護士基準(判例あり)

被害者の立場と死亡慰謝料
立場慰謝料
一家の支柱2,800
母親・配偶者2,500
独身・子ども2,250

※慰謝料の単位は万円

この金額は目安なので、個別の事情で増減することがあります。
増額する傾向は次のとおりです。

増額理由
  • 加害者の行為の悪質性
  • 被害者に落ち度がない

全ての事例に当てはまるとは限りませんが、これらを背景とした増額判例があります。

増額判例
  • 東京地判 平15・5・12
  • 死亡慰謝料:3000万円(弁護士基準:2000万円~2200万円)
    訴訟に至るまで謝罪がみられない
    事故が発生した後に逃亡している
    裁判中に根拠のない主張をしている
    被害の弁済を全くしていない
増額判例
  • 東京地判 平21・12・22
  • 死亡慰謝料:2800万円(弁護士基準:2400万円)
    加害者に重大な落ち度がある
    一方で被害者には落ち度がない

もっと詳しい増額判例を知りたい方は下記の記事よりご確認ください。

死亡慰謝料|自賠責保険基準

次に最も相場が低い「自賠責保険での基準」を確認していきましょう。

自賠責保険の基準

350万円

自賠責保険の基準は、弁護士基準のように被害者の立場に応じた金額が設定されているわけではありません。
350万円が基準となっています。
被害者が一家の支柱だった場合で比較検討してみると、基準値ベースで2450万円もの差があります。

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死亡慰謝料の他にも受けとる賠償金がある?

先ほど解説したように、死亡慰謝料とは亡くなられたご本人への金銭的補償です。
しかし精神的苦痛を感じているのは残された近親者も同じです。
また、もし生きていれば働いて得ることのできた金銭もあるでしょう。
これらも損害賠償として支払われます。

死亡慰謝料のほかに受けとる賠償金には次の2つがあげられます。

(1)近親者固有の慰謝料
(2)死亡逸失利益

順番にみていきましょう。

①近親者固有の慰謝料

近親者固有の慰謝料

大事な人を失った精神的苦痛への慰謝料として、近親者には近親者固有の慰謝料の請求権が認められています。
ちなみに、先ほどの「弁護士基準」の死亡慰謝料目安はこの「近親者固有の慰謝料」を含んでいます。

自賠責保険の支払基準では、近親者の範囲を以下のように定めています。

被害者にとって

  • 父母(義父母も含む)
  • 配偶者
  • 子(養子、認知した子、胎児を含む)

この関係を「近親者」とします。

近親者固有の慰謝料ついては

  • 被害者が近親者にとってどんな役割・存在であったか
  • 事故の性質(悪質性など)

これらを主張していくことで認められたり、金額がおおよそ決まります。

なお、自賠責保険では550万円~950万円の範囲内が基準となっています。

金額は慰謝料を請求した人数・被害者に被扶養者の有無によって変わります。

②死亡逸失利益

逸失利益とは交通事故で失われた将来の収入のことをさします。
死亡事故においては特に死亡逸失利益といわれています。
死亡逸失利益の計算方法は次の通りです。

死亡逸失利益の計算式
基礎収入額 ✖(1-生活費控除率)✖ 就労可能年数のライプニッツ係数
基礎収入

基礎収入額は、原則事故前の収入を基礎として算出します。

  • 賃金センサス」の平均以下
  • 実収入は少ないが、平均通りの金額を得る見込みがある

実収入ではなく賃金センサスを元に計算します。

生活費控除率

亡くなられたことで将来かかるはずの「生活費」は不要となりますので、生活費分を引くことになります。

立場・性別・扶養人数に応じた死亡慰謝料の生活費控除率
立場・性別・扶養 生活費控除率
支柱・男女問わず・1 40%
支柱・男女問わず・2人以上 30%
支柱以外・女性・0 30%
支柱以外・男性・0 50%
上記以外 40%

※支柱とは世帯の生計を支える立場のこと

就労可能年数

就労可能年数は67歳をキーワードにして、状況に応じて計算方法を変えます。

①②③を元に「1番長い年数」を就労可能年とみなします。

  1. ① 原則として67歳までを就労可能年数と考えます。
  2. ② 67歳を超える者は「簡易生命表」に基づいて平均余命の2分の1とします。
  3. ③ 67歳までの年数が平均余命の2分の1より短くなる者は、平均余命の2分の1とします。

厚生労働省のホームページに「簡易生命表」は掲載されています。

<考え方>
年齢が50歳の男性を例にしてみましょう。
67歳を下回っているので、①と③を比較します。

50歳(男性)の就労可能年数
計算式6750平均余命:32.61*
32.61÷2
結果1716.305

*簡易生命表参照

① ②を比べた時に長い方を採用しますので、就労可能年数は17年となります。

死亡事故で受けとるお金がすぐ分かる「自動計算機」

逸失利益の計算の仕組みは少し複雑です。
数項目を入力するだけで簡単に計算できる方法があります。
それは自動計算可能な「慰謝料計算機」です。
逸失利益だけでなく、慰謝料などの金額も一目でわかります。

計算結果が出ました。
あとはこの金額を受けとることを考えていきましょう。
実際にこの金額を加害者側が提示してくることはほぼありません。
なぜなら、この計算機は「弁護士基準」だからです。
加害者側は「自賠責保険の基準」や「任意保険の基準(自社基準)」にて提案してきます。

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【死亡慰謝料】弁護士と共に適正な受け取りを

亡くなられたことはお金に置き換えられません。
しかし、亡くなられた被害者に対する賠償金額が加害者提案額だと不十分であることは、何としても避けるべきです。
言うなれば被害者の生命に関するお金だからです。

しかし、加害者側との交渉は難航することが多いのも事実です。
専門用語を使ったやり取りに加えて、相手方とかかわることだけでも相当なストレスです。

「交通事故解決実績の豊富な弁護士」に依頼することをおすすめします。
慰謝料の増額はもちろん、相手方とのやり取りも最小限で済みますので精神的な負担も軽減されるでしょう。

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代表弁護士 岡野よりご家族の方へ

交通事故の慰謝料をめぐって、特に、死亡事故となると金額は高額です。例えば、交通事故の争点のひとつに「過失割合」があります。過失割合が10:0なのか、7:3なのかで結果は全く違います。金額が大きいほど1割の過失割合が結果を大きく左右するのです。被害者の方は、無念なことにご自身の言い分を主張することができません。被害者の方が損をしないように、弁護士という法律の専門家に任せていただきたいです。

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弁護士プロフィール

岡野武志弁護士

(第二東京弁護士会)

第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。

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