3人の弁護士がこの記事に回答しています

妊娠中の交通事故|流産・中絶の慰謝料の相場は?妊娠初期・後期で違う?

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  • 妊娠中に交通事故に遭い、流産してしまったらどうなるのだろう
  • お腹の子に対しても慰謝料を払ってもらえるのだろうか
  • やむを得ない中絶は認められるのだろうか

妊婦が交通事故に遭った場合のこうした疑問について、解説していきます。


1

妊娠中の交通事故①流産の慰謝料は?

Q1

流産で胎児の死亡慰謝料は認められる?

交通事故を原因として流産した場合、

死亡した胎児に対する死亡慰謝料は認められない

母親の傷害慰謝料の増額事由として扱われる

ことが多いです。

権利能力の始期については民法第3条で

「私権の享有は、出生後に始まる」

と定められています。

したがって、生まれてこなかった胎児に対する慰謝料は認められないのです。

しかし、流産に関して慰謝料が全く認められないわけではなく、母親の傷害慰謝料が増額されることが多いのです。

事故の衝撃により妊娠2ヵ月の胎児が死亡したとして、150万円を認めた

(事故日平2.8.13 大阪地判平8.5.13 交民29・3・830)

引用元:『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準上巻(基準編)2019』日弁連交通事故相談センター東京支部

Q2

妊娠初期・後期で流産の慰謝料が違う?

妊娠後期で交通事故に遭い流産したとしても、亡くなった胎児自身への慰謝料が認められることはありません。

しかし、妊娠後期ということから

あと少しで生まれてくるはずだった子供を亡くした精神的ショックは一層大きいと考えられる

流産に伴う身体的苦痛も大きかったと考えられる

という事情が認められた場合には、妊娠初期の場合よりも、母親の傷害慰謝料が大幅に増額される可能性はあります。

出産予定日の4日前の事故により死産したとして、800万円を認めた

(事故日平1.7.26 高松高判平4.9.17 自保ジ994・2)

引用元:『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準上巻(基準編)2019』日弁連交通事故相談センター東京支部

上の事例を含め、流産で認められた慰謝料の例を見てみましょう。

流産で認められた慰謝料
妊娠期間 慰謝料 参考
2ヵ月 150万円 ・大阪地判平8.5.31
12週未満 200万円 ・大阪地判平18.2.23
・被告が救護義務違反
・妊婦の傷害慰謝料込み
18 350万円 ・大阪地判平13.9.21
・初産
・流産後妊娠できていない
出産予定日4日前 800万円 ・高松高判平4.9.17

ただし、慰謝料の大幅な増額というのは、弁護士を挟んで示談交渉をしなければかなり難しいというのが事実です。

こうした場合には、弁護士に相談することが重要です。

Q3

流産で父親の慰謝料は認められる?

交通事故で胎児が死亡したことによる父親の慰謝料は、認められる場合と認められない場合があります。

ここでは、父親の慰謝料も認められた例をご紹介します。

妊婦(母)が受傷したことにより妊娠36週の胎児が死亡したとして、母700万円、父300万円を認めた

(事故日平9.12.1 東京地判平11.6.1 交民32・3・856)

引用元:『民事交通事故訴訟 損害賠償額算定基準上巻(基準編)2019』日弁連交通事故相談センター東京支部

流産の慰謝料まとめ

交通事故で流産すると、母親の傷害慰謝料が増額されることが多い

妊娠期間や流産後の体への影響などが考慮される

流産による父親への慰謝料は、認められる場合と認められない場合がある

2

妊娠中の交通事故②中絶の慰謝料は?

Q1

中絶でも死亡慰謝料が認められる?

交通事故による流産は免れたものの、中絶を考える場合もあります。

具体的には、

交通事故の影響が生まれてくる子に及んでいるかもしれない

治療に必要な検査や薬が生まれてくる子に影響するかもしれない

という場合です。

このような場合、中絶でも慰謝料は認められることが多いです。

ただし、これも流産の場合と同じように、母親の傷害慰謝料の増額事由として扱われます。

また、交通事故による治療中に妊娠し、胎児が治療の影響を受ける可能性を考慮し中絶する場合も、慰謝料が認められることが多いです。

交通事故やその治療による子供への影響を考えて中絶することについて、倫理的な議論はもちろんあります。

ただ、慰謝料という観点からみると、中絶も慰謝料の対象として認められることが多いのです。

ポイント

交通事故やその治療で影響を受けるかもしれない胎児の中絶には、慰謝料が認められることが多い

治療中に妊娠し中絶する場合も、慰謝料が認められることが多い

Q2

交通事故の影響で生じた障害は慰謝料対象?

中絶をせずに子供を産んだ結果、交通事故やその治療の影響を受けた子が生まれてきたという場合もあります。

この場合、その子の障害と交通事故との関連性が認められれば、慰謝料を請求することができます。

交通事故の影響で障害のある子供が生まれた場合の慰謝料については、以下のポイントがあります。

ポイント

交通事故との関連性が認められれば、慰謝料を請求できる

その障害が死にも比肩する者であれば、父母の慰謝料も認められる

3

妊娠中の交通事故|流産の慰謝料は弁護士に相談

Q1

流産の慰謝料を弁護士に相談するメリットは?

増額交渉(弁護士あり)

交通事故で流産してしまった場合に弁護士に相談するメリットとして、以下のものがあります。

流産による慰謝料増額が期待できる

示談交渉を代行してもらえる

流産でどのような慰謝料を受け取ることができるのかわかる

交通事故による賠償金は、加害者側との示談交渉で決まることがほとんどです。

この時、交渉相手は示談交渉のプロである加害者側任意保険会社であることが一般的です。

実は、慰謝料増額の根拠となる事情があったとしても、被害者自身の主張ではそれほど増額してもらえない可能性が高いです。

弁護士の主張でないと聞かないということも多いからです。

だからこそ、弁護士に相談し、どのような金額を受け取れる可能性があるのかを知り、弁護士に主張してもらうことが重要です。

Q2

その場で今すぐできる!無料相談とは?

示談交渉が不安、流産について相談したいなど、弁護士に相談したいと思っても、

弁護士費用が気になる

入院中などで弁護士事務所まで行けない

ということもあるかと思います。

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