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作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)
バイク事故は、大きな後遺症が残りやすい事故の1つです。
本記事では、バイク事故でよくある後遺症として、
を取り上げ、その症状、後遺障害等級、慰謝料について解説していきます。
バイク事故で多い後遺症の1つに、下半身不随があります。
下半身不随とは下半身が麻痺して動かなくなることで、片足が動かなくなることもあれば、両足が動かなくなることもあります。
バイク事故で下半身不随になる原因として考えられるのは、以下の傷害です。
脊髄損傷
胸髄以下、特に腰髄を損傷した場合に、下半身不随になりやすい。
外傷性くも膜下出血
バイク事故で頭に強い衝撃を受けたことで、脳を包むくも膜の内側で出血が起こること。
バイク事故では下半身不随の他にも、
等の後遺症が残ることもあります。
バイク事故では失明が後遺症として残る可能性もあります。
バイク事故での失明の原因として考えられるものは、以下の通りです。
網膜剥離・網膜穿孔
網膜剥離とはバイク事故による衝撃で網膜が破裂しはがれること。網膜穿孔とは、バイク事故によって網膜に穴が開くこと。
眼窩底骨折
眼窩底骨折とは、バイク事故の衝撃で眼球の周りにある骨が折れること。物が二重に見える複視になる可能性もある。
眼球破裂
バイク事故で目に鋭いものが刺さり、角膜がやぶれること。まぶしさを感じやすくなったり、眼球に違和感を感じたりするようになることもある。
頭蓋底骨折
頭蓋底の周辺の視神経が損傷すると失明の他、調節機能障害、視野障害、眼球やまぶたの運動障害などの可能性がある。
バイク事故が発生すると、腰や首、手足など様々な部位を骨折する可能性があります。
一口に骨折といっても、その種類には様々なものがあります。
バイク事故で発生する可能性のある骨折の種類と、それにより残る後遺障害について確認しましょう。
圧迫骨折 | バイク事故により骨に圧力がかかり、つぶれたように折れること。 |
---|---|
後遺症 | 椎体の変形、麻痺、痛み、可動域制限 |
開放骨折 | 折れた骨が皮膚を突き破り、傷口が開くこと。 |
---|---|
後遺症 | 痺れ、痛み、関節可動域制限、偽関節、変形障害、醜状障害 |
破裂骨折 | 骨折した骨が脊柱管の方向に飛び出し、脊柱管の中を通る脊髄などを圧迫すること。 |
---|---|
後遺症 | 椎体の変形、麻痺、痛み、可動域制限 |
粉砕骨折 | 骨だけではなく脂肪や膠原繊維なども損傷し、粉砕したような状態になること。 |
---|---|
後遺症 | 運動障害、醜状障害など |
バイク事故は、足の切断、腕の切断、指の切断等も引き起こしやすい事故です。
切断の原因としては、以下のものがあります。
開放骨折や粉砕骨折
元通りに骨を癒着することが難しかったり、傷口が炎症を起こしたりすることで切断に至る
外傷
バイク事故による衝撃で体の一部が切断されてしまうケースもある
バイク事故で後遺症が残り、後遺障害等級が認定されると、後遺障害慰謝料を加害者側に請求できます。
後遺障害慰謝料
後遺障害が残ることで今後も受け続ける精神的苦痛に対する補償。
では、バイク事故での後遺症が該当する可能性のある等級と慰謝料金額を見ていきましょう。
後遺障害慰謝料の金額は、被害者が弁護士を立てた場合に加害者側に提示できる金額(弁護士基準)をご紹介します。
実際の示談交渉で加害者側が提示してくるのは、弁護士基準よりも低額な任意保険基準の金額となるため、示談交渉は重要です。
バイク事故による後遺症である下半身不随のうち、
について解説します。
程度 | 等級 | 慰謝料 |
---|---|---|
高度 | 5級2号 | 1400万円 |
中度 | 7級4号 | 1000万円 |
軽度 | 9級10号 | 690万円 |
軽微 | 12級13号 | 290万円 |
程度 | 等級 | 慰謝料 |
---|---|---|
高度 (要介護) | 1級1号* | 4000万円 |
中度 (要介護) | 2級1号** | 3000万円 |
中度 | 3級3号 | 1990万円 |
軽度 | 5級2号 | 1400万円 |
軽微 | 12級13号 | 290万円 |
* ** 別表第1
バイク事故で失明の後遺症が残った場合に該当する可能性のある等級とその慰謝料は、以下の通りです。
等級 慰謝料 | 程度 |
---|---|
1級1号 2800万円 | 両目を失明 |
2級1号 2370万円 | 1眼を失明、1眼の視力が0.02以下になった |
3級1号 1990万円 | 1眼を失明、1眼の視力が0.06以下になった |
7級1号 1000万円 | 1眼を失明し、1眼の視力が0.6以下になった |
8級1号 830万円 | 1眼のを失明または視力が0.02以下になった |
バイク事故での骨折による可動域制限が該当する可能性のある後遺障害等級と、その後遺障害慰謝料は以下の通りです。
肩関節、ひじ関節、手関節のすべてが強直し、手指の全部の用を廃した
人工関節の挿入置換により間接に1/2以下の可動域制限
1上肢の肩・肘・手首のうち1つに可動域制限
人工関節の挿入置換により関節に1/2以下の可動域制限
1上肢の股・膝・足首のうち1つに可動域制限
バイク事故でしびれ、痛みが後遺症として残った場合に該当する可能性のある等級とその慰謝料は、以下の通りです。
等級 慰謝料 | 程度 |
---|---|
12級13号 290万円 | しびれや痛みの存在を医学的に証明可能 |
14級9号 110万円 | しびれや痛みの存在の説明、推定が可能 |
バイク事故による骨折で変形障害が残った場合に該当する可能性のある後遺障害等級と慰謝料は、以下の通りです。
等級 慰謝料 | 程度 |
---|---|
6級5号 1180万円 | 脊柱に著しい変形がある |
11級7号 420万円 | 脊柱に変形がある |
12級5号 290万円 | 鎖骨、胸骨、ろく骨、けんこう骨、骨盤骨に著しい変形 |
バイク事故による骨折で体に傷跡が残った場合に該当する可能性のある後遺障害等級と慰謝料は、以下の通りです。
等級 慰謝料 | 程度 |
---|---|
14級 110万円 | 4号 上肢の露出面にてのひらの大きさの醜いあとが残った 5号 下肢の露出面のてのひらの大きさの醜いあとが残った |
バイク事故の後遺症として顔に傷が残った場合については、こちらをご覧ください。
バイク事故で体の一部を切断した場合については、以下の通りです。
等級 慰謝料 | 失った部位 |
---|---|
1級 2800万円 | 両上肢のひじ関節以上 両下肢の膝関節以上 |
2級 2370万円 | 両上肢の手関節以上 両下肢の足関節以上 |
3級 1990万円 | 両手の手指全て |
4級 1670万円 | 1上肢のひじ関節以上 1下肢の膝関節以上 両足のリスフラン関節以上 |
5級 1400万円 | 1上肢の手関節以上 1下肢の足関節以上 両足の足指全て |
6級 1180万円 | 1手の手指全て又は親指を含む4手指 |
7級 1000万円 | 1手の親指含む3手指又は親指以外の4手指 1足のリスフラン関節以上 |
等級 慰謝料 | 失った部位 |
---|---|
8級 830万円 | 1手の親指含む2手指又は親指以外の3手指 1下肢を5㎝以上 1足の足指全て |
9級 690万円 | 1手の親指又は親指以外の2手指 1足の親指を含む2以上の足指 |
10級 550万円 | 下肢を3㎝以上 1足の親指又はそれ以外の4足指 |
11級 420万円 | 1手の人差し指、中指又は薬指 |
12級 290万円 | 1手の小指 1足の第2の足指、それを含む2の足指、第3の足指以下の3足指 |
13級 180万円 | 1手の親指の指骨の一部 1下肢を1㎝以上 1足の第3の足指以下の1または2足指 |
14級 110万円 | 1手の親指以外の手指の指骨の一部 |
バイク事故で負う可能性のある後遺症には、さまざまな種類があります。
したがって、ここまででご紹介した後遺症以外の後遺症が残る可能性もあります。
後遺症の種類とそれが該当する等級については、こちらをご覧ください。
後遺障害慰謝料については、上記記事の最後にある慰謝料計算機から算出できます。
バイク事故で上記のような等級に認定され、後遺障害慰謝料を得るためには、後遺障害等級認定を申請する必要があります。
後遺障害等級認定の申請には、被害者請求と事前認定という2種類の方法があります。
被害者請求と事前認定にはそれぞれ長所と短所があります。
ただし、弁護士によるサポートのもと被害者請求を行うと、両者の長所をどちらも活かすことができます。
準備の簡単さ | 追加資料の添付 | |
---|---|---|
被害者請求 | △ | 〇 |
事前認定 | 〇 | △ |
弁護士とともに被害者請求 | 〇 | 〇 |
後遺障害等級認定は、基本的に提出した資料を基に審査が行われます。
そのため、より症状を詳しく伝える追加資料を添付することは非常に大切です。
一方、準備の手軽さも大切です。
特にバイク事故であれば、後遺症で動きにくかったり、社会復帰して仕事が忙しかったりするからです。
負担少なく、最善の申請をするためには、弁護士とともに被害者請求を行うことがお勧めです。
バイク事故に遭って後遺症が残った場合の注意点は、以下の通りです。
バイク事故では重い後遺症が残りやすく、保険会社からも高額な慰謝料を提示される場合があります。
しかし、いくら高額に思えても、残った後遺症に対する慰謝料として考えると、適正額よりも低い可能性があります。
そもそも加害者側保険会社は、相場よりも低めの金額を提示してくる傾向にあります。
示談金の提示を受けてもすぐに受け入れず、弁護士に確認してもらいましょう。
被害者自身が増額を要求しても受け入れてもらえない可能性が高いです。
しかし、弁護士が要求することで主張が受け入れられる可能性もあるため、一度弁護士に相談することをお勧めします。
弁護士に依頼というと、
という問題があるかもしれません。
そのような場合はまず、アトム法律事務所の無料相談をご利用ください。
相談後、実際に依頼するための費用については、弁護士費用特約をご利用ください。弁護士費用を保険会社に負担してもらえます。
弁護士費用特約についての詳細はこちら
(第二東京弁護士会)
第二東京弁護士会所属。アトム法律事務所は、誰もが突然巻き込まれる可能性がある『交通事故』と『刑事事件』に即座に対応することを使命とする弁護士事務所です。国内主要都市に支部を構える全国体制の弁護士法人、年中無休24時間体制での運営、電話・LINEに対応した無料相談窓口の広さで、迅速な対応を可能としています。
バイク事故によって残る後遺症には、下半身不随、失明、骨折、体の切断などがあります。事故がどのように起こったかによって不随になる部位や失明の原因、骨折の種類、切断する部位は異なり、それによって具体的な症状なども変わります。 バイク事故の後遺症の詳細
バイク事故による後遺障害慰謝料の金額は、後遺障害等級によって異なります。後遺障害等級は、後遺症の種類や程度、部位に応じて決められます。単麻痺なら、5級2号で1400万円、7級4号で1000万円、9級10号で690万円、12級13号で290万円となります(弁護士基準)。その他の後遺障害の内容ごとの慰謝料については以下のページから確認できます。 バイク事故の後遺障害等級と慰謝料
後遺障害等級認定を受けるためには、損害保険料率算出機構に対し審査の申請を行います。申請方法には「被害者請求」「事前認定」という2つの方法があります。被害者請求には提出資料を追加できる、事前認定には資料集めの手間がかからないというメリットがあります。 後遺障害等級認定の解説