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交通事故に遭うと、加害者側から慰謝料を受け取ることができます。
こうした交通事故の慰謝料に関する疑問に、弁護士がお答えします。
目次
交通事故に遭った時に受け取れる慰謝料には、
があります。
これら慰謝料を受け取ることができるのは、
示談交渉の後
です。
まず、事故発生から示談成立までの大まかな流れを確認しましょう。
大まかな流れは、以下のようになります。
症状固定
交通事故によるけがが、これ以上治療を続けても大幅な改善は見込めない状態になること。
後遺障害等級認定
交通事故による後遺障害の症状や状態に応じた等級が認定されること。
この認定を受けると、後遺障害慰謝料を請求できる。
後遺障害等級認定の流れについては、こちらをご覧ください。
次に、示談交渉の流れを細かく確認してみましょう。
交通事故の示談金計算、示談交渉の詳細はこちら
事故発生
↓
損害(治療費・休業日数・入通院期間など)の確定
↓
示談交渉開始、示談成立
↓
慰謝料含む示談金の支払い
示談金の支払いは、加害者自身ではなく、
加害者が加入する保険会社
から行われることが多いです。
この時、
という2つの保険会社が登場します。
多くの場合、慰謝料を含む示談金は、
自賠責保険会社と任意保険会社両方
から支払われます。
2つの保険会社の支払いにおける役割は以下のようになっています。
自賠責保険会社 | 任意保険会社 | |
---|---|---|
役割 | 被害者に対し最低限の補償を行う | 自賠責保険からの支払では足りない金額を補う |
上の表を簡単に図式化すると、以下のようになります。
慰謝料を含む示談金は、基本的にはこの2つの保険会社から行われます。
しかし実際には、多くの場合
という形がとられます。
ただし、強制加入の自賠責保険に対し、
任意保険への加入はあくまで任意
です。
加害者が任意保険未加入だった場合には、
自賠責保険会社からの支払い以上の金額は加害者自身が支払います。
加害者が任意保険加入済み | 加害者が任意保険未加入 | |
---|---|---|
示談金支払元 | ・自賠責保険 ・任意保険 |
・自賠責保険 ・加害者 |
ちなみに、任意保険に未加入の人は約12%で、
大体10人に1人の割合
です。
自動車保険で加入 | 自動車共済で加入 | 非加入・その他 | |
---|---|---|---|
割合 | 74.3% | 13.5% | 12.2% |
損害保険料率算出機構「自動車保険の概況 2017年度版(2018年4月発行)」より
加害者に支払い義務が生じるのは、
被害者が示談書に署名・捺印したとき
です。
示談交渉が成立した後に送られてくる示談書には、
示談で成立した内容を確定させる効力
があります。
示談書に署名・捺印することで、
加害者側だけでなく被害者側にも効力が発生
します。
対加害者側 | 対被害者側 | |
---|---|---|
効果 | 示談書記載の金額支払い義務 | それ以上の損害賠償請求権を失う |
示談成立後の示談金振込タイミングは
基本的には示談成立から2週間前後
です。
ただし、状況によっては以下のように変わります。
加害者側任意保険会社から
→示談成立後2週間前後。
社内での事務手続きがあるため。
加害者から支払われる
→加害者の資力によっては分割払いに
弁護士に示談交渉を依頼していた
→弁護士の職務上の口座を介して振り込まれる
そのためその分タイムラグが生じる
加害者が任意保険に加入しているにもかかわらず、任意保険からの支払いを拒否することがあります。
主な理由としては、等級が下がるというものがあります。
事故を起こして任意保険会社に示談金を払ってもらうと、
等級が下がります。
その結果保険料が上がるのです。
今後数年間上がった保険料を支払うよりも、
示談金を支払った方が安い
と考えた場合、加害者が任意保険会社の利用を拒否することがあります。
交通事故の加害者が示談交渉に応じてくれなければ、
そもそも示談金額を決めることができない
ため、非常に困ります。
加害者が示談交渉に応じない場合は、
加害者側の自賠責保険会社に直接賠償金を請求
することができます。
請求可能な賠償金には、慰謝料も含まれています。
ただし、自賠責保険から支払ってもらえるのは、
最低限の金額
です。
それ以上の金額を受け取るためには、
ということが必要になります。
自賠責保険が算定する最低限の金額については
をご覧ください。
また、以下の慰謝料計算機から、慰謝料の相場を知ることもできます。
には、自賠責保険からの支払以上の金額は、
加害者自身が支払う
ことになります。
しかし、加害者が必ずしも任意保険会社のように、
示談金を一括払いできるほどの資力を持つ
とは限りません。
加害者に十分な資力がない場合には、
分割払いで全額支払ってもらう
のを待つしかありません。
しかし、事故に遭った以上被害者にもお金が必要であり、
分割払いを待っていられない
場合もあります。
そうした場合には、被害者が加入する保険を使うことができます。
特徴 | |
---|---|
車両保険 | 自分の車の物的損害を補償する |
人身傷害補償保険 | ・保険契約者 ・その家族 の交通事故でのけがに対する補償 |
搭乗者傷害保険 | 保険契約車の搭乗者の交通事故での死傷に対する補償 |
無保険車傷害保険 | ひき逃げ、無保険車との事故で死亡したり後遺障害を被った際の補償 |
交通事故の賠償金をすぐに受け取れない場合には、
上記のような保険を利用することが可能
です。
被害者の保険に関する詳細はこちら
自転車を運転する際には、自動車のように強制加入の保険はありません。
そのため、加害者が完全に無保険であることも珍しくないのです。
自転車事故の場合に考えられる問題点には、以下のものがあります。
それぞれについての詳細と対策を見ていきましょう。
自動車事故であれば、たとえ加害者に資力がなくても、
自賠責保険からの最低限の補償金
を受け取ることができます。
しかし、無保険の自転車事故では賠償金は加害者が支払うしかありません。
加害者に資力がなければ、賠償金を受け取れないのです。
これに対する対策として、以下のものがあげられます。
公正証書とは
公証人に作成してもらった書類
で、公証役場で手続きをすれば作ってもらえます。
示談書を公正証書とすることで、加害者が賠償金を踏み倒そうとした場合には
相手の財産を差し押さえる
ことが可能になります。
個人賠償責任保険への加入を加害者に確認することも大切です。
本人は加入している自覚がなくても、他の保険に付随して加入している可能性があります。
また、被害者自身が加入する保険から補償金を受け取る方法もあります。
交通事故の慰謝料の中には、
後遺障害慰謝料
が含まれています。
これは後遺障害等級が認定されていないと請求できません。
そのため、後遺障害等級認定は非常に大切です。
後遺障害等級認定は、
自賠責損害調査事務所
が行います。
しかし、自転車に自賠責保険はありません。
そのため、自転車事故での後遺障害等級認定を
自賠責損害調査事務所に行ってもらうわけにはいきません。
自動車事故の後遺障害等級認定についてはこちらをご覧ください。
自転車事故で後遺障害等級を認められるには、
という方法をとることになります。
この場合、弁護士に依頼して後遺障害の根拠をしっかりと集めることが重要になります。
過失割合とは、
交通事故が起きた責任が、
被害者と加害者それぞれにどれだけあるか
を示した割合
のことを指します。
交通事故の被害者にも飛び出しなど交通事故を引き起こす原因があった場合、
加害者が100%悪いといってしまうのは不公平です。
そこでこうした過失割合を決めるのです。
過失割合は基本的に、
『別冊判例タイムズ38』
に記載された事故類型を参考に決められます。
しかしここには、自転車と車、自転車と歩行者の事故類型は載っていても、
自転車同士の事故の類型は載っていないのです。
こうしたことから、自転車同士の事故の場合は、
過失割合を決めることが非常に難しい
のです。
ただでさえ決めにくい過失割合を、
加害者と被害者間で決めることは困難
です。
この場合は、弁護士など専門家を挟むことがベストです。
交通事故に遭ったら、非常に気になるのが
慰謝料のこと
ですよね。
慰謝料を含む交通事故の示談金は、
示談交渉を経て最終的に決定
します。
そのため、示談交渉をうまく行うことが非常に大切です。
しかし、多くの場合示談交渉の相手は
加害者側の任意保険会社
で、示談交渉のプロです。
被害者自身が対等に交渉をするのは簡単ではありません。
被害者自身で任意保険会社と交渉すると
どうしても不利になりがちな示談交渉ですが、
弁護士に依頼する
という方法をとることで、任意保険会社と対等な交渉が可能になります。
ここで、アトム法律事務所での示談金アップ例を見てみましょう。
相談内容 | 交通事故に遭いけが 後遺障害等級14級9号 保険会社から既払い金を除いて約124万円の示談金を提示された →妥当なのか疑問 |
---|---|
結果 | 約124万円→約256万円にアップ 傷害慰謝料、後遺障害慰謝料、逸失利益を再計算 戦略的な主張により増額に成功 |
ということはわかっても、いざ弁護士へ相談となると不安も多くあります。
アトム法律事務所なら、
無料相談
を受け付けています。
事務所での相談の他、
LINE、電話
でも相談可能です。
費用のこと、依頼の必要性について、小さな疑問など、
何でもお気軽にご連絡ください。
弁護士への本格的な依頼を決めたら、加入している保険を確認してみてください。
弁護士費用特約を使えば、弁護士費用を保険会社に負担してもらえます。
野尻大輔
交通事故の示談は、事故による損害額が確定してから開始されます。
そして示談交渉によって慰謝料を含む示談金額が決まります。
そうしてやっと、慰謝料が他の示談金とともに支払われます。