作成:アトム弁護士法人(代表弁護士 岡野武志)

脊髄損傷障害者手帳

脊髄損傷で障害者手帳は貰える?脊髄損傷の等級は?障害者手帳を貰うメリットは?

脊髄損傷で障害者手帳は貰える?

ご自身やご家族が交通事故に遭い、脊髄損傷を負ってしまった…
後遺障害が残ってしまうとこの先の生活にも影響してきそうですよね。
脊髄損傷障害者手帳は貰える?
といった疑問が浮かぶかもしれません。

  • 脊髄損傷で障害者手帳が貰える後遺障害等級は?
  • 脊髄損傷で障害者手帳を貰うメリットは?
  • 障害者手帳の申請方法は?

など、脊髄損傷と障害者手帳の関係について気になる方もいらっしゃると思います。
今回は、「脊髄損傷障害者手帳」について詳しく解説していきます。


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脊髄損傷で障害者手帳は貰える?脊髄損傷の等級は?

脊髄損傷で障害者手帳は貰える?

交通事故により脊髄損傷を負った場合、相手側から損害賠償を受け取ります。
また、脊髄損傷で麻痺が残存した際は、治療後もリハビリなどの治療を続けていかなければなりません。
脊髄損傷を負った被害者の方は、仕事もできなくなり、介護が必要となるかもしれません。
その状況になった際、損害賠償だけでは負担が賄えない場合がある可能性があります。
損害賠償以外にも受けられる支援やサービスがあると望ましいですよね。

そのような場合、障害者手帳の交付を受けるという選択肢があります。

障害者手帳には種類があり、

身体障害者手帳

精神障害者保健福祉手帳

療育手帳

などがあります。

脊髄損傷による後遺症が残った場合に交付されるのは、身体障害者手帳のみになります。

身体障害者手帳

事故や病気により身体障害を負った場合に、身体障害者福祉法に基づいて都道府県知事が交付する全国共通のもの

身体障害者福祉法では、「身体障害者」が以下のように定められています。

この法律において、「身体障害者」とは、別表に掲げる身体上の障害がある十八歳以上の者であつて、都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けたものをいう。

引用元:身体障害者福祉法 第四条

以上の法律によると、身体障害者手帳を持っている人だけが法律で認められた身体障害者となります。
身体障害者手帳を持っている方は、割引や補助金などの様々な支援を受けられます。
支援を受けられるメリットはありますが、「身体障害者」になることをためらう方もいるかもしれません。
身体障害者手帳を持つことが嫌であれば申請しなくても問題ありません。
ただし、身体障害者手帳を持っていなければ行政から支援を受けることはできません。

脊髄損傷が症状固定となった後は、相手側の保険会社から治療費は支払われないようになります。
その後のリハビリの費用や、仕事ができなくなり介護が必要となった時の費用や生活費も非常に不安になります。

障害者手帳を持っていれば、症状固定により保険会社から治療費の支払いが無くなった場合も生活費の負担を大きく減らすことができます。
さらに、ひき逃げや事故の相手が無保険だった場合など、加害者から損害賠償を受け取れない場合非常に有効です。

脊髄損傷の等級は?脊髄損傷とは?

脊髄損傷は、麻痺の箇所や程度により、1級7級の等級が認定される可能性があります。
障害の程度は、等級の数字が小さいほど重く、大きくなるほど障害の程度は軽くなります。
身体障害者手帳の交付対象は等級1級6級までです。
7級となった場合は、他の障害と併せて6級に繰り上がった場合のみ、障害者手帳の交付を受けることが可能です。

脊髄損傷では運動性や支持性、手先の器用さなどについての支障がほとんど認められない程度の軽微な麻痺の場合もあります。
その場合、損害賠償請求に必要な後遺症等級12級の可能性があります。
12級だった場合、障害者手帳の要件に当てはまらないので、身体障害の認定は下りない可能性もあります。
以上のように脊髄損傷の後遺障害等級によって障害者手帳が交付されるかが決まります。
さらに、脊髄損傷の後遺障害などについて詳しく知りたい方は以下の記事もご覧ください。

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脊髄損傷で障害者手帳を貰うメリットは?障害者手帳申請の方法は?

脊髄損傷で障害者手帳を貰うメリットは?

交通事故で脊髄損傷を負うと、後遺症が残りその後の人生に大きく影響を与える場合があります。
その際、身体障害者手帳が交付されると様々な援助を受けることが可能です。
身体障害者手帳が交付された際にどのようなサービスが受けられるのか見ていきましょう。

医療費などの助成

医療費の助成

車椅子や補聴器などの補装具の助成

リフォーム費用の助成

税金の軽減

所得税

住民税

自動車税など

公共料金の割引サービス

公共交通機関の運賃割引

高速道路の利用料金割引

NHKの放送受信料割引

携帯電話会社の料金割引

美術館や博物館、動物園など公共施設の入場料割引

以上のような援助を受けることが可能です。
また、就職の際には一般採用だけでなく、障害者雇用での募集にも応募可能です。

身体障害者手帳を持っていなければ、例え脊髄損傷によって後遺障害が残存していても法律で認められた身体障害者ではありません。

障害者手帳の申請と脊髄損傷の等級との関係は?

先ほど記載したように、身体障害者手帳の交付対象は等級「1級~6級」までです。
その定められている等級によって、受けられるサービスや上限金額、税金の軽減率が変わってきます。

身体障害者手帳の等級が1級、2級だと、重度の障害となります。
ただし、3級でも内部障害の場合は重度の障害と扱われる場合もあります。
7級の等級もありますが、7級では法律上の障害者とは認定されず、身体障害者手帳は交付されません。

脊髄の損傷で後遺障害等級の認定がされる場合、その判断は「麻痺の範囲」と「麻痺の程度」によりなされます。
その中でも「麻痺の程度」に関しては、厚生労働省の通達により、後遺障害等級基準よりもさらに具体的な基準が定められています。
脊髄損傷の場合、軽度~高度な麻痺すべてが残る可能性があります。
脊髄損傷の麻痺の程度についても確認しておきましょう。

厚生労働省の通達による「麻痺の程度」
麻痺の程度:高度
障害のある部位の運動性・支持性がほぼ失われ、その部位の基本動作ができない。
具体例
・完全硬直
・物を持ち上げられない
・歩けない
・その他上記のものに準ずる場合 など
麻痺の程度:中等度
障害のある部位の運動性・支持性が相当程度失われ、基本動作にかなりの制限がある。
具体例
・約500gの物を持ち上げられない
・字が書けない
・足の片方に障害が残り、杖や歩行具なしでは歩けない又は階段を上れない
麻痺の程度:軽度
障害のある部位の運動性・持続性が多少失われ、基本動作に制限がある。
具体例
・文字が書けない
・両足に障害が残り、歩行速度が遅く、不安定又は杖や歩行具なしでは階段を上れない

障害者手帳の申請の方法は?

障害者手帳の申請方法を確認していきましょう。
まず、障害者手帳を申請する際にはいくつかの書類が必要です。
障害者手帳を申請する際に必要な書類を確認しておきましょう。

必要書類

① 交付申請書

② 身体障害者診断書・意見書

③ 印鑑

④ マイナンバー(代理人が申請する場合)

⑤ 代理権の確認書類(委任状や申請者本人の健康保険証など)

⑥ 代理人の身元確認書類

代理人が申請する場合は、6種類の書類が必要です。
提出先は、住んでいる市区町村の障害福祉の担当窓口 (福祉事務所や福祉担当課)になります。
交付申請書や身体障害者診断書の名称や書式は、市区町村によって異なる可能性があります。
また、必ずしも①~⑥が必要とも限りませんので、詳しくはお住まいの市区町村の障害福祉担当窓口に確認してみてください。

身体障害者手帳の申請から取得までの大まかな流れは以下の通りです。

身体障害者手帳の取得の流れ
障害福祉担当窓口で「身体障害者診断書・意見書」の用紙を入手
指定医に「身体障害者診断書・意見書」を記入してもらう
市区町村の障害福祉担当窓口に、「交付申請書」、「身体障害者診断書・意見書」、写真を提出し申請
審査され、障害等級が決定

申請してから交付されるまでは、1か月~1か月半かかることがほとんどです。
また、診断書や意見書の内容によっては、指定医に照会が必要でさらに時間がかかります。
他にも、障害が手帳の交付に該当しないと判断された場合や等級認定に専門審査が必要となった場合もさらに日数がかかります。
場合によっては、3~4ヶ月かかってしまう場合もあります。

診断書・意見書は必須

障害者手帳の中で必要な書類の中でも「診断書・意見書」は特に重要です。
診断書や意見書は、どんな医師が書いていいわけではありません。
どの市区町村においても、診断書意見書指定医に記入してもらうことが必須です。
(※指定医:身体障害者用の診断書を作成できる県知事が指定した医師)

障害者手帳とは別に交通事故の相手側に損害賠償を請求する際にも診断書が必要です。
損害賠償を請求する際に必要な診断書は、被害者自身の担当医師に記入してもらうことになります。
そのため、交通事故の損害賠償請求と身体障害者の申請をどちらも行う場合には、診断書を記載してもらう医師が異なる場合があります。

二度手間となるため、損害賠償請求に必要な診断書を身体障害の指定医師に記入してもらうことができる場合もあります。
もっとも、適正な損害賠償額を請求するためには、診断書にこれまでの経過などを詳しく記入してもらう必要があります。
それは、やはり担当医師に記載してもらう方が適切で効果的な診断書になることが予想されます。

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【弁護士無料相談】脊髄損傷を負った…障害者手帳は貰える?

交通事故被害者が弁護士に無料相談できる窓口は?

ご自身やご家族が脊髄損傷を負うと突然のことで動揺し、この先どうすればよいのかわからないかもしれません。
加害者側との示談交渉などもわからないことだらけですよね。
そのような場合に弁護士に無料相談することができれば非常に心強いですよね。
当事務所では、弁護士無料相談できる窓口をご用意しております。

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お一人で悩まずに、まずは弁護士に相談してみましょう。


弁護士プロフィール

岡野武志弁護士

(第二東京弁護士会)

全国10事務所体制で交通事故被害者の救済に取り組んでいる当事務所の代表弁護士。2008年の創業依頼、幅広い間口で電話・LINE・メール相談などに無料で対応し、2019年現在は交通事故被害者の救済を中心に精力的に活動している。フットワークの軽い行動力とタフな精神力が強み。